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腎臓を破壊する食べ物5選【後編】

この記事は前編からの続きです。

腎臓を破壊する食べ物③超加工食品

数年前から耳にするようになった超加工食品。

2022年2月発行のNewsweekに
「あぶない超加工食品」という特集が組まれました。

記事を読むと、超加工食品とは
「それを構成する化学物質のレベルまでいったん分解して、化学物質に手を加えてから、再び合成するという工程を経ている。
自然界には存在しない、フランケンシュタインのような食品だ」
と書かれています。

従来の意味での加工とは違う高度な処理の加工を施すために、超加工食品という新しい呼び方が生まれたようです。

米国糖尿病学会(ADA)によると、超加工食品とは
「糖分や脂質、塩分を多く含む加工済みの食品。
香料、乳化剤、保存料などの添加物を加え工業的な過程を経て作られる。
常温で保存できたり、日持ちを良くしてある食品」
ということです。

具体的な食品は、
ソフトドリンク、クッキー、
スナック菓子、フライドポテト、
フライドチキン、チキンナゲット、
ミートボール、ピザ、菓子パン、
ドーナツ、マフィン、パイ、
ミルクシェイク、アイスクリーム、
インスタントラーメン、冷凍食品、

などが挙げられます。

ここまでの記述だけでも、
高血糖、高血圧を招くことが推測できます。

が、それに加えて超加工食品が懸念されるリスクは、無機リンが多いことです。

リンはミネラルの一つで、カルシウムと並ぶ骨の成分です。 
リンは土壌の中に存在し、野菜や穀物、豆類のほかに魚介類、肉類、玉子、乳製品にも含まれます。

それらを有機リンと言うのに対して、加工食品に食品添加物として含まれているリンを無機リンと言います。

具体的な添加物は、
Ph調整剤、結着剤酸味料、かんすい
等が挙げられます。 

超加工食品は従来の加工より高度な処理の加工を施すために、それだけ多くの添加物を使用します。

リンの過剰摂取が長期に渡って続くと、腎臓が尿に排出し切れなくなって高リン血症になります。
血中の過剰なリンはカルシウムと結合して、血管の石灰化、つまり毛細血管にダメージを与えることになるので、それが腎臓破壊、腎機能の低下を招きます。

食品添加物に多い無機リンがやっかいなのは、吸収率が高いことです。
有機リンの吸収率が20〜60%である一方で、無機リンの吸収率は90%にも上ります。 

超加工食品は無機リンの含有量が多い上に、そのほとんど全部が吸収されてしまいます。
過剰摂取、過剰吸収が高リン血症、ひいては腎臓破壊が一気に進むので要注意です。

腎臓を破壊する食べ物④高AGE食品

活性酸素が細胞や組織を攻撃することによって起こる「酸化」については、よくご存じだと思います。
高AGEは、酸化ではなく「糖化」です。

食事で摂った余分な糖質は、代謝を経て最終的にAGE(終末糖化産物)となります。糖化は、それが体内のタンパク質と結びついて、その

タンパク質が変性して細胞を劣化させる現象です。これが

糖化の一つ。もう一つは、すでに糖化した食品を食べた

場合に、体はそれを分解代謝するシステムを備えていないので細胞の糖化が進んでしまう、という糖化があります。

糖化が進むと肌のシワやくすみ、シミとなって現れることは比較的よく知られていますが、糖化は体の見えない場所も蝕んでいきます。その一つが血管、中でも構造が丈夫ではない毛細血管を次々と傷つけます。腎臓は毛細血管の固まりのような臓器です。当然、腎機能は低下していきます。


高AGE食品、代表的なもの3つ。最初は、一つ目に挙げた

血糖値激上げ食品です。当然ですが、血中にブドウ糖が多ければ多いほど、タンパク質と結合しやすくなります。 

高AGE食品、2つ目と3つ目は、体内でAGEを発生させると言うよりは、そもそもAGEを多く含む食品です。まずは、

こんがり食品です。 ホットケーキやトーストの美味しそうな「こんがりキツネ色」。あれこそがAGEです。こんがり食品はそれ以外にドーナツ、マフィン、ワッフル、クッキー、ピザ、プリン、お好み焼き、ローストビーフ、ローストチキン、

キツネ色まで炒めた玉ねぎ、などがあります。高AGE食品、

3つ目は揚げ物。同じ食材でも、調理法によってAGEの量は

異なります。AGEは調理温度が高ければ高いほど大量に発生するという特徴があります。それを鶏胸肉で比較した図です。

生⇨ゆでる(煮る)⇨レンジ⇨焼く⇨揚げるの順にAGEは多くなります。もっとも少ない生と、もっとも多い唐揚げとでは、

AGEの量は12倍以上の開きがあります。それだけ、揚げ物のAGEには要注意です。もっとも、揚げ物のリスクはAGEに

留まりません。ありとあらゆる病気の可能性を上げます。

腎臓を破壊する食べ物⑤ ◯◯◯

5つ目は、ここまでの内容を総括して、腎臓を破壊する最悪の食べ物をエントリーしてみました。

そのワースト食品は・・・加工肉。加工肉には、ソーセージ、ハム、ベーコン、サラミ、コンビーフ、沖縄でよく食べられるポーク缶詰などがあります。タンパク質と脂質が中心の食肉製品であるため糖質は多くありません。血糖値激上げ食品でこそないですが、高塩分食品であり、日常的に食べていると血圧が確実に上がります。また、加工肉は超加工食品でもあります。

そのため多量の無機リンが含まれます。加工肉のリン酸塩は、肉のくっつきをよくするための結着剤として使われています。製品全体的に使われるので、使用量は当然多くなります。

加工肉は高AGE食品でもあります。こちらをご覧ください。

高AGEワースト7食品。その中に焼きベーコンとフランク

フルトソーセージの2つがランクインしています。焼成時間を短くすればAGEも少なくなりますが、しっかり火を通して

こんがり焼いて食べたいのが、ベーコンとソーセージなのだと思います。AGEは腎臓の細かい血管にダメージを与えます。

/そして、加工肉のリスクも腎機能低下だけではありません。

発がんリスク、なかでも胃がんと大腸がんのリスクを高くする可能性が指摘されています。
それに関しては、こちらの記事で詳しく説明しています。
「ハム、ソーセージ、ベーコンなしの朝食はとても考えられない」という人は、必ずご覧ください。

【前編・後編】まとめ

腎臓を破壊する食べ物5つは、①血糖値激上げ食品

② 高塩分食品 ③超加工食品 ④高AGE食品 この4つは、

高血糖、高血圧、高リン血症、高AGEなどの要因が、腎臓の

毛細血管、細かな血管を傷つけることで腎機能が低下します。

これらの要因を総括して、腎臓を破壊する最悪の食べ物として⑤加工肉をエントリーしました。

この記事の内容については動画もアップしています。
合わせてご覧ください。


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