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リンゴ酢 vs 黒酢 飲むとしたらどっち?

この記事は、下の記事の続編です。

決戦! リンゴ酢 vs 黒酢

数あるお酢のなかでも人気が高いリンゴ酢と黒酢。

この記事では、それぞれの特長を比較して、飲むのであればどちらがいいのか、どちらがより健康効果が高いのか。
ハッキリさせようと思います。

まずはリンゴ酢。
リンゴ酢に特有の成分は、リンゴポリフェノールとリンゴ酸。

リンゴポリフェノールについては、近年注目すべき健康効果が報告されています。
白色脂肪細胞を褐色脂肪細胞に変えるというものです。

褐色脂肪細胞は、ダイエットに熱心な人は知っているはずです。
内臓脂肪とは違って、燃えやすい、エネルギーに変換しやすい脂肪です。
ダイエット向きです。

リンゴ酸は、クエン酸や酢酸と並んでエネルギー代謝を潤滑にして、疲労回復に働きます。
また、抗酸化作用や抗炎症作用もあります。

リンゴ酸は日本では知名度今一つですが、海外ではサプリにもなっています。

次に黒酢。
熟成期間が長いことで知られるのが黒酢。

熟成するほど濃い琥珀色になります。
とてもまろやかで芳醇な香りも魅力です。 

黒酢に特有の成分はメラノイジン。

メラノイジンに期待できる効果に、
疲労回復、脂肪がつきにくい、
結石予防、アレルギー抑制が挙げられます

さらに、黒酢には注目の成分、5ALAが含まれます。
5ALAについての詳細は、下の記事で解説しています。

黒酢はアミノ酸が多く含まれ、含有量はリンゴ酢の約10倍、と言われます。

ただ実際の含有量はというと、100g当たりタンパク質は1g。
1日に摂るべきお酢の摂取量は大さじ1〜2杯。
15〜30g。 

とすると、1日に黒酢から摂れるタンパク質は多くても0、3g
タンパク質を勉強している人はすぐ分かりますが、0、3gは取るに足らない量です。

これをもって、リンゴ酢と比べて黒酢にアドバンテージがあるとは言えません。このように、具体的な数値を確かめるのも大切です。

ここまでを見て、リンゴ酢と黒酢、どちらに軍配が上がるのでしょうか。

ダイエット目的であれば、リンゴ酢の優位は動きません。
それ以外のケースでは、五十歩百歩で甲乙つけ難い、というのが私の見解です。

ただ、専門家の見解を見ると、多くはリンゴ酢を支持しているように思えます。
これには理由があり、リンゴ酢を扱った研究、論文の方が、黒酢のそれと比べて圧倒的に多いからです。

それにもまた理由があって、黒酢を飲む地域が限られているから。

黒酢を飲むのは、日本と中国(香醋)、アジア数カ国程度。
対してリンゴ酢は、欧米をはじめ世界各国で飲まれています。

研究が盛んで、その分エビデンスも多くなるのは自然の流れです。
専門家がリンゴ酢を推すのも納得できます。

が、見方を変えると、同じ土俵で戦っているとは言えない側面もあります。
ですから、必ずしもリンゴ酢が優っているとも限らないのではないか、というのが私の意見です。

そして、両者の効果効能を比較して勝負をつけるよりも、もっと大事なことがあると私は考えます。

ズバリ 
飲むこと、摂取すること、実践に移すこと

理論や知識を得ても、実践しなければ何の意味もありません。

リンゴ酢であれ、黒酢であれ、大きな健康効果が得られるのは間違いありません。
であれば、どちらの成分が優れているかよりも、どちらの方が自分にとって摂りやすいかを考えてみてください。

