テレワーク環境でチームを創るお悩み
皆さん、こんにちは。八ヶ岳南麓でワーケーションしている外資IT勤務のたまさんです。今日はテレワーク環境でのチーム作りのお悩みについて書いてみます。
僕は外資系IT勤務で3月からテレワークになっています。途中転職の機会があり7月から新しい会社に移りました。(テレワーク環境での転職、、って話ももしかしたらそのうち書くかもしれませんが今回は割愛)一応管理職扱いでの入社なので新しい会社には僕のチームメンバーがいます。元々リアルでの人間関係が構築されているわけではなく、これまで活動し続けていたチームにひょいっとやってきた上司の立場です。
テレワークでどうチームを創っていくか?まだ完全な答えがあるわけではありませんが、試行錯誤を繰り返しながらのチーム創りについて記してみたいと思います。
そもそもテレワークではチーム管理が難しい?
そもそもテレワークではチーム管理がリアルな環境よりも難しいと言われています。多くの調査や新聞記事でもその点が指摘されています。
この記事ではテレワークで生産性向上(31%)と低下(26%)の両方の意見を紹介しつつ、"アンケートで生産性が下がった理由で最も多かったのが同僚、上司や部下とのコミュニケーションが取りにくい点だった。"とあります。
また、筑波大学の調査では8割がテレワークに満足しているものの、課題として"一方、コミュニケーションの難しさを実感する回答も目立った。"とあります。
つまりテレワークは個人の業務においては生産性を高め、満足度も上がる傾向にあるが、チームとしての管理やコミュニケーションが課題になることが多い仕組みと言えるでしょう。
これは何となく想像つきますよね。オフィスにいる時は遅くまで残っているな、とか何となく元気がなさそうだな、とか言語以外の情報からも様子を伺えますし、昭和のスタイルかもしれませんが会社の後での一杯、などでお互いに文脈を積み重ねることができますがテレワークではメール、チャット、ビデオ会議などの範囲でしか対話ができません。
テレワークでのチーム創りの課題(僕の場合)
前述の通り僕のチームは元々あった組織で前任者の退職を受けて空席だったところに僕がやってきた、という環境。まずは人間関係の構築、信頼感の醸成を目指しました。
チーム発足のZoom飲み会や1on1などを一巡させた後、そこで得た内容を元にチームとしての方針や改善すべき課題をまとめ、管理指標を定めていきました。
しかし1ヶ月経っても2ヶ月経ってもチームは動きません。課題は遅々として改善されず、方針に向かって動き出すことはありませんでした。メンバーは粛々と業務を進めているのですがそれは何ら従前と変わるものではなく、課題は放置され、僕の期待値や目指すものとのギャップは広がるばかり。。
メンバーが変わらないのは動機づけ(変わりたくない)の課題か、もしくは既存業務の多さ(変わる余裕がない)と考えた僕はメンバーの日常業務の棚卸しにより課題を理解しようと試みましたが、これはむしろマイクロマネジメントに陥ってしまいました。定例会議もメンバーからのボトムアップ提案やプラクティスシェアはほとんどなく、僕からの発信に終始することもありました。
また、マイクロマネジメントに陥ったからでしょうか、1on1も相談やディスカッションにつながらず、普段業務報告してくれないメンバーへの進捗ヒアリングのようになりがちで、メンバーの心が離れていることをヒシヒシと感じました。
テレワークでのチーム創りのベストプラクティスは?
テレワークはチーム管理が難しい(というかリアルの時と同じ手法だけではうまくいかない)ことは想像つきます。では世の中ではどうやっているのでしょう?Googleでテレワークのベストプラクティスを探すと、多くはテレワークで働く個人のベストプラクティスが出てきます(仕事とプライベートの切り替えをはっきりさせよう、WiFiを整えよう、会議では発言しない時はマイクをミュートにしよう、、など)。これはライフハックとかTipsという意味で重要なことですが僕の課題はそれら個人の課題とは異なります。
思ったよりテレワークでのチーム管理のベストプラクティスは見当たらないものです。1on1は各メンバーと毎週やっているし、チャットやビデオ会議でいつでも相談を受けられるようにしている、つもり、、、なんだけど、ツールや会議体だけではテレワークでのチーム創りが難しいことを痛感させられました。
変化の兆し。結局は文脈の積み重ねなのか、、?
テレワーク環境でのマイクロマネジメントは効率的ではなく、またメンバーのモチベーションに対してもネガティブに働くことを実感した僕は違うモデルを探し始めました。
まだ試行錯誤の最中でありビシッとした答えには至っていないのですが、4ヶ月を過ぎた頃からチームメンバーからも少しづつ意見が出てくるようになりました。僕なりにその理由を考えてみると、「一緒に」メンバーの課題解決に加わり始めたこと。
メンバーは当然ですが日々業務の中で各々の課題を抱えています。それは時として管理職目線では最大の優先順位のものではないかもしれません。しかし、それらを一緒になって解決していくことで共通の文脈が生まれていくと感じました。
もっとぶっちゃけた表現をするならば、それ以前は、日常の課題を助けてくれない上長と、理想論の課題を議論するような信頼が醸成されてなかった、ということだと思います。新しいことを議論する前に、今のことについて文脈を積み上げることが大事だと感じています。
新しいことへの挑戦。共通の文脈のその先に
共通の文脈を積み上げ、ある程度意見交換もできるようになってきましたが、当初の、僕の感じていた課題(つまりメンバーが認識していなかったり、納得してないような課題)はまだ解決されていません。今後はこれらを変革していかなくてはなりません。
これはお互いが納得するまで時間をかけるしかないと思います。阿吽の呼吸レベルの文脈がある関係ならまだしも、新しいチームがテレワーク環境で意見を交わしていくためには急ぎするのは禁物だと実感しました。しかしメンバーの考え方だけを尊重していてもチームの課題が解決しないでしょう。常に議論(論戦ではなく意見交換)をする環境を作っていくことが大事だと思います。
その時にできる限り「どうしたいか?(How?)」だけでなく「なぜそうするのか?(Why?)」を伝え続けることが大事だと感じました。Why?を理解してもらえれば方法論はたくさんあります。僕の意見が通らずとも当初の目的を実現できるならば違う方法でも構いませんし、いくつかの案が出てきたならばA/Bテスト的な実験をしてみても良いでしょう。
ただし常にWhy?は示し続ける必要があります。議論が白熱すると最初の目的から外れていってしまうことはよくあることなので、時々立ち止まって、このアイディアはWhy?を満たしているのか?をメンバーと確認していく必要があるでしょう。
まとめ
僕もまだチーム創りが順調に進んでいるとは思っていません。テレワークの中で新しいメンバーが新しいやり方を議論しながら変革していく、というのはまだ道半ばです。でも僕は今後もできる限りメンバー自身に腹落ちして、取り組んでもらえるように試みたいと思っています。自分たちのやり方を自分たちで変革することは難しい。だからこそ腹落ちして全力で変革に臨んでほしいからです。
・急がば回れ。まずはメンバーと共通文脈を積み上げる。
・変革は「どのように?(How?)」の前に「なぜそうするのか?(Why?)」を理解してもらう。
またいずれ、うまくいったこと、うまくいかなかったこと、などを振り返って、より良いテレワークでのチームを創っていきたいと思います。
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