これは出オチじゃない。インパクト大の変態吸血鬼が続々登場『吸血鬼すぐ死ぬ』
【レビュアー/澤村晋作】
スナァ……。
つい先日、アニメの最終回が放送された『吸血鬼すぐ死ぬ』。
大きな話題となったので、ご存じの方も多いかと思います。今日は、まだ読んでないよ、観てないよ、という方にオススメポイントをご紹介。
1.吸血鬼すごい厄介
すぐ死んで砂になる吸血鬼・ドラルクと、脳筋な吸血鬼ハンター・ロナルドのお話です。
基本は、吸血鬼を倒していくお話だと思ってもらえたら大丈夫です。ドラルクは人間に対し比較的友好的ですので、ロナルドの吸血鬼退治に協力してくれます。すぐ死ぬけど。
ちなみに、敵となる吸血鬼たちですが、すぐ死にません。
すぐ死ぬのはドラルクだけです。
強力な能力を持つ厄介な吸血鬼たちをハントしていくのが基本ストーリーです。本当に厄介なのですよ。二重の意味で。
吸血鬼たちの中には、長生きする中で頭のネジが外れている者がいて、それらが愉快犯となり問題ばかり起こします。一番わかりやすく、かつ、大きな話題となったキャラクターが、
「吸血鬼Y談おじさん」です。
作者の盆ノ木至先生がTwitterでその話を公開されていますので、それを見て頂くのが何より早いかと思います。
ちん!
2・吸血鬼出オチで終わらない
ご覧頂いた通り、本作にはY談おじさんのように、吸血鬼として絶大な能力を持つ奴らが、その能力を自分の趣味に全振りして使うことで騒動を引き起こします。
そのため、毎回、新種の変態が飛び出してくることになります。
最初に登場したのが、吸血鬼ゼンラニウム。股間からゼラニウムが生えている全裸の吸血鬼です。
普通、出オチです。
しかし、彼は準レギュラーとなり、ちょこちょこ出てきます。同様の経過を辿ったキャラクターに、
・吸血鬼へんな動物
・吸血鬼野球拳大好き
・吸血鬼マイクロビキニ
・吸血鬼下半身透明
・吸血鬼熱烈キッス
・吸血鬼君がエッチなことを考えると流れ星を降らせるおじさん
などがいます。
本作の凄いところはまさにそこで、普通なら一回きりであろうインパクトのある変態が、その後も生き生きと現れるのです。これほどのピーキーなラインナップを扱いこなせる盆ノ木至先生すごすぎる……!!こんな漫画、他にはありません。
・吸血鬼人気投票回がアニメで見たい
吸血鬼側の紹介で紙幅がほぼ尽きてしまいましたが、ハンターをはじめとして他にもアルマジロのジョンとか魅力的なキャラクターが登場します。
本作は、アニメ第二期制作が決定していますから、今から読んでおくと、第二期もより楽しめると思います。つまり、読むなら今!
第二期がどこまで入るかわかりませんが、個人的には人気投票回のアニメ化を期待しています。
これは漫画史に残る画期的かつ狂気の自己申告制投票を行ったもので、好きな票数を書いて送れるため、天文学か仏教でしか聞いたことない単位が飛び交うカオス極まる企画です。
こちらも盆ノ木至先生がルール説明回をTwitterで公開されていますので、ぜひ読んでみてください。
こんなんアニメ化できるか!!
とお思いでしょうが、よく見てください。吸血鬼人気投票の神が、「ワシはCV大塚芳忠で頼みます」と言っていますね。
ワンチャンあるで!!