腎臓を破壊する食べ物5選【前編】
こちらのグラフをご覧ください。
右肩上がりで増え続けているこの数字は、我が国の透析患者数を示したものです。
50年前はゼロだったのが、2020年で約35万人まで増加しました。
透析になると、週に3回、1回につき4〜5時間を要します。
それが一生続きます。
治療費や交通費も相当にかかりますが、それ以上に莫大な時間が奪われます。
また、透析治療は身体に想像以上の負担がかかるため、治療のあとは疲労感やだるさを感じることが多いです。
当然、日常生活や仕事に大きな影響がでます。
透析患者であっても旅行はできますが、旅先の病院で治療を受ける必要があります。
何としてもでも回避したい透析治療ですが、その透析の前段階が慢性腎臓病(CKD)です。
慢性腎臓病患者は1330万人。
日本人の10人に1人、成人の8人に1人。
けっして他人事ではありません。
慢性腎臓病(CKD)は5段階のステージがあり、軽度の場合はすぐに生活に支障は出ません。
それでも、放置しておくと腎機能低下が進行し、やがて絶対に回避したい透析治療に突き進んでしまいます。
この記事では、腎臓を破壊する食べ物、腎機能を低下させて慢性腎臓病の引き金になるような食べ物を5つに絞って解説します。
別の記事では、腎臓によい食べ物も紹介しています。
ですが、よい食べ物を摂っても、悪い食べ物を減らさなければ、消火しながら放火しているようなものです。
それでは火は消えません。
腎機能低下に歯止めがかかりません
まずは、減らすべきものを減らすことから始めてください。
腎臓を破壊する食べ物①血糖値激上げ食品
精製された糖質が多く、一方で食物繊維がまったく含まれていない食品、つまり血糖値激上げ食品です。
具体的には精白米、あるいは小麦粉、砂糖をたっぷり使った加工食品。
さらに、清涼飲料水、スポーツドリンク、アルコール&ノンアルコール飲料など。
意外かもしれませんが、食物繊維がほとんど残っていない野菜ジュースやフルーツジュースもここに含まれます。
このような血糖値を急上昇させる食べ物や飲み物だけではありません。
ほとんど運動しないなど、エネルギー消費が少ない生活習慣も、糖尿病を招く要因だと確実に言えます。
糖尿病の3大合併症の一つが腎症であることは、ご存知の方が多いと思います。
糖尿病で高血糖の状態が長く続くと、組織のタンパク質に血液中のブドウ糖が結合した物質が増えます。
血管の細胞とブドウ糖が結びつくと細胞が変質してしまって、とくに小さな血管は傷つきやすくなります。
腎臓の濾過装置である糸球体は細い血管が多く傷つきやすいので、結果として腎機能が低下します。
精製された糖質はブドウ糖の吸収を緩やかにする食物繊維が失われているので、血糖値が急激に上昇します。
糖尿病を確実に招く食べ物です。
対策としては、
白米を使うにしても、食物繊維が豊富な雑穀や麦を混ぜること
(もち麦が断然お薦め)。
麺類や粉物料理など精製小麦粉食品を食べる場合は、主食の前にサラダなどで食物繊維をたっぷり摂ることです。
そして砂糖。
白砂糖は絶対に使わずに、百歩譲って黒砂糖、または血糖値を上げない甘味料を使ってください。
清涼飲料水やスポーツドリンクはもう絶対にダメです。
炭酸水(甘味料、香料なし)で代替してください。
炭酸水の健康効果としては、
⑴血流促進
⑵疲労回復
⑶便秘解消
⑷満腹効果(ダイエット効果)
が挙げられます。
体に悪い清涼飲料水とは全く逆です。
ジューステイストのものが飲みたい場合には、炭酸水と果実酢をミックスするという方法があります。
私もアサイーベリー酢やザクロ酢を炭酸水に混ぜて飲んでいます。
腎臓を破壊する食べ物②高塩分食品
血糖値激上げ食品の次は、血圧激上げ食品です。
具体的には、梅干、塩辛、昆布、干物、漬物、、練り物、パン類、ラーメン(カップ麺含む)コンビニの弁当や惣菜、加工食品全般です。
これら高塩分食品を食べ過ぎると確実に血圧が上がります。
血糖値激上げ食品と同様に、正確に表現すると、
高血圧を招く食べ物以外に、濃い味付けが多い食生活全般、高血圧の引き金になる生活習慣(ストレス、体を冷やす)までを含みます。
高血圧が続くと、腎臓の糸球体へ血液を送る細かい血管に過度な圧力がかかるため、血管内の細胞がそれに反応して増殖し、血管の内腔が狭くなります。
これは生体の防御反応です。
この反応によって血管が狭くなり硬くなることを細動脈硬化、または腎硬化症といいます。
こうなると当然、腎機能は悪化、低下します。
そして大事なのはここからです。
腎臓は老廃物を排出する以外にも、余分な塩分や水分を排出することで血圧が上昇するのを抑制する血圧調整の機能もあります。
ところが、腎硬化症によって腎機能が悪くなると、その血圧調整もうまくいかずに一段と血圧が上がってしまいます。
高血圧の悪循環、負のスパイラルに陥る最悪のパターンになる可能性があります。
高血圧による腎機能低下の恐ろしさはここにあります。
仕事や人間関係によるストレスは一朝一夕には解決できませんので、まずは、高塩分食品を抑えるところから始めてください。
この記事は、後編に続きます。
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