見出し画像

“パスワードシリーズ”から始まった私の読書史──子ども時代から現在まで

私が本に熱中するようになった最初のきっかけは、青い鳥文庫のパスワードシリーズでした。子ども向けの小説ながら、頭をひねるパズル問題がたっぷり盛り込まれていて、文字の本にあまり親しみがなかった私が初めて「面白い!」と思って読みふけった作品です。

父がくれた一冊のチャンス

ある日、本屋で父が「何か文字の本を1冊買いなさい」と言ってくれました。そのとき手にしたのがパスワードシリーズとの出会いです。これをきっかけにシリーズを全巻集め、新刊が出るたびにワクワクしながら読んでいました。子どもの頃って不思議と、好きな本を何度も何度も読み返すことが多いですよね。私も例にもれず、パスワードシリーズを繰り返し読んでは物語の世界に浸っていました。


夢水清志郎シリーズとの出会い

やがて、青い鳥文庫の夢水清志郎シリーズとパスワードシリーズがコラボした本が出てきたことで、新たな扉が開きました。コラボ作品を読んでから、今度は夢水清志郎シリーズにも手を伸ばし始めたのです。こちらも推理小説で、子どもながらに「本格的だなぁ」と思うほどトリックが巧み。

さらに印象的だったのは、主人公の夢水清志郎が本の虫という設定でした。子どもの頃の私にとって、「本が好きなキャラクター」が身近にいるというのは大きな影響を与えてくれたと思います。それ以来、はやみねかおる先生の本をどんどん読み進め、本の世界にどっぷりハマっていきました。


「本は10冊同時に読め!」との衝撃的な出会い

月日が経ち、中学生か高校生だったある日。偶然本屋で手に取った成毛眞さんの著書「本は10冊同時に読め!」が、今でも大きなインパクトを残しています。成毛眞さんも相当な“本の虫”で、この本の中では

  1. 1冊読み終わらなくても他の本に手を出して並行して読む

  2. 家のあちこちに本を配置する(たとえばトイレ専用の本など)

など、独特の読書スタイルが紹介されていました。これを読んでから私も「複数の本を並行して読む」という習慣ができ、今でも続いています。おかげで“読みかけの本”が増えてしまうのは、嬉しい悩みの一つかもしれません。


小説は減り、ノンフィクションや実用書へ

成毛眞さんは小説をあまり読まず、ノンフィクションや実用書、学術書、専門書などを多読すると書かれていました。その影響もあってか、私もいつの間にか小説を読む機会が減り、ノンフィクション系の本を手に取ることが増えました。

もちろん、「小説をあまり読まない」のがよいのか悪いのかは何ともいえません。もしあの本に出会っていなければ、もっと小説を読んでいたかもしれないと思うと、少しもったいないような気もします。しかし、その分ノンフィクションや実用書を積極的に読むようになったのは確かで、結果として新しい知識や視点を得る機会が増えたとも思います。


広くいろいろ読んでみる大切さ

ただ、「これは読まない」と決めつけるのは、経験の幅を狭めることにつながるとも感じています。小説・ノンフィクション・実用書・学術書、どれも違った面白さや学びを与えてくれるもの。なるべく幅広く本に触れ続けたいというのが、今の私のスタンスです。

「読み方」「選び方」は人それぞれ。自分に合った読書スタイルを見つけることが、一番の鍵だと思います。


まとめ

  • 子ども時代の読書デビューは青い鳥文庫のパスワードシリーズ

  • 夢水清志郎シリーズにもハマり、“本の虫キャラ”に共感

  • 成毛眞さんの「本は10冊同時に読め!」で読書スタイルが激変

  • 小説からノンフィクション・実用書へと趣向がシフト

  • 幅広く読む姿勢を大事にしつつ、現在も読書を楽しむ日々

こうして振り返ってみると、一冊の出会いが次の出会いを呼び、読書の世界がどんどん広がっていったのだなと感じます。
皆さんの読書史はどんなふうに積み重なっているでしょうか? きっと一人ひとりに素敵なストーリーがあるに違いありません。

いいなと思ったら応援しよう!