幼馴染の家

小学生のとき、近所のいろいろな幼なじみとたくさん遊んだ。
その幼なじみの家に行くこともたくさんあった。
その家のおやつをごちそうになったり、野球のボードゲームをしたり、プロレスごっこをしたりした。
それぞれの家のその部屋のことは覚えている。古臭かったり、案外新しかったり、布団を敷きっぱなしだったり、格好良かったり。
小学生のときによく遊んでいた幼なじみたちが、今どうしているのかはよく知らない。ほとんどがこの町を出て、どこかで暮らしているようだとは知っている。何人かはまだこの町にいるようだが、少し問題があってずっと実家にいる人もいると聞いている。そういう人たちと連絡を取ることはないし、見かけてももうわからないかもしれない。
フルリモートワークの僕は、毎日散歩をしている。遊びに行った幼なじみの家が、変わらず今もあることを確認する。家の外観を見て、「この家のあの部分に、確かこんな部屋が…」と思い出したりもする。
子供のころに遊んだ部屋は、今どうなっているのだろう。案外昔の様子のまま残っているのだろうか。
僕の部屋はずいぶん変わってしまったけど、結局僕はあまり変わっていない。

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