銕仙会定期公演を観世能楽堂で。

銕仙会の二月定期公演は、弱法師と碇潜。

弱法師は、とてもスケールの大きな演目。能舞台に宇宙が立ち現れてくる。

また、名付ける、名付けられるという権力構造にも関わる。弱法師と名付けられることへの違和感の表明。

さらに、障害とされるものの見直しも読み取れる。盲目であるから見えるものがあり、晴眼であるから見えないものがある。しかし、それを認識できない晴眼者。

一方で、このあたりが最後には秩序に再回収されてしまうことにも多くの想像力が刺激される。

碇潜は初見。演じられる流派が限られ、それらの流派でも比較的希曲か。
この曲ではアイの物語る力に改めて注目させられる。地域を語るという流れのなかで考えることもできるだろう。
能のアイから見たシティプロモーションという発想も可能になるはずだ。

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