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Leica Q3 の動画撮影を極める!動画撮影設定&機能徹底ガイド Vol.1
はじめに:Leica Q3と動画撮影
Leica Q3 は、高画質の写真撮影だけでなく、本格的な動画撮影にも対応しています。せっかく高価なカメラを手に入れたので、写真だけに使うのはもったいないですよね。
この記事では、Leica Q3 の動画撮影機能を最大限に活用するための設定方法や機能について解説します。
Q3買ったけど、動画は設定が難しくてよくわからないとか、ミラーレスカメラで動画を撮影した経験が無い方にもわかりやすく解説をしていこうかと思います。
Leica Q3動画撮影の基本設定
動画モードへの切り替え方
Leica Q3の動画モードへの切替えはボタンひとつで可能です。
初期設定では背面の液晶モニタの右上のFNボタン2に静止画、動画の切り換え機能が割り当てられていますので、動画を撮影する際は忘れずに動画モードに変更しましょう。
今回は動画撮影を始める際の記録形式、解像度、フレームレートの設定について解説します。
動画の記録形式の設定
Q3では2種類の記録形式が選べます。
MOV形式:高品質、最高画質、高度な編集用途に向いています。
Appleの標準動画形式なので、アップル製品やMacとは相性◎
ただし、Windowsでは再生できないこともあります。
MP4形式:国際標準規格。
高画質と容量のバランスを取りたい場合や、汎用性重視向き。
動画の記録形式は「動画フォーマット」や「コンテナ」とも呼ばれます。
データを入れる箱の種類です。
撮影後に本格的に色調整したり編集したい場合はMOV形式がお勧めです。
また、これから解説する解像度やフレームレートの設定でもMOV形式の方がたくさんの選択肢から選べます。
Q3の高画質な動画性能を活かすならMOV形式とMacでの編集がお勧めです。
ちなみに今回は解説しませんが、箱の中に入れるデータは圧縮して入れることが一般的で、圧縮、復元する規格を動画コーデックと呼びます。
この規格についてはまたの機会に説明しますね。
解像度の設定
動画撮影の際も静止画と同様に解像度の種類が数種類あります。
画面の縦横の画素数の数によって決まります。Q3では下記の5種類が設定できます。8Kが一番解像度が大きく、録画したデータも大きくなります。
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C8KとC4Kは記録形式がMOVの場合のみ選択可能です。
16:9とか17:9のような縦横のサイズ比は、アスペクト比とも呼ばれます。
C8KとC4Kは少し横長のサイズになります。普通のテレビで再生すると上下に黒帯が入る、映画サイズですね。
DCI(Degital Cinema Initiatives)という規格の縦横比になっています。
これは主に映画館での上映を目的にしたデジタルシネマの標準規格です。
解像度はご自身で撮影した動画をどのようなデバイスで見るのかによって選びましょう。最近は縦型の動画もありますので、その場合は上記の解像度の縦と横の数字を入れ替えてもらえれば良いです。
縦型の場合は16:9の解像度を選択するのをお勧めします。
解像度選びのポイント
5種類の解像度ありますが、解像度を決める場合のポイントを解説します。
スマホとかテレビだけで見る動画なら FHD(フルハイビジョンのこと)
SNSに投稿する動画作りたい人 FHD
高解像度のスマホ、タブレットや4K対応テレビで見る動画なら 4K
さらに映画風にしたい場合 C4K
とにかく最高画質がいい人 8K
さらに映画風にしたい場合 C4K
基本、解像度が大きい方が高画質になって、データも大きくなりますので記録媒体も大容量のものが必要になってきます。
また、編集の時に撮影した動画の一部を切り取って使いたい場合もできるだけ高解像度を選んでおきましょう。
FHDが適している場合でも高画質で記録したい場合は4K解像度を選びましょう。
Leica Q3 の解像度設定では、解像度を選んだ後にビットレートや色情報の記録方式や色深度、コーデック、圧縮方式などを選択するメニューが出てきます。この項目の詳細な解説は次回で説明しようと思います。
とりあえずすぐに撮影したい場合は何を選択しても問題ありませんが、ALL-Iで高ビットレートの設定を選ぶとデータがすごく大きくなりますのでご注意ください。
フレームレートの設定
フレームレートは静止画には無い設定ですね。
動画は基本的な原理は紙芝居と一緒です。たくさんの静止画を次々と再生しているのですが、人間には動いているように見えます。
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1秒間に何枚の画像を再生(記録)するかという設定です。
Q3では動画の記録形式と解像度によって設定できる値が違います。
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fpsとは Frames Per Second の略で動画では1枚の画像をフレームと呼びます。例えば 24fps だと1秒間に24フレーム(24枚)の画像を再生(記録)することになります。
フレームレート選びのポイント
何種類も選択肢があるので、初心者の方はわかりにくいかもしれないですね。撮影後の素材の用途も考えて決めると良いです。
テレビと同じ雰囲気にしたい場合 29.97fps
フィルム映画と同じ雰囲気にしたい場合 24fps
スポーツなど動きのある被写体を撮影 59.94fps
スローモーションを使いたい時 100fps、119.88fps
ここでもハイフレームレートを選択するとデータの容量が大きくなります。
なぜフレームレートに小数点がついてるの???
ここで、フレームレートの設定に小数点がついたレートがあるのを不思議に思った方もいるかもしれませんね。
小数点が付いているのは昔の放送規格(NTSC)との互換性を維持するためなんです。昔のアナログ放送時代の規格ですが、当時は映像と音声の同期の正確性を保つためにこのような中途半端なフレームレートが採用されていました。その名残が今でもあるんですね。モノクロ放送時代は30fpsだったものが、カラー放送では色信号との兼ね合いで音声にズレが出るのを防ぐ目的で29.97fpsになりました。
そのため、実際の時間とのズレが発生するので、ドロップフレームという技術が採用されました。
最近の編集ソフトもこのドロップフレームのタイムコード処理にも対応しているので、Q3のフレームレートはどれを選んでも特に問題はありません。
今回はここまで。次回はコーデックなどの記録方式の詳細について解説していきます。
ミラーレスでの動画撮影は静止画の撮影には無い設定がたくさんありますので、かなりのボリュームになりますが、興味のある方は是非参考にしてください。
ここまでご覧いただきありがとうございます。
続きはまた次回です。
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