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クイック&イージーが、きらいだ。 ーー高橋照美の「小人閑居」(8)

仕事場では頻繁に口にしないことがある。
(仕事の「雑談」では言ってるが、「会議」で黙っている ←卑怯だ)

クイック&イージー(早くてカンタン)が、きらいだ……
どうも嫌いなんだ。スイマセン。

コピーライティングの基本の基本だから、その線で書いてもらって
反響営業をしやすくしたり、
コンバージョン率あがりましたねよかったですねって

直接のお客さん(企業さん)には喜んでもらえる。
そうなのだ、依然として効果が高い。
情報があふれすぎているので、とにかく手に取ってもらうにはいい。

……でも昔
「ハッピーじゃないのにハッピーなコピー書けません」って

そう書置きして死んじゃった広告屋さんがいたように

あれは、お客さん(企業)のお客さん(消費者)をバカにしてる
匂いがまじることがあって……
広告屋さんのココロをつぶす、どこかで

どこかでゆるーい殺人に加担してるとしたら、それは嫌なのだ。

もう少し、おっとりと正直な表現で、手に取ってもらえたら。
もう少しだけ穏当に、愚直にしたら、ほんとうに「埋もれて、見てもらえない」んだろうか。

「見てもらえなきゃ存在してないのと同じ」と言い放った人がいて
それは真実かもしれないけど、
そんな残酷なこと言わないと仕事にならないなら、環境の方がどうかしてる気がする。

「煽るのやめませんか?」って聞いたら
「ですよね。地道系の直球勝負で」みたいな
魔法はないよ、王道って地味なんだよ。という施策が
ぽいぽいあたる日を見られないかなーー。

そろそろ「クイック&イージー嘘くさいだろ」って
うんざりする感覚がフォロワー層まで浸透するだろーに……と思って

待ってるんだが……いっこうにおとろえない


もっと深くて正直なコミュニケーションをしたい。
ひびきあうのがいい。

(ああこれ書いてて思った
そもそも自分がハッピーじゃない、やばいわ)

※コピーライティングの「クイック&イージー」
早くてカンタン(手軽)さをお客さんに見せることで、手に取ってもらいやすくする。「たった3日で-4キロ」とか「塗って寝るだけで翌朝〇〇」とか。

「最大値の2割」ぐらいで構わないから、ご機嫌でいたい。いろいろあって、いろいろ重なって、とてもご機嫌でいられない時の「逃げ場」であってほしい。そういう書き物を書けたら幸せです。ありがとう!