椋本 哲也

都立高校の情報科教員です。勤務校は東京都の生成AI研究校、文部科学省のDXハイスクールの指定を受けています

椋本 哲也

都立高校の情報科教員です。勤務校は東京都の生成AI研究校、文部科学省のDXハイスクールの指定を受けています

最近の記事

「ダッシュボード」を教育に取り入れる動きが進んでいますが、どうして「管理」のためだけに使う方向に進むのでしょう?生徒自身の「自己調整力」を高めるためのフィードバック(形成的評価)に主眼を置くべきでは?

    • 生成AIの教育利用に対して、「ハルシネーションがあるから使えない」という人≒学力観がアップデートできてない人、というのは言い過ぎでしょうか?

      • 生成AIによるダミーデータ作成(アンケートの自由記述データ)

        今までも生成AIを使って選択肢問題の誤答部分やデータ分析のための数値データなどのダミーデータは作成してきました。 今回は「アンケートの自由記述の回答」のダミーデータを作ってみたところ、”簡単にできるだろう”と思っていたダミーデータ作成が思ったより手こずったのでまとめてみました。 ダミーデータを作るプロンプトこのプロンプトではChatGPT-4oから満足のいく結果が得られなかったため、CopilotやGeminiでも同じプロンプトで試してみました。 ChatGPT-4o

        • 生成AIで探究の「問い」を深める

          「総合的な探究の時間」において生成AIをファシリテーターとして用い、「テーマの設定」「問いを深める」「仮説を立てる」という3つのステップをサポートさせる授業を実践しました。 「テーマ」と「問い」を設定しなおす生徒たちは前週の時間で一度「テーマ」と「問い」、「仮説」を設定していて、5W1H法やグループワークで問いを深めるという作業を行っています。 テーマがつまらない、広がらない 領域を「環境問題」に設定したため、出てくるテーマは「地球温暖化」「海洋汚染」「マイクロプラスチ

        • 「ダッシュボード」を教育に取り入れる動きが進んでいますが、どうして「管理」のためだけに使う方向に進むのでしょう?生徒自身の「自己調整力」を高めるためのフィードバック(形成的評価)に主眼を置くべきでは?

        • 生成AIの教育利用に対して、「ハルシネーションがあるから使えない」という人≒学力観がアップデートできてない人、というのは言い過ぎでしょうか?

        • 生成AIによるダミーデータ作成(アンケートの自由記述データ)

        • 生成AIで探究の「問い」を深める

          農業や運輸・交通・観光産業と並んで蚕糸業が第2次区分にあることに、NDCの時代を感じる。変化の時代に「固定化した分類」の弱点といえるでしょうか。

          農業や運輸・交通・観光産業と並んで蚕糸業が第2次区分にあることに、NDCの時代を感じる。変化の時代に「固定化した分類」の弱点といえるでしょうか。

          図書館での情報収集

          「情報Ⅰ」の夏休み前最後の授業は、毎年図書室で実施しています。 「データベース」の最も基本的な概念である「分類」についてNDC(日本十進分類)を通して学ぶことと、図書館利用の促進という2つの目的を兼ねて実施しています。 概要勤務校の図書は都立でも規模が大きく、約3万冊の蔵書があります。また、外部委託が多くなっている中、専任の司書さんがいるのもありがたいところ。 まずはそのあたりを話してから、十進分類の考え方、それに沿った図書の配置などをざっと説明して実習に入ります。 実習

          図書館での情報収集

          NeobookLMって、「会話」と「質問への回答」をどんな風に切り分けているんだろう? 高度なメタ認知のなせる技?

          NeobookLMって、「会話」と「質問への回答」をどんな風に切り分けているんだろう? 高度なメタ認知のなせる技?

          東京都教育委員会指定「生成AI研究校」

          東京都の「生成AI研究校」私の勤務校は東京都教育委員会から「生成AI研究校」に指定されています。 ここでは研究校の概要をお伝えします。 生成AI研究校とは 生成AI研究校は、東京都教育委員会が2023年度(9月末)から指定した都立高校、中等教育学校後期課程、特別支援学校高等部です。 2023年度は私の勤務校を含めた9校、2024年度は継続校9校に加えて新たに11校が追加され、計20校の指定となっています。 これらの学校は、生成AIの教育活動での活用に関するパイロット的な取

          東京都教育委員会指定「生成AI研究校」

          定期考査の自動採点GPT-4oでやってみた

          GPT-4oの手書き文字認識が素晴らしいので、定期考査の採点に使えないか2つの視点から実験してみました。 ・手書き解答用紙の自動読み取り ・解答の自動採点(特に自由記述部分) ※あくまでも「業務」としての採点ではなく、個人的な「実験」です。データは問題作成した教員と答案作成した生徒の許諾を得た上で個人情報を消してから処理しています。 最初に結論結論から言うと、「今のところまだ実用にならない」というのが正直な感想です。 理由は2つ。 実用にならない理由その1 解答用紙の様

          定期考査の自動採点GPT-4oでやってみた

          教科書データをNotebookLMで使う

          現在授業で使用している「情報Ⅰ」の教科書のテキストデータをNotebookLMに読み込ませてみました。 RAGは読み込ませたデータと既存の学習データを融合して回答を生成しますが、NotebookLMはRAGとは違って読み込ませたデータのみを使用して回答を生成します。 この仕組みは学校現場での生成AI活用にとって、非常に有効な手段になると感じています。 exaBaseの「データ連携機能」との比較東京都教育委員会が指定する「生成AI研究校」では、セキュアな環境としてチャットが学

          教科書データをNotebookLMで使う

          「漢字テスト」と「漢字でGO」、この違いは何だろう? ここに教育改革の答えがありそうな気がする…

          「漢字テスト」と「漢字でGO」、この違いは何だろう? ここに教育改革の答えがありそうな気がする…