今週の「噺の枕」⑬〜月9を欠かさず見て東大に現役合格した先輩の話
◇テレビの視聴率が30%あった頃
私が中高生だった頃は視聴率が30%ある番組もチラホラありました。そのひとつが月9と呼ばれるフジテレビのドラマ枠で、本当にほとんどの若者が見てるのではないか、というドラマがたくさんありました。
たとえば、反町隆史・竹野内豊、さらには若き広末涼子も出演した『ビーチ・ボーイズ』、キムタク主演の検察官が主役の『HERO』、松嶋菜々子演じる桜子さんと矢田亜希子演じる若葉ちゃんのどちらが好きかで盛り上がる『やまとなでしこ』など。
トレンディドラマなんていう言葉はもう死語でしたが、それでも現実と非現実の狭間にあるようなキラキラした世界を垣間見ることが出来たものでした。
◇合格体験記の衝撃
さて、私の出身中高には「合格体験記」を卒業生の先輩が残す伝統があります。
現役、浪人ともに数名選ばれて書くのですが、私が中2ぐらいの頃に割と近所に住んでいた先輩がおりまして、彼は非常に優秀で、東大に現役合格しその体験記を書いたわけです。
まあだいたいが「部活終わってから死ぬほど勉強した」的な文脈なのですが、(ちなみに私も後期合格代表的な感じで書きましたが、結局そんな感じになってた記憶があります)、その彼は「私は夏休み月9を欠かさず見ていた」と堂々と記していたのです。
意外なその文言の真意は「週に一度一時間のドラマを見ることが出来ないような計画性の無さではどうしようもない」ということでした。
この言葉は当時の武川少年の心にも響き、実際に高3になり受験勉強に本腰を入れるようになると、毎週日曜日にその週の勉強の計画をたて、それを日々実践と修正を繰り返しながら遂行していました。
◇夏期講習こそ計画性を持って
夏期講習期間は長いようで短く、短いようで長いものです。
その中で計画性を意識できるかどうかは非常に重要なファクターであり、その能力をつけられるか否かは引いては人生においても非常に重要な意味を持ちます。
仕事の締切、段取り等をしっかりと自分でコントロールする力を受験という機会で身につけましょう。そして、夏期でしっかりと学力をつけてください。
それでは、授業を始めます。
※本シリーズは二学期開講までお休みです。