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春の霧島連山と大隅半島 霧島編 

今回は鹿児島の大隅半島、霧島連山、人吉と巡ったことを書きますが、ボリュームが多いため、3部構成でお伝えします。 

最初は、霧島連山からスタートです。 

以前、南九州まで行ったときは(下の記事をご覧ください。)天気が悪くて霧島連山に行けなかったので「いずれまた!」と思っていました。

それに今回、大隅半島を目指したのは下のshodaiさんの記事で大隅半島に興味を持ったのも大きかったです。

大隅半島にも特攻基地があったことをこの記事で知り、改めて日本人として見ておかないと、と思った次第です。



1.高千穂峰(たかちほのみね)

大阪南港での出航前

フェリーで志布志港に到着したあと、当初の計画では南端の佐多岬に行ってから大隅半島を北上する予定でした。

ただ、フェリーが到着した火曜から水曜(4月9日~10日)が晴れてその後少し崩れるとの予報に変わったことから、計画を変更して先に霧島連山に行った方が良いと考えました。
(状況によって予定を変えられるのが車中泊旅のメリットです。)

先ずは、天孫降臨の舞台で天逆鉾(あまのさかほこ)で有名な高千穂峰(標高1574m)を目指すことにしました。

先ずこの近辺の地形図をご覧ください。
(左から大浪池、新燃岳、御鉢火山と丸い火口が続いて、その右に高千穂峰があります。)
このように霧島連山には多くの火口が並んでいて、独特の地形となっています。

実際の様子がどうなっているのか知りたくなりますよね。

高千穂峰登山道の俯瞰図
霧島神宮故宮址に掲示されてました。
「現在地」から右上の「高千穂峰」を目指します。

志布志港から高千穂河原の駐車場へ移動し、そこで靴を履き替え、上の掲示板で示された登山道を進みます。

高千穂河原の駐車場から御鉢火山を望む。
右側のちょっと高い頂は高千穂峰ではなく、御鉢火山の一部です。
御鉢火山の左側の黒っぽくなっている所が登山道で、これがきつい。
霧島神宮故宮址からしばらく石段の登山道が続く
これも結構きつい
石段が終わって、ここから先ほどの写真の左側の黒っぽい部分の登山道になります。
ここには腰掛け石があって、登る人も下山する人も、皆さんここで一休みです。
御鉢火山に登る登山道の途中から振り返った景色
写真の上の方の広場が車を停めた高千穂河原の駐車場
同じ地点から上方を見たところ
この時点で相当へばってます。
上と同じ地点から、霞んではいますが桜島が見えました。

この赤レンガ色の斜面は傾斜が急な上に、岩と砂で出来ていて、歩きにくく体力を消耗します。

這うようにして、ようやく御鉢火山の火口の淵(下の写真の御鉢火山の左端)に到着すると、雄大な景色と共に異様な火口の様子が分かってきました。

急斜面を上がり切ったところから韓国岳(からくにだけ)を望む
手前の御鉢火山のレンガ色の岩石が特徴的
噴火を繰り返した御鉢火山は火山灰、溶岩が層になっている
左上の高い山が目指す高千穂峰
巨大なアリ地獄の様な御鉢火山の火口
この火山は比較的新しい火山とされています。

下の動画は御鉢火山の火口の周り360度の様子です。
風の音が大きいので、音量を下げてご覧ください。

動画の最初に、高千穂峰への登山道が写っていて、そこから右に火口、桜島、元来た登山道、台形をした韓国岳、小林市と、ひと回りしています。

御鉢火山の淵の登山道から高千穂峰の斜面と小林市が見える。
斜面の赤や黒の地層は、その色から御鉢火山の噴出物と思われます。
御鉢火山の淵を少し下がる登山道から見た御鉢火山の斜面
どこかの惑星のような感じで、石の形状や並びが独特です。
御鉢火山を過ぎてから、やっと高千穂峰の全貌が見える。
右下の麓に見える小さな白い鳥居が霧島神宮本宮。
登山道は比較的整備されているが、足場は悪い

上の写真では急角度という感じはしませんが、途中から斜面を直登する感じでかなり厳しくなります。
頂上近くで疲れた体に「あと160m」という中途半端な数字の立て札が恨めしい。

