カルメル会修道女の対話
新国立劇場で。
キリスト教的背景への理解が相当必要になる。オペラはやはり、そもそもは日本の風土には合わないだろう。一方で、だからこそ、その屈折から見えるものがある。
オペラの演出とは古典への理解の多様性を示すものだろう。
興味深い舞台美術。「同時異図」を可能にする。
物語には陰が必要、舞台には見通しが必要、だからこその舞台美術。垂らされた布が背景となる。いわば「柔らかな結界」
降りてきたたった3本の棒が囲みとなる様子。
休憩後の舞台の乱れ(布の散乱)、それだけで状況がわかる。
回り舞台を上手に使って、奥行き感がある。布を取ることで見えた木組み
ギロチンとシンクロして、修道女を象徴する三角吊り布がペしゃりとなる。
舞台照明が物語の奥行きを作っている。ファンタン・ラトゥールのような照明。
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