亜鉛サプリメントの選び方と効率的な摂取方法を一挙公開!
一昨日の記事では、冬の時季は牡蠣を中心に亜鉛をたっぷり摂っていただきたい、ということをお伝えしました。
けれども、牡蠣が苦手な人って結構いますよね。
好物だとしても、牡蠣は季節もの。冬を越したら食べる機会はほとんどなくなります。
その場合、鳥豚のレバー、玉子などから亜鉛を摂ることができます。
ただ、ここでもレバーが苦手という人は、おそらく牡蠣よりも多いと思います。
となってくると、十分な亜鉛を摂取することがだんだん難しくなってきます。
そのケースで亜鉛をしっかり摂りたいならば、サプリメントを使うのも一手。
そこで、亜鉛をサプリメントで飲む場合の選ぶポイント、そして、お薦めサプリメントを紹介します。
また、亜鉛サプリメントの効率的な摂取方法もお伝えします。
(記事の文末に動画を貼っています)
亜鉛 vs 新型◯◯◯ の驚くべき研究報告
昨今、亜鉛が俄然注目されている理由は、言うまでもなく新型◯◯◯ウイルスです。
昨年、アメリカでは感染爆発が起こったときに通販等で亜鉛サプリメントが売り切れ続出したという話があります。
亜鉛がウイルスに対抗する役割があることは知られています。
亜鉛は、インターフェロンというウイルスの増殖を食い止めるタンパク質を活性化するからです。
ただ、今のところ亜鉛が新型◯◯◯(変異種も含めて)に効果があるということは科学的に何ら証明されてはいません。
ところが昨秋、興味深い研究報告を見つけました。
大阪医科薬科大学と堺化学工業株式会社との共同研究で、日付は2021年9月3日です。
酸化亜鉛(亜鉛の一種、塗料、化粧品、医薬品などに使用)が新型◯◯◯ウイルスの感染性を低下させることを確認というテーマです。
具体的には、ウイルス溶液に0.1gの酸化亜鉛(粒子径2μm)を添加します。
そして1時間後の感染性を調べた所、酸化亜鉛なしと比較して、新型◯◯◯ウイルスの感染性を99%以上減少することが確認されたという驚くべき結果です。
その結果が下のグラフです。
左側が粒子径2μmの酸化亜鉛添加、右側が酸化亜鉛なしです。
パッと見ると、半分にしか見えませんが、縦軸の目盛を見ると、千、万、十万ですので、概ね1:100の関係であることが分かります。
もっとも、酸化亜鉛は通常サプリメントでは使用しませんので、この研究結果のみで問題が一挙解決とはいきません。
それでも、やはり注目したくなる結果ではあります。
さて、亜鉛サプリメントの話です。
厚生労働省が推奨する1日の亜鉛摂取量は成人男性が10mg、成人女性が8mgです。
しかし、ウイルスに対抗するなど、亜鉛の力を十二分に発揮させるには、更に上乗せして20〜30mgは摂取した方がいいと考えます。
それを前提に、実際のサプリメントを比較検討していきます。
国産サプリメント
まずは国内メーカーのFANCLとDHCを同時に紹介します。
いずれの商品も1日の目安量は15mgです。
20mgには届きませんが、通常の食事をしていれば5mgは摂取しているはずなので、合わせれば20mgにはなります。
使用している亜鉛は、どちらもグルコン酸亜鉛です。
グルコン酸亜鉛は吸収率に比較的すぐれ、空腹時の方が吸収が高まることで知られています。
FANCLやDHCであれば、直営店をはじめ、ドラッグストアやスーパーでもよく見かけます。
通販でも翌日か翌々日には届くので、手軽さを優先するのであればお薦めだと思います。
輸入品サプリメント
摂取量にこだわる人は、やはり輸入サプリになるかと思います。
輸入サプリメントになると、あらゆる種類の亜鉛が存在します。
サプリメントで使用されている亜鉛は、おそらく10種類以上あります。
今回は、その中でもっとも吸収に優れていると思われるピコリン酸亜鉛に絞ります。
すべての商品をチェックしてはいませんが、2つの人気メーカーが製造しているピコリン酸亜鉛サプリメントを紹介します。
最初はThorne Research です。
Thorne Researchのピコリン酸亜鉛は、15mgと30mgの2種類ありますので、摂りたい量に合わせて選ぶことでできます。
