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春の霧島連山と大隅半島 人吉 五木編 

4日目の朝は、道の駅「たるみず」で迎えました。

目の前の桜島がスッキリせず、行ってみて「何も見えない。」ではその甲斐もないので、いつもの「次の機会に!」の呪文で自身を納得させて、今日は直接人吉市に向かうことにします。

道の駅から見た桜島(朝6時半)
ちょっと北上して振りかえったときの桜島(7時40分)

1.西製茶工場  

人吉の手前、霧島の「西製茶工場」は朝9時から営業しているようなので、移動時間を考えたらちょうど開店の時間に行けそうです。

西製茶工場は下のnote記事の他に、ネットでおいしいお茶の生産者として紹介されていたので、寄り道するにはちょうど良い感じです。

お茶の詳しい話しは上のnote記事に任せるとして、現地に行って感激したのは生産者さん(恐らくここの娘さん)に道で声をかけられたのと、その後の展開です。

カーナビで現地に到着したものの、大きな建屋ばかりでお茶を販売している場所が分からず探し歩いていると、近づいてきた車から声をかけられ(何というタイミング。)目的を伝えて事務所の場所を教えてもらいました。

ちょっと距離があったので、そこまで車で向かうと、なんと先ほどの娘さんが手を振ってくれてました。
(もし、初めて西製茶工場に行かれる場合は、事務所の場所が分かりにくいので近くまで行ってから電話した方が良いと思います。)

事務所では話が付いていたようで、もう一人の方が「先ずお茶を」と抹茶と煎茶をお茶請けと共に飲ませてくれました。
当然、美味しいかったです。

お茶の説明を聞いて4種類のお茶と紅茶を購入し、更に自分の車中泊車も見てもらうなど情報交換をして、そろそろ失礼しようという段階で有難いことに茶畑を案内して頂けることになりました。

これは碾茶用の茶葉で、もう少しで摘み取りと言う段階だそうです。
ここでは銀色の遮光シートが茶葉に接触しないようにしていますが、
品種毎に遮光シートを使い分け、その掛け方なども変えているそうです。
黒の遮光シート覆われた畑の先の方はシートが外されている。
遠景から、この畑が結構標高の高いところにあるのが分かる。
ガードレールの向こうの畑には防霜ファンがあって、手前の西製茶工場さんの畑にはない。
その理由は…。それは西製茶工場さんに直接聞かれた方が良いでしょう。思わず納得です。

この有意義な時間のあと、高速道路に乗って人吉市に向かいました。


2.人吉市

今朝の道の駅で、隣で車中泊されていた方にお勧め球磨焼酎として「峯の露」(繊月酒造)を推薦されたこともあって、市内の球磨大橋近くの繊月酒造(せんげつしゅぞう)に寄ってみました。

工場に併設されているお店に入ると、お店の方から先ず「車か歩きか?」と問われ、「車」と答えると、少し残念そうにしながらも、次にお店の方が試飲用の焼酎瓶を激しく振って、その匂いを嗅がしてくれました。
こんなのは初めての経験でした。

3種類ほど試してみましたが、素人でもそれぞれ香りが違うのが分かります。
これは、いい手だと思います。

気を良くしたことに加え、復興支援の一つと自分で理由付けをして、こちらでは焼酎は勿論のこと、焼酎用のぐい吞み、Tシャツ、エコバッグなど購入しました。
そのぐい吞みは、その大きさ、重量バランス、色が良くて気に入ってます。

伊万里焼とのことです。
底の方が分厚くなっていて安定感があります。

ちょうど、昼前だったのでお店の方に人吉駅近くの食堂(郷土料理 四季)を紹介してもらいました。
そこの定食は勿論、追加注文の馬肉スジの煮込みは時間かけて丁寧に灰汁抜きしているとのことで、とても美味しかったです。

このお店の方によると、2020年7月に球磨川が氾濫したときは胸の高さまで水がきて、店の内装は全てやり直したそうです。

そうみると、復興は進んでいるように見えますが、その後に寄った人吉駅のJR肥薩線やくま川鉄道のレールは赤茶けたままで(2024年5月当時)、復興はまだ途上というところが多いのだと思いました。

続いて向かったのが、「山の中の海軍の町 にしき ひみつ基地ミュージアム」です。


3.にしき ひみつ基地ミュージアム

ここでは見学コースによって料金が違っていて、係の人の勧めもありスタンダードプラン(料金は1500円)を選択しました。

最初ちょっと高いな、と思いましたが、このコースはガイドさん付きで地下施設を回ります。
ただ見ただけでは分からない当時の様子なども含めディープな部分まで解説してもらえるので納得感がありコスパは良いと思いました。

予科練練習機「赤とんぼ」
これはミュージアム本体で見られる。

下の写真の地下壕は、車も入れるくらい天井も横幅も大きく造られていて、ここでは鹿屋航空基地史料館で見た九一式魚雷を秘密裡に組み立てられていたそうです。

地下魚雷調整場
地下壕の手掘りの跡
ノミで表面を丁寧に削って、壕の形状に整えられている
鹿屋航空基地で見た魚雷はこうした秘密の場所で組み立てられていた。
掲示板には九一式魚雷の特徴が良くまとめられています。

この後、この地下壕より天井が低く人の背丈よりちょっと高いだけの「地下兵舎壕」(予科練練習生が就寝していた)や、緊急用自家発電機もあったという「地下無線室」なども見て回りました。

当時の技術力や人々の頑張りに驚嘆するしかありません。
こうした気質が今の日本の繁栄を下支えしていると思います。

このあと、車中泊するために五木村の「道の駅 子守唄の里·五木」に向かいました。


4.子守唄の里·五木

ここには温泉施設があることと、何となく五木の子守唄が頭にあって行ってみることにしました。

日帰り入浴した温泉施設には地元の方用と思われるコインランドリーがあって、一日目と二日目の登山で大汗をかいた衣類と合わせて4日分の洗濯ができたのは有り難かったです。

この施設は使用者目線で考えられていて、そういう目で見ると道の駅のトイレも普通の道の駅とは違って、子連れにも優しく先進的な感じがしました。

この五木村には名産品も多く、下のnote記事でみた固い「五木豆腐」と、その豆腐で作られた「燻とうふ」も購入しました。
どちらとも家族に好評でした。

下は翌朝(5日目)八代方面に行く橋の上から道の駅の周りを撮ったものです。

今回の車中泊旅は3日目以降ずっと曇りがちです。

今朝も曇りがちですっきりしません。
道の駅周辺の様子
雲が低く立ち込めています。

山ぎわに大きく立派な家が立ち並んでいますが、これらは川辺川ダムの建設で集団移転した築年数20〜30年ほどの建物だそうです。

先日、「五木村は川辺川ダムの建設に賛同の方向」との報道がありました。この決定まで、その集団移転の話しから一世代近くの時間が経過してしており、いろいろと問題があるようです。

関係者全員がハッピーとはならないでしょうが、納得できる方向で進むことを願うばかりです。


この後は、宇城市から九州自動車道で大分まで行って、国道九四フェリーで佐田岬(こちらは、「さだみさき」と読みます。)に渡り、しまなみ海道を経由して、途中の道の駅「笠岡ベイファーム」で休憩がてら車中泊して無事帰宅できました。


ここまでご覧頂いて有難うございました。
今回の車中泊旅では沢山の方とお話しする機会があって、その方々には感謝しかありません。皆さんありがとうございました。

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