下はその頂上の様子です。

海抜1574mを示す石碑
正面から見た逆鉾
ここまで来た!と言う実感があります。
反対側から見た逆鉾
大きな台形に見える韓国岳と、手前のひび割れのある新燃岳
ここからは活動中の新燃岳の噴気は見えません。
霞んではいますが、桜島が見えます。
今日は残念ながら開聞岳は見えません。
奥に見える台形の山が韓国岳(からくにだけ)
手間が活動中の新燃岳(しんもえだけ)です。
火山灰などの堆積物の浸食が進んでいる。

頂上には10人程の登山者がいて、結構若い人に人気があるようです。
昔、坂本龍馬とおりょうさんが新婚旅行で登った山と思うと、感慨深いものがあります。

この高千穂峰の登山道も御鉢火山のもどちらも急斜面であり、特に下りは脚への負担が大きく大腿四頭筋がしっかり筋肉痛になりました。

駐車場に戻り、高千穂河原ビジターセンターで近くの日帰り入浴施設を教えてもらい、汗を流した後にえびの高原第一駐車場に移動して一日目の車中泊をしました。


2.大浪池

下は高原第一駐車場の朝6時の様子です。
正面に見えるのは硫黄山の噴気で、右の山が韓国岳(からくにだけ)です。

硫黄山方面への道路は通行止めとなってました。

朝起きてもまだ筋肉痛が酷く、標高1,700mの韓国岳に登るのはちょっと危険と考えて、二日目(10日)は韓国岳と高千穂峰の間にある1,411mの大浪池に行くことにしました。

大浪池と韓国岳の位置関係を地形図でご覧ください。
左端の水が溜まった円形の山が大浪池で、韓国岳はその上の水のない円形の山です。
因みに、車中泊した高原第一駐車場は左上の三差路(3個の火口の手前)のところです。

7時過ぎの大浪池麓の駐車場にはまだ3台しか停まっていません。
駐車場のトイレに行ってから登山を開始しました。

登山口にあった掲示
この池はかなり古い時代にできたようです。
よく整備された登山道
大きくて木肌がきれいなシャラの木が印象的
石段の上にヤブツバキ

火口の淵まで行くと「大浪池園地休憩所」があって、そこに掲示されていた大浪池の形成過程です。
45,000年前の噴火で今の形になったとあります。

韓国岳や高千穂峰よりも古い火山とのこと

大浪池園地休憩所から火口の淵を右回り(東コース)と左回り(西コース)に回ることができ、自分は西コースを選択しました。

下は、その途中の高台からみた大浪池で、新緑にはちょっと早い感じです。

向こう側に韓国岳(からくにだけ)が見える。

その西コースの登山道は結構起伏がきついものの、小さな花が幾つか咲いていました。それが下の写真です。

ミヤマキンバイ
ハルリンドウ
ショウジョウバカマの仲間
花の大きさは1cmも無いくらい
タチツボスミレ

この登山道でウグイスが鳴いてたので、動画で録音してみました。(この画面にはウグイスの姿はありません。)
よく鳴いています。

登山道は韓国岳の近くで一旦下降し、その後また火口付近まで登るという結構しんどいコースです。

下の写真は、その上がった付近から大浪池園地休憩所まで戻る途中の様子です。

東コースの方が大浪池がよく見えます。
光りに加減か、こちら側の方が池の水がより青く見えます。
右下の黄色の花はマンサクと思われます。
新燃岳(画面左の平たい山)から噴気が上がっている。
新燃山の黒っぽい左側斜面は一番新しい溶岩だそうです。
右手奥の山が昨日登った高千穂峰
池の水が異常に青いので、木のバックに撮ってみました。
空の青とはまた違う形容しがたい青色です。
大浪池園地休憩所近くまで戻ってくると、大浪池と韓国岳を重ねて撮ることができます。

昨日の高千穂峰は上り下りがきつかったのに対し、この大浪池では結構歩かされたという印象です。

このあと、妙見温泉の「秀水湯」で日帰り入浴しました。
googleの口コミで4.3ポイントと高評価なのは、マニアの推しが強いためと思われます。(自分も嫌いじゃないです。)

ご興味のある方は下の記事もご覧ください。

とは言え、地元の方が銭湯代わりに来られているようで、浴室や駐車場で三人の方とお話ししました。

このあと、当初の予定どおり、改めて佐多岬から大隅半島を北上するため、佐多岬の「佐多岬野営場」まで移動し、そこで車中泊することとしました。



ここまで読んで頂いて有難うございました。
4月21日に次の「佐多岬編」をアップしましたので、是非ご覧ください。


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