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『ケイゾク』や『SPEC』などの堤幸彦好きは『ROUTE END』にハマる!
仮に、あくまで“仮に”ですが。
自分の[母親]が自殺したとして―――
それを自宅で発見した時の感情はどんなものですか?
想像してみてください。
哀しい?
苦しい?
悲しい?
10歳の少年が[母親]の自殺した首つり死体を見て感じたことは、そのいずれの感情でも無く―――
“10歳の俺は母の生きる理由にはなれなかった”
10歳の時から“そう”考えて生きている青年が主人公です。
バラバラの死体でかたどられた『END』の謎。
そんな幼少期の心の歪な感情から主人公は『特殊清掃業』という“死体の処理清掃を行う”会社で働いています。
ある時―――バラバラ殺人事件が発生しました。
その死体は細かく切断された上に『END』という文字の形で床に並べられていました。
事件発覚後にその部屋の清掃を行った主人公は、やがて次々と起きる連続殺人事件とその犯人『END』の捜査に巻き込まれていくことに―――
これが本作、『ROUTE END』のあらすじです。
連載は少年ジャンプ+で全54話の完結作品です。
私は発売されている単行本7巻までを一気に読んで、未発売の(最終巻にあたる)単行本8巻の内容は少年ジャンプ+で1話ずつ課金して読みました。(最終巻8巻はこれから発売されるようですよ)
本当に面白かった。
良質なサスペンス映画やドラマを一気見したような感覚です。
最後の最後まで全く油断できないどんでん返しの連続のジェットコースターサスペンス。
TVドラマ『ケイゾク』や『SPEC~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~』などが好きな人にはたまらないご馳走だと思います。(私も堤幸彦作品が大好きなので完全にドハマリしました)
“最近そういうドラマにハマってないなぁー”
って人にはこの『ROUTE END』が超オススメですよ!
【おまけ】
この手のサスペンスものは、やはり連続殺人事件を“追いかける側の刑事”が登場するのですが、名作ほどその刑事たちの魅力とリアリティが実に良く出来ていることが多い。本作『ROUTE END』もやはり、そう。登場する刑事たちが実に魅力的でカッコ良い!そんな魅力溢れる刑事たちと一緒に“心にトゲの刺さった主人公”が絡み合いながら事件を追いかけるドラマ表現に気がついたらドップリと感情移入していました。漫画という作品手法でこんなにも人間を魅力的に描けるものなんですね。また勉強になりました!
WRITTEN by 松山 洋
※「マンガ新聞」に掲載されていたレビューを転載
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