2017 Mt Whitneyとヨセミテ(10)
Septebmer 23, 2017
Trail Camp→Mt Whitney→Trail Camp
本当なら朝5時頃には起きて、6時ごろには出発する必要がある。
真夏はないものの、昼からはサンダーストームの危険があるからだ。特にすでに森林限界を超えており、雷を遮るものは全くない。頂上にある小屋は唯一、避難小屋にはなるが、稜線に出てしまうと危険としか言いようがない。
さらに、通常はキャンプサイトにテントやギアを置いたまま、水と行動食だけをもって、頂上までアタックする。そのあとキャンプサイトに戻ってきて、テントなどを撤収し、そのまま下山する必要があるので、のんびり出発することはできないのだ。
実際、私たちもテントにいたときから、まだ周囲が真っ暗な朝5時頃にはTrail Campを出発する足音は話し声が聞こえた。ヘッドライトの光も感じた。
私たちも一度は起きたのだが、後輩の体調がすぐれず、予定通りに出発することが難しいとわかった。
周囲の様子を見るために外に出ると、テントの外においた、フィルターを前日に通していた水は凍っていた。
自分たちがテント泊した場所は雲より上にいることを感じる。日が昇り始めていた。
慣れていないテントだったせいか、岩場だったせいか、あまりテントがうまく張れていないことに朝気づいた。
霜が積もっている。
無理をしないで下山することも考えたが、朝食を取ったら少し体調が良くなったとのことで、無理をしないことを条件に(途中引き返すことも視野に入れ)、頂上を目指すことにした。
Trail Campを出発したのはおそらく8時前ごろになった。
出発してすぐに100あると言われているスイッチバックに入る。
一気に標高を登るのだ。
まだ池の周りで水を確保している人もいるが。8時となると、日帰りの人達もTrail Campに到着してる時間となるので、急いだほうが良い。
上から見て気づいたのだが、池の端が凍っていた。寒いわけだ。ここまで登ると、自分たちのテントが見えた。もう少し手前でもよかったかもしれない。
池がどんどん下に見えていくと同時に山の上の方に近づいているのを感じる。
雲が晴れた。自分たちが歩いてきたトレイルもテントもしっかり見てた。すでに感動する。
スイッチバックはずっと続いている。大抵は危険を感じないが、たまに、石の階段が凍っているため、注意を払う必要があった。
ここからは本当にきつくなり、ほとんど写真をとる余裕がなくなってきた。
時間にして2時間ほど何も撮っていない。
Trail Campを出発して約3時間(正直、他の人と比べて遅いペース)でTrail Crest到着した。ここから稜線を行くことになる。天気は問題なさそうで、サンダーストームがくる気配もない。
このあたりからセコイア国立公園(Sequoia National Park)のエリアに入るのだ。
Trail Crestに到着するとずっと見ていた山の裏側を歩くこととなる。ずっと地図で確認をしていたとはいえ、実際歩くとなるとまた違う感覚だ。
この辺りから足場がゴロゴロとした石となる。
少し進むとジョン・ミュアー・トレイルと合流する。このルートで来る人はどのくらいいるのだろう。
ちょうどこの辺りで持っているザックを置いていく人がちらほら出てくる。大した重さでなくてもかなりの疲労でみんな荷物を置いて行きたくなるのだ。
山の裏側に入ったところ。
景色は壮大。トンネルを越えたりする。
どう進んだのかわからないが奥の大地になっているところに小屋がある。近いようで遠い。
すでに頂上に登って折り返しの人とすれ違う。日本人の団体もいて驚いた。ツアーがあるようだ。
最後はずっと岩の道を歩く。傾斜は若干緩くなるが後輩の姿が振り返っても見えない。高山病で大変だが頑張って登っている。もう少しだと励ます。
なんとか頂上に到着。ずっと写真で見てきた小屋だ。
登頂した記念のパネルを前に写真を撮った。
顔がパンパンに浮腫んでいた。思ったより身体はかなり辛かったんだとあとで驚いた。
もう雲の上にいた。
到着はかなり遅く昼は過ぎていたが天気に恵まれたのでサンダーストームにも会わず登頂することができた。
登頂した人は名前とメッセージを書くことができる。私たちも書いた。
下山を急ぐ必要があったのであまり頂上でゆっくりせずにキャンプ場まで下った。
すでにこの時もう一泊Trail Campに滞在することを話していた。
(続く)