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人生を変えた魂の一冊 『G戦場ヘヴンズドア』を読んで起業した社長の告白。
オレを震えさせてくれるなら、この世界で、一緒に汚れてやる。
はじめましての人もそうでない人もこんにちは!
漫画大好きっ子35歳。ナンバーナインの小林です。
皆さんには魂の一冊と呼べる作品はありますか?
僕にはあります。人生のバイブルとも呼ぶべき作品があります。
それは日本橋ヨヲコさんの『G戦場ヘヴンズドア』です。
『G戦場ヘヴンズドア』を読むといつも魂が熱くなります。自分の体温が確実に1〜2度上がるのを実感します。そんな漫画がこの世界に一体何冊あるのでしょうか?
それほどまでにこの漫画は熱く、ページをめくるたびに魂を揺さぶり、言葉が胸に突き刺さります。
日本橋ヨヲコさんの漫画の特徴とも言えるのは、誰しもが一度は体験してきた青春の日々を、泥臭い程純粋に描き、青臭いと笑われてもひたすらまっすぐに本気で生きる情熱を描いている所です。
知ってましたか? 本気ってめちゃくちゃカッコイイんですよ!
そしてもし仮に、漫画や小説、映画などのエンターテインメント作品に教育的な要素を見出すとするならば、その歳で出会わなくてはいけない作品というものが必ずある。
例えば『ライ麦畑でつかまえて』は青春小説の古典的名作ですが、少年の心を忘れて読んだ場合、下手したらただ家出して帰ってくるだけの話と思ってしまうかもしれません。しかし登場人物と同じ10代の渇望には衝撃的で、読む前と読んだ後では考え方がまったく異なってしまうような影響力があります。
『G戦場ヘヴンズドア』はまさにその様な作品です。社会人になる前に、出来れば18歳から20歳までの間に読んで欲しい。特にどこか冷めた様な感情を持つ人はこの漫画を読んで取り戻して欲しい。大人になった我々だってそうだ。成長するにしたがって失ってしまったあの青臭い情熱を感じて欲しい!
魂を揺さぶる作品と出会うことが、運命を変えるきっかけになる。映画を見て人生が変わった人とか、小説を読んで人生が変わった人がたくさんいるように、漫画にもそういった力がある。
事実、僕は『G戦場ヘヴンズドア』を読んで起業を志した。大学生の頃にこの作品に出会い、この作品から受け取った情熱をエネルギーに23歳で起業し、いまに至る。情熱こそ全てであり最優先なんだ!!
冷静沈着で頭のいい人が優秀な人間だっていう世間一般の常識があるのもわかります。でも本当に大切なのは、何かに夢中になってバカになれるか、情熱があるのかではないでしょうか?
『G戦場ヘヴンズドア』は作者である日本橋ヨヲコさんが魂を削って描いていることが読者に伝わり、勇気と覚悟を僕らに与えてくれます。
漫画家である父に反発して小説家を目指す堺田町蔵と、編集者である父に捨てられ漫画だけを心の拠り所として生きてきた長谷川鉄男が出会い、一緒に漫画を描き始める所から物語は始まります。そして冒頭の台詞のシーンに繋がります。
『G戦場ヘヴンズドア』(日本橋ヨヲコ/小学館)1巻より引用
二人の出会いは様々な人間の運命と絡み合い、宿命のライバルになり、他の誰にも共有される事のない価値観としての聖域(サンクチュアリ)を作り出し、最後は戦友となります。
まさにバトル漫画の王道を、青年誌で描ききる日本橋ヨヲコさんにシビれる!あこがれるゥ!
そして、この1ページが僕の人生を大きく変えました。
『G戦場ヘヴンズドア』(日本橋ヨヲコ/小学館)1巻より引用
そうです。誰も生き急げなんて言ってくれない。誰もが自分の目標(ゴール)を自分で決めなくてはいけない中で、日常生活では誰も急げなんて言ってくれない。人生と言う名のレースのホイッスルは既に鳴り響いているというのに!
誰しもが誰しもの戦場で戦い続けるのであれば、僕らに必要なのは焦燥感であり、もっと頑張らなくてはいけないということを『G戦場へヴンズドア』から教わりました。
だからこそ! そう、だからこそ!!
僕はいつだって本気が見たいんです!!!
作者の魂を削り取って表現しているかの様な登場人物達の台詞に、日本橋ヨヲコさんの本気を感じてください。
君にこれから必要なのは絶望と焦燥感。何も知らずに生きていけたら
こんなにも楽なことはないのに、それでも来るか、君はこっちに。
僕はそっちに行きたいと願ったんだ。 だからいまがある。
君はこっちに来るか?
WRITTEN by 小林 琢磨 (ナンバーナイン)
※このレビューは過去にマンガ新聞に掲載したレビューをベースに大幅に加筆した新Verになります。