いつ解放されるのか、という話
母親とはもう1年以上連絡を取っていないし、もちろん会ってもいない。
住所も職場も教えていないし、関わることもない。
教師を辞めてもう何年も経つし、学校から離れた地域に引っ越したから何の接点もない。
それなのにどうして頭の中でいつも反芻してしまうのだろう。
怖くて悲しくて傷ついていた自分を慰めてあげて、とカウンセラーの方から言ってもらったことがあった。けれども、慰め方がわからない。
過去を思い返して打ちのめされていると、残酷な言葉を返したくなる自分がいる。
私は母親の死に目にも会わないし、死んでも葬式に行かない。娘に生まれて本当に苦しかった。私が選んでいないことで、どうしてこんなに苦しまなければいけないの。どうしてあの男の娘だからとか、あの女の血を引いているからとか、私のせいではないことで私は怒られたのか。
なんで毎日毎日呪ってやると叫ぶ母親と暮らさなければいけなかったのか。
言いたいということは、返事が欲しいということだ。
私は母親を傷つけたい。ごめんねと言って泣いてすがって悔やんで苦しんでほしい。
それが叶わないことも何年も前にわかっている。実際に何度もぶつけたことがあった。そのたびに私が傷ついて、疲弊して消耗して、何も返ってこないことに苦しんだ。
いつになったら私は虚しい反芻をやめられるのだろう。
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