体が弱ると痛感するのこりの時間
喉風邪を拗らせて、咳がひどい。
私は基礎体力がないので疲れやすいが
病気らしい病気にはかからない(ようにしている)。
血液型が特殊なので輸血が必要になることを避けなければならない。
年をとって、
風邪をひくとこんなにも治るのに時間がかかるのかと感じたが
それと同時に、体が弱ると
自分の命が削れていくのも感じる。
たかが風邪なのだが
子供の頃には分からなかったことだった。
体を消耗しているからか、自分の細胞が治そうと頑張ってるのも感じる。
これは、コロナに罹った時にも感じたことだった。
私は引きこもりな上に、母を亡くしてより人と会うこともなく
電車には一切乗らず
リモートワークでできるように仕事をし
事務所へ行く時も人と会わないようにしていた。
食事は完全個室。
だが感染するもので、第7波の時期であった。(2022年8月)
あの時は、大袈裟だが死が過るほどであった。
自宅で隔離ではあったが
中の上くらいと言えば良いのか、ギリギリ入院しない状態であった。
インフルエンザと違い、薬がないので
とにかく食べたら寝るしかなかった。
その時であった。
食事をした直後、毎回体の細胞が未知のウイルスと闘ってるのを感じた。
(読み返すとヤバそうな人のようだ‥。)
不思議な感覚であった。
不必要なもの(ウイルス)を体が追い出そうとしている。
なので、体が熱く燃焼していくのを感じながら
「あゝ私の体は頑張っている。
こんな弱い私なのに、体の中は私を生かそうと頑張っている」
自分のメンタルの弱さが情けなくなった。
母が亡くなってから
病気になると必ず思うことがある。
コロナでもしんどい、風邪でもしんどい、それは確かだ。
だけど
死に向かっていく原発不明癌を患っていた母は
あの時もっと苦しく辛かったのだろう。
母は、自宅で死にたいと希望していたので
介護をしていた私ができたことは
おむつを変えることと痛みが出た時にモルヒネを貼ることだった。
母が原発不明癌と分かり
余命を知った時は3ヶ月であった。
病魔は、一瞬で母の体を蝕んだ。
母が死に向かっていくのが分かるから、私は怖かった。
1日という時間さえも猶予がないと日々感じた。
原発不明癌と、ただの喉風邪を比べるのはおかしいが
私はこれからも
体が弱るたびに考えるだろう。
母は、あの時もっと痛くて辛かったのだと。
そして一瞬で儚く亡くなったことを。
だけど最期まで、美しく気高く、一切弱音を吐かなかったことを。
私は生きてる限り、思い出すだろう。