リンゴ酢と黒酢の使い方には、それぞれ違った特徴があります。 

リンゴ酢は、水や炭酸水で薄めて、そこに果物、梅、ハチミツなどを混ぜてドリンクとして飲む、またはドレッシングで使うことが多いです。

それに対して、黒酢は料理で使います。
肉料理、魚料理、野菜料理、いろいろなジャンルで使えます。

私は黒酢を使っています。
リンゴ酢は酸っぱくて、どうしてもダメです。

頑張って飲めないこともありません。
が、頑張って飲むことを長く続けることは難しいです。

このように、自分が摂りやすい方を選ぶのが、その人のベストチョイスです

では、摂りやすい、飲みやすいのつながりで次の項目です。

結構ヤバい お酢ドリンク

「飲むお酢」「お酢ドリンク」という商品があります。

お酢を飲みやすくするため5〜6倍に薄めて、さらにリンゴ等の果実をミックスした、ジュース感覚のお酢ドリンクです。
例えばコレ。

お酢最大手のミツカン。
ラベルには、
国産玄米100%使用、内臓脂肪減少、
疲労感を軽減と表記されています。

間違いなく体に良さそうに思えます。 

もう一つはコチラ。

マルカンというメーカーの商品。 

めちゃくちゃ美味しそうに見えませんか?
贈答品にも使えそうな高級感も漂います。

それ以外にも、ワインではないかと見間違えるようなお洒落な商品

地方色豊かなで、道の駅や土産店で売っていそうな商品

どれも、一度は飲みたいと思わせるお酢ドリンクばかりです。
当然、お酢が持つ健康効果はこれらの商品にも期待できます。

その一方で、飲みやすいお酢ドリンクは、落とし穴も潜んでいるので注意が必要です。

酸っぱいお酢を飲みやすくするために、後から甘みを加えています。
砂糖でもいい感じはしませんが、実際ほとんどの商品には、ブドウ糖果糖液糖という異性化糖が使用されています。

異性化糖とは、ブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)を主成分とする液状糖のことです。

砂糖(ショ糖)はブドウ糖と果糖が一つずつ結合した構造を持つ二糖類です。

異性化糖は、その2つをつないでいる架橋を分断して、ブドウ糖と果糖に分解したものです。

分解すると、
ブドウ糖1分子+果糖1分子の方が、
蔗糖1分子よりも甘さが大きくなります。

蔗糖の甘みを100とすると、
ブドウ糖70+果糖170、計240。
倍以上の甘みになります。

さらに、ブドウ糖の一部を酵素反応を用いて、より甘みが大きい果糖に変化させることができます。
この工程で、さらに甘みが増します。

この処理を異性化と呼び、異性化糖の名前はここからきています。

異性化糖を使うことで、同じ甘みをつけるのに砂糖よりもコストダウンできます。
その理由から、お酢ドリンクに限らず、異性化糖はあらゆる加工食品に含まれています。

異性化糖は液糖の形で摂取するために、速攻で吸収されます。
砂糖よりも急激な血糖値の上昇を招きます。

お酢が持つ血糖値の抑制作用は、これによって帳消しにされます。
そこが異性化糖、ブドウ糖果糖液糖を含む、お酢ドリンクの大きな問題です。

お酢ドリンクの商品によっては、スクラロースという有害性が疑われる人工甘味料、香料などが使われています。

とは言え、お土産でいただいたものや旅先で買ったものは、捨てたりせず美味しく飲んでください。
ただ、お酢ドリンクはスーパーでも売っていますので、その手軽さに駆られて、日常的に飲み続けるのは問題があります。

まとめ

決戦! リンゴ酢 vs 黒酢    

リンゴ酢に特有の成分は、リンゴポリフェノールとリンゴ酸。
リンゴポリフェノールは、近年ダイエット効果が注目されています。

黒酢に特有の成分はメラノイジンと5ALA。

リンゴ酢は、ドリンクとして飲む、またはドレッシングで使うことが多いのに対して、黒酢はさまざまな料理で使えます。

自分が摂りやすい方を選ぶのが、その人のベストチョイスです。

結構ヤバい お酢ドリンク

ジュース感覚で飲めるお酢ドリンク。
そのほとんどには、酸っぱいお酢を飲みやすくするため、ブドウ糖果糖液糖という異性化糖が使用されています。

異性化糖は、砂糖よりも急激な血糖値の上昇を招きます。
お酢が持つ血糖値抑制作用は帳消しにされます。

商品によっては、スクラロースという有害性が疑われる人工甘味料、香料なども使われています。

この記事の内容については動画もアップしています。
合わせてご覧ください。


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