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2017 Mt Whitneyとヨセミテ(13)

Septebmer 24, 2017
Mono Lake

ヨセミテ国立公園に行く前に、どうしても立ち寄りたい場所があった。それはMono Lake(モノ湖)

モノ湖には周辺から表面流水が流れ込む場所であり、湖からの水の流出はない。そのため、流れ込む水に溶けている塩は湖にたまり、pHと塩分濃度の上昇をもたらしている。湖の水にはカルシウムが大量に溶け込んでおり、湖底からは炭酸水が湧き出しているため、水中では石灰石の柱『TUFA TOWER』(トゥファタワー)が生成されている。ロサンゼル市水道局が1941年から1990年までこの湖を水道の水源として利用し湖面が低下したため、現在は一部のトゥファが水面上に露出しているが、将来的には湖面が昔の水位に戻ることで水没すると考えられている。

Wikipedia

マンザナー強制収容所から約2時間北上し、ヨセミテ国立公園の東側の入り口付近にMono Lakeはある。

この湖は周辺から(山に積もった雪が融けた水だと思う)湖に流れこむ水でできているが、流出がない。夏の暑い日差しでどんどん水分は蒸発するため、塩分濃度が上昇しているらしい。

溶け込んだカルシウムと湧き出る炭酸水のため、石灰石の柱ができ、水位が下がったため今は地上で見ることができる。とても不思議な場所なのだ。

この岩のようなものが、本当は水中にあって、人間が水を湖から使ったため表に現れたという。すごいなと思う。

すでに岩の付近に植物が生えている。

歩くとよくわかるのだが、めちゃくちゃハエが多く、湖の名前のMonoがネイティブアメリカンの言葉で「ハエ」を意味するのも納得できる。それくらいハエが多い。

とくに、湖付近に近づくとハエが増える。
塩分濃度が上がったことにより、この塩分の高い湖で生息可能となったハエらしい。地球の長い歴史と、その変化に伴い進化したハエ(ハエだから比較的進化が早いのかもしれないが)の適応力に驚く。そして、この進化により、他の生物が生きることができない地で優位に種を反映させることができたのだと思うと生物とはすごいと改めて驚かされる。

この岩は自分たちより背がたかい。ここまで水位があったのかと驚く。

到着したのが夕方だったため、だんだん日が沈んでくる。

2008年にも訪れたのだが、この不思議な世界観がすごく好きで、再度訪れたかった場所だったのだ。

バックには山があり、不思議な空間である。

現在はこの自然を守ろうという活動が活発だが、本当に守ってほしい自然だと思う。今はMono Lakeの水は人間の生活用水としては使われていないので、また水位が復活すればこれらはみんな水の中に沈むということだ。

どれくらい先の話かはわからないが。

塩分濃度が高いハエを食べにくる鳥たち。
生態系が回っている。

トレイルは長いものではないが、かなりいろいろな角度からトゥファタワーを観ることができる。

そしてヨセミテ国立公園に向かう。
周囲はかなり暗くなり始めてきた。タイオガロードを使ったのだが、残念ながら暗かったのでほとんど景色を楽しむことができなかった。

9月末というのにこの雪山で運転もどきどきした。
国立公園の入り口にはレンジャーはおらず、素通りできた。

ヨセミテ国立公園に続く。

(続く)

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