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NO.61 浅田彰の『構造と力』が文庫化されたこと

浅田彰の『構造と力』が、中公文庫から初めて文庫化されたと知り入手した。

初めてこの本が刊行されたのは1983年。

今回40年ぶりに文庫化されたそうで、巷では「『構造と力』が文庫になったら世界が終わる」という都市伝説があるそうだ。(確かに今年のこの国は、政治的にはまさに「終わっている」ようだけれど…)

1983年当時は「ニュー・アカデミズム」が流行で、日本では浅田彰や中沢新一、フランスのフーコー、ドゥールーズ、デリダらの思想家は出版界のスターだったと記憶している。

その頃、僕は社会人になって2年目の年。ブームに釣られて『構造と力』を入手して読んで、正直言って良く分からなかった記憶だけはあるけれど…

今月の中公文庫のラインナップはなかなか凄くて、山崎正和『柔らかい個人主義の誕生』(1984年刊行、増補改訂版)も入手した。

両文庫の解説が、千葉雅也と福嶋亮大という気鋭の書き手なのも嬉しい。

この40年間のこの国の歩み(あえて頽落とは言いたくないけど…)を経た今、この2冊を並べて読んで何を感じるだろうか…

今年の年末の課題図書にしたいと思っています。

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