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【ココロの旅#63】「シ-塩」-ワタクシの人生「イロハ帳」

 こんにちは、12月ももう半ば、どういうわけか、例年よりもゆったりした気分でいる自分が不思議です。これまでは、年末は焦燥感にかられながら年明けの予定をアレコレと考えていたのですが。
皆さんは、いかがでしょうか。

~ケガレを清める~
古代から大切にされた生命のもと

1)一般的意味:

📖塩化ナトリウムが主成分の海水の乾燥・岩塩の採掘によって生産される物質。調味料や保存のために食品に使用されたり、工業用にも使用される。

🐐お仲間とのおしゃべりの中で、ひょんなことから話題が出た「塩」。「是非、塩についてブログを書いて」とありがたい(笑)お願いを受けまして、拙いながらもしたためてみます。

2)ワタクシの旅:

🌅「塩」と清め

塩には殺菌効果があり、古代、死者の遺体の腐敗を防ぐために塩を用いていそうで、この死を清める行為から「塩=清め」の意味合いを持つようになったと。また、伊弉諾尊が黄泉の国からこの世に戻るときの儀式(禊)に海水を用いたことから、塩はケガレを清め、再生させるものの象徴とされたそうです。

ここで興味深いのは、このケガレは"汚らしいもの"というよりも「気枯れ(ケガレ)」であり、死により体から「気」がなくなった状態を指すということ。伊弉諾尊がこの世にお戻りになり、再び「気」を持つために「塩」が用いられたことから、「塩」は"これまで"を清め、再び生命を得て生きていくためのものといえます。

では、我々の日常生活ではどうなのか。
土俵入りする力士やお葬式に参列した後に、半ば儀礼的、というかほぼ形式的塩をまくことはよくありますよね。
また、飲食店などお店の戸口の隅に、盛り塩を見かけることもあります。
或いは、一日の厄落としに塩を肩に載せてシャワーを浴びると良い、とも聞いたことがあります。

兎に角、我々の日常生活のケガレを清めてくれる「塩」ですが、これが、儀礼的や形式的なものではないということを、実は、ワタクシ身を持って体験したことがあるのですね。そのことについて次の項で少し記してみます。

🐐儀礼や形式も、その元をたどれば、重大な事柄にいきつくことはよくありますし、古代からの言葉の意味の深さには感心しきりです。

🙏「清め」とワタクシ

実に劣勢的な環境下で、持ち前の負けん気とその気力だけでタスクをこなしていた時期があり、心身になんとなく不調を感じていました。
で、ある時「これは『気』が悪いからだ、浄化が必要!」と不意に思い立ち(笑)、「塩で浄化しよう」とコンビニで某伯方の塩を求めました。

一握りの塩を白紙(本来は半紙が良いとされます)に包んで、仕事場にこっそりと置いてみました。一週間後、特に変化が見られなかったので、塩を入れ替えて、前より少し量を増やしてみました。
すると、徐々にですが、気分が少し前向きになったような気がするのと同時に、そりが合わなかったり(あくまで主観ですが)ワタクシの仕事の邪魔をする人々が仕事場に来なくなったんです、全く(笑)。

これにはホンマに驚きました!
そこで、驚いて畏れ敬えば良かったものの、「これは凄い凄い!」と図に乗ってしまい(笑)、どんどん塩を、もはや人目につくように、わざわざ他人に「清めの塩あり〼」と分かるように置くという暴挙に。

・・・それから数か月後、最大の浄化劇が起きました・・・

ワタクシ自身がその仕事場に居られなくなったのです(爆)。
自分が強制排除になりました(爆)。
もう神業、畏るべし。
確かに、当時のワタクシは「気枯れ」ていましたので(笑)、正当にも禊を受けたのだと思います。

ですので、皆さんも、もし「邪気払い」に塩を使われる際には、どうぞご注意くださいませ。(個人差はありますが、何らかの形で)効果がありますゆえに。

🐐このように、自身が塩の浄化作用のターゲットになったのだと気づいたのは、実は、この浄化劇から相当後でして。とある神社で某ウイルス用にと「お清め塩」を頂いた時に、「あれ?あの頃職場に塩置いてたけど、まさか…」と思い至ったのでした(遅い)。

🍙我々の味方「塩」

勿論、塩には清めの他に、我々の生命を維持し、生活を豊かにしてくれる役割を持っています。

この夏、我々は超絶な酷暑を経験しましたが、「水分補給時には塩分も合わせて!」と幾度となく聞かれたことと思います。
塩は生命維持に必要、を再認識しましたねぇ(⇒青菜に塩)。

そして、調味料の基本としての塩、特におにぎり。(今は手袋をするかもしれませんが)掌に塩を振って擦りこんでからご飯をにぎりますよね。
具材は各々好きなものを入れますが、おにぎりのスタートは塩。敢えて具を入れない塩にぎりもありますし。

以前、実家でうどんを作っていた時、大人数だったため、お出汁の味が決まらず困っていたら、兄嫁が一言「塩入れたら?」と。
珍しく素直に(笑)塩を一つまみ入れたら、何と味がまとまった。
それまで「塩=塩分」としか捉えておらず、醤油派だったワタクシですが、それ以降は「まずは塩」を心掛けています(あ、でも適量で、10g/日)。

ついでに、小豆を炊くときにも塩、甘さを引き立てる役割も持っていますね。ここ5年ほど?の傾向か、塩が甘いものとくっ付いて、「塩キャラメル」やら「塩チョコレート」のように、より深い味わいを持つお菓子が多く生まれていますね。

厳しくも時には甘い塩...
あの雄大な海や険しい山からもたらされる自然の産物...
塩のポテンシャルや畏るべし...🙇

🐐日常会話でも「傷口に塩を塗る」やら「塩対応」やら。
特に「塩対応」は最近頻繫に聞く言葉なのですが、「冷酷非情」というより、なぜかユーモラスで愛嬌があるように聞こえるのはワタクシだけでしょうか。

3)おまけ:

古代ローマでは、兵士への給料として塩(ラテン語 sal)が支給され、英語の salary (サラリー:「給与」)の語源に。また、塩を買う為の俸給がソリドゥス金貨で支払われるようになり、ソルジャー(英語: soldier)の語源となった、とのこと。ふうむ、やはり生きる糧そのもの、ということですな。

<今日の美>


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