地方移住の光と影【影編】
東京を離れて香川県で暮らすこと5年。
家族から「仕事を辞めたい」との言葉がもれました。
うどん店で地元住民らしいこなれた注文もできるようになり、少しずつ新しい地元での顔見知りも増えてきたところでの告白。
生活面では何も不満なく、むしろご機嫌な毎日でした。
そんな生活とは裏腹に、5年という年月をかけて家族を苦しめていたものがありました。言わなくてもなんとなくわかってた。
それは、
「閉塞感」
出身地、年齢、学歴にとどまらず、経歴や性別、そして「新しいことの受容」に対する抵抗感のようなものがずっしりと横たわっているかのよう。(これは個人の意見です。)
この見えないバイアスは、私たちが自分たちの価値観で勝手にバイアスと認識しただけであって、決して良し悪しを評価するものではありません。
そのやり方と価値観で作られた社会がそこにあって、人々が脈々と働き、生活を続けてこられたのも事実。
なんてわかったような物言いをしても、腹落ちしないし、きっとこれからも違和感を感じ続けることになると思います。
【私たちの実体験を参考までに】
・年齢と出身地、出身校をやたら聞かれます
・セクハラがセクハラと認識されてない場面が多数あります
・自己研鑽が好まれない場合があります(スキルアップや独学が会社にバレると転職予備軍とみなされる)
・組織として管理職への教育が必要という考え方が、存在しなかったり否定されたりする
私と家族は外資系企業での勤務経験があり、そのときに多様性や無意識バイアス、そしてハラスメントに関する教育を受ける機会がありました。
当時はピンとこなかったけれど、地方移住後に「あれ?」と感じることができたのはこれらの教育を受けたからだね、と話したりします。
私たちの学びは、これからも家庭内でコツコツと続けていくつもりです。
そして家族は、今月末で退職することとなりました。
地方移住しても消耗します。
東京だって地方だって、消耗したら休みましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?