価格は、15mgのが60カプセル(60日分)で1258円、30mgのが同じく60カプセルで1829円です。
決して「安い」とは言えない価格ですが、Thorne Research は医薬品レベルの品質管理を行なっていますので、安心感はあります。
もう一つはSolarというメーカーです。
この商品の目安量は、今の15mgと30mgのほぼ中間、22mgです。
価格は100錠(100日分)で970円と、かなりお買い得です。
輸入品の価格は、為替変動などの理由により変わることもあるので、ご承知ください。
亜鉛サプリメントの効率的な摂取方法
ここからは重要です。亜鉛サプリメントの効率的な摂取方法をお伝えします。
ビタミンCと一緒に飲むことをお薦めします。
理由は2つです。
①ビタミンCが亜鉛の吸収を助けるからです。
ビタミンCと亜鉛は非常に相性がよいことで知られています。
②ビタミンCはと亜鉛は相乗効果でウイルスと対抗するからです。
ビタミンCは、ウイルスの増殖を食い止めるインターフェロンの生成に関わり、インターフェロンを増やします。
一方の亜鉛は、そのインターフェロンを活性化させます。
したがって、ビタミンCと亜鉛は機能的にも連動性があるということです。
第6波の最中である現在、亜鉛とビタミンCはぜひ一緒に摂取してください。
おまけ(別の方法)
では、私はどの亜鉛サプリメントを摂っているのか、という話をします。
じつは、紹介したいずれのサプリメントも飲んでいません。
「ここまで説明して、それはおかしいんじゃないか?」と思うかもしれませんが・・・
私は、ベースサプリメントであるマルチビタミンミネラルに含まれる亜鉛で必要量を賄っています。
私が飲んでいるのはLife Extension というメーカーの商品です。
この中には1日当たり25mgの亜鉛が含まれます。
亜鉛の種類は、クエン酸亜鉛、亜鉛モノメチオニンの2つの混合です。
どちらもピコリン酸亜鉛に比べると吸収率が下がるので、ピコリン酸亜鉛を30mg摂取するのに比べると、吸収量は少なくなります。
その分は食事から、と考えています。
私はこういうサプリメントの記事を書いてはいますが、サプリメントは多ければいいとは思っていません。
むしろ、工夫することによって減らせないかと、いつも考えています。
経済的にも大変だし、毎日飲み続けるのも大変だからです。
サプリメントは基本的に予防目的です。ずっと続きます。
そのため、マルチビタミンミネラルの商品選びにはこだわっています。
一つ一つの栄養素の含有量が多いマルチビタミンミネラルを飲めば、個別の亜鉛サプリメントを飲む必要がないこともあります。
亜鉛以外にも、そのケースに該当する栄養素がいくつかあります。
関心のある方は、以下の記事をお読みください。
亜鉛は非常なミネラル重要であり、十分に摂るべきだとは思います。
ただ、その摂取方法はさまざまですので、それぞれに合うやり方を選ぶのが一番だと考えます。
まとめ
厚生労働省が推奨する1日の亜鉛摂取量は、成人で8〜10mgです。
が、インターフェロンを活性化してウイルスに対抗するなど、亜鉛の力を十二分に発揮させるには20〜30mgの摂取を推奨します。
FANCLとDHCの亜鉛サプリメントはいずれも15mgです。
20mgには届きませんが、通常の食事をしていれば合計で20mgにはなります。
輸入サプリメントになると、数多くの種類が存在しますが、もっとも吸収に優れているピコリン酸亜鉛がお薦めです。
Thorne Researchの商品は、15mgと30mgの2種類あります。
Solgarの商品は、その中間の22mgです。摂りたい量と価格を参考にして選んでください。
また、亜鉛サプリメントはビタミンCと一緒に飲むことで吸収が高まり、ウイルスと対抗するインターフェロンの役割を向上させます。
もっとも、一つ一つの栄養素の含有量が多いマルチビタミンミネラルを飲めば、個別の亜鉛サプリメントを飲む必要がないことも付記しておきます。
この記事の内容については動画もアップしています。合わせてご覧ください。