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2019ベルリン観劇記録(5)『Die Zauberflöte(Sharon)』

10月6日

Die Zauberflöte(Sharon) 魔笛

劇場 Staatsoper under den Linden ベルリン国立歌劇場

戯曲 Emanuel Schikaneder エマヌエル・シカネーダー

音楽 Wolfgang Amadeus Mozart ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト

指揮 Julien Salemkour

演出 Yuval Sharon

舞台美術 Mimi Lien

衣装 Walter Van Beirendonck

照明 Reinhard Traub

映像 Hannah Wasileski

音響 Markus Böhm



(Sharon)とは何のこっちゃいと思っていたのだが、つまりYuval Sharon版という意味であった。そう、今年の2月に日本語のtwitter 界隈でも話題になっていた、例のアトム『魔笛』を観たのだ。日曜日のマチネはチケットが割安な代わりにお子様が歓迎されており、終始こしょこしょと話し声が聞こえる。『魔笛』だから良いのだ。

台詞部分は子どもの俳優による吹き替え。最後にネタバラシされるのだが、登場人物は子どもたちが操っている人形、という設定だ。歌い出すと当然のことながら急に上手いので、少々ビックリする。タミーノとパミーナがいきなり現代なアパートの一室で同棲を始めた場面で、特に客席が沸いた。

おならとかうんことかケツを舐めろとか、そういう歌詞を書いているモーツァルトだし、魔笛ってファンタジーだしドイツのオペラっていつでもかなり自由奔放じゃん!ま、一幕はちょっと眠くなったけど!というのが、ライトなオペラファンである私の感想だ。

無論、一幕で帰った観客もチラホラいたようだが、気に入らなければ上演中であろうが堂々と出て行くのがドイツの観客なので、特に驚きもしない。発売と同時にチケットが完売するような上演であっても、帰る人はいるのだ。個人の意見は様々なのだから仕方がない。客席で苦痛に耐えているより、出て行って別のことをした方がずっと健康に良い。そしてオペラ初心者であるに違いない子どもたちは、最後までしっかりと集中して舞台を観続けていた。

ドイツで観られるお芝居の本数が増えたり、資料を購入し易くなったり、作業をしに行くカフェでコーヒーをお代わりできたりします!