9'8
8月6日の朝8時15分なんていつも寝ている。
最後にその時間起きていたのは中学生の時か。
その時間は意識されないまま、気付けば時計の針は回っている。そうして昼頃にふと思いを馳せる。
79年前、そう昔ではない。
どれほどの人の目に、耳に、脳裏に、どれほどの光景を残してきたのだろう。
もちろん分かることはない。でも想像することが大切なんだと思う。
「想像を絶する」なんて都合のいい言葉だと思う。
想像を絶するって、想像することを諦めてるから。
原爆資料館から、刺激的な展示が撤去されて幾年が経ったか。
決して目を逸らしていいことではない。
なぜなら、それはフィクションでもなく、単なる歴史上の出来事でもなく、ただただ現実だから。
過去から目を背けるのは、現実から目を背けるのと等しい。
見たいコンテンツだけを選んで見ることが出来る世の中だけど、嫌でも見なきゃいけない現実はある。
そして絶対に目を背けてはいけない過去もある。
目を背けないことは、残された者の義務だと思う。我々が見ないでだれが見るというのか。
毎年思いを新たに。