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「合理的配慮」とは?合理と非合理の境目について

最近よく「合理的な配慮」という言葉を耳にすることがありますが、具体的な内容や実践方法についてはよくわからない、「合理的」ってどういうことか基準が曖昧な場合があるかもしれません。
今回の記事ではそんな「合理的な配慮」について紹介していきます!



合理的配慮とは📖

障害のある方々の人権が障害のない方々と同じように保障されるとともに、教育や就業、その他社会生活において平等に参加できるよう、それぞれの障害特性や困りごとに合わせておこなわれる配慮のこと

合理的配慮とは、障がいのある人が他の人と平等に学び、働き、生活できるように、個人のニーズに応じた環境を整えるための具体的な調整や支援をいいます。

行政機関においては努力義務ではなく「義務」となってます。

《合理的な配慮のポイント》

  • 必要な調整や変更を個別に提供する

  • 障がいのある人の権利や正当を尊重する

  • 大きな負担を課さない範囲で行う


教育現場における合理的な配慮の必要性🎯

学校の現場では、障害のある子どもが他の子どもと平等に「教育を受ける権利」を享受するために調整を行います。

  • 個別に必要な支援を提供:障害特性に応じた対応

  • 実施可能な範囲で行う:合理的配慮による過度な負担の軽減

  • 保護者と本人との合意形成図る:双方のニーズに応じた配慮

行政機関として、合理的な配慮は「義務」とされるため、特に明確な基準に従って対応することが求められます。


合理的な配慮の具体例📑

教育現場では、具体的に以下のような合理的な配慮が行われているところもあります。インクルーシブ教育の一環と考えることができそうです!

物理的環境の調整

  • 聴覚過敏の児童生徒のために、机や椅子の脚に緩衝材をつけて雑音を軽減する

  • 車椅子を使う生徒のために、教室の机や椅子の配置を調整する

教材や指導方法の工夫

  • 黒板の周囲の掲示物を減らし、視覚情報を整理して提案する

  • 視覚障害のある生徒に対して拡大教材を提供する

  • 特定教科書における個別の配慮(例:図工での視覚補助や体育での安全確保)

コミュニケーション手段の工夫

  • 筆談や読み上げを活用して、障害特性に合わせた意思疎通を決意

  • 補助具やIT機器を活用して学びをサポートする


合理的な配慮を実現するポイント🔑

  1. 合意形成を重視する
    配慮の内容を本人保護者と決断し、可能な限り合意を決意する。

  2. 機関として実施可能な範囲で行う
    対応可能な職員の人数や資源を考慮し、継続的に支援を提供できる体制を整える。

  3. 個別の教育支援計画に確信する
    合意した配慮内容を計画に記載し、教職員全体で共有する。

  4. 負担な負担を軽減する
    個人の負担ではなく、機関全体として支援を実施することで持続可能な配慮を実現する。


合理的配慮の適応範囲🎯

合理的配慮は「障害」に対して適用されます。

  • 合理的な配慮に該当する例

    • 聴覚障害のある生徒への筆談対応

    • 車利用椅子利用者への物理的環境の変更

  • 合理的配慮に該当しない例

    • 「身長が低いので教室の前の席に座りたい」という要望

現場で該当しない例のような要望があったら配慮として普通に対応すると思いますが、背が低いというのが障害による影響ではない限り「合理的配慮」には該当しないので対応する「義務」ではないということですね。

合理的配慮は「障害」に対して適応されているという側面を知っておくことで「合理的配慮は努力義務だろ!!!」といったご意見から身を守ることができることもあるかと思います。


まとめ📌

合理的配慮とは、障がいのある人が他の人と平等に学び、働き、生活できるように、個人のニーズに応じた環境を整えるための具体的な調整や支援をいいます。

特に教育現場では、障害のある子どもが平等に教育を受ける権利を確保するための調整や支援を指します。

  • 合意形成を重視し、「機関」として負担な負担を避けながら提供することが重要です。

  • 「合理的な配慮」は障害に対して適用される。

インクルーシブ教育まわりで「合理的配慮」という言葉をよく耳にしましたが「障害」と結びついた言葉ということがわかると納得ですね!

合理的配慮は我々の働く学校では行政機関に該当するため「義務」です。
しかし、正しい定義を認識していないとあれもこれも「合理的配慮なんだからやって!」となり学校も自分もパンクしてしまうし、多すぎるあまり抜け漏れが出ると該当の子どもにとっても悪影響です。

合理的な配慮を正しく認識し、適切に行うことで、すべての児童生徒が学びやすい環境を実現できます。社会全体で取り組み、誰もが無理なく安心して暮らしていける場を作っていきたいですね!


《参考》

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/attach/1325887.htm

https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai_leaflet-r05.html

https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/jirei/index_kyouiku.html

https://junior.litalico.jp/about/hattatsu/consideration/#:~:text=%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%AE%E7%89%B9%E6%80%A7%E3%81%AB%E5%90%88%E3%82%8F%E3%81%9B,%E3%82%89%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AB%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%8A%E3%81%99%E3%82%8B%E3%80%82

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