中央大学の現代文【大学入試現代文analyze⑳】2023版
前回の分析
〇中央大学の作問について(分析の方針)
私大で学部別の入試がある場合は学部ごとに作問の傾向が異なることが多いのだが、中央大学については基本的な作問方針が同じである。
よって中央大学については「共通する」部分についての言及と「学部別の特徴」(主に設問)の言及に分けて説明する。なお、2023年度を分析対象とする。それだけでも十分にサンプリングが可能と判断したからによる。
〇中央大学の現代文に共通する特徴
・文章
<分量>
大問1の平均字数 : 4,980字
大問2(以降)の平均字数 : 3,300字
大問1がやや重く、大問2が軽めという構成である。
<内容> ほぼランダム
→古い文章から最新のものまで幅広く出題される。
・設問
<設問構成>
選択肢問題が中心で、そのほとんどが換言問題である。内容一致はだいたい1題は出題される。
<設問数>
大問1の平均設問数 : 7~8題
大問2(以降)の平均設問数 : 4~6題
・想定解答時間
〇総試験時間:60分
文学部(現代文1題):25分程度
国際情報、国際経営、総合政策以外:45分程度
現代文×2+古文1が上記以外の学部の問題構成である。大問1(5,000字程度)は25分、大問2(3,000字程度)は20分という基本的な枠組みをもとにアレンジしていけば良いだろう。
〇学部別の特徴
・文学部
→現代文は1題のみ。漢文が出題される。想定解答時間は20-25分。
・法学部
→記述が出題される。入試方式を見ても明らかに国公立大学と併願する受験生が欲しいという意図が見える。ただし、設問条件を確認して答えるものを明確にすればそこまで難しい問題ではない。
・総合政策学部
→現代文のみ3題出題。試験時間は70分。国際情報・経営とそこまで問題量が変わらないのに10分長い。2023年から現代文のみにしたから様子見なのかな?
・国際経営学部
→現代文のみ3題出題。試験時間は60分。大問1題当たりの問題数がやや少なめ(問6ぐらいまで)なので、何とか解き切れる印象である。
・国際情報学部
→大問1に漢字・知識事項の問題が出題される。漢字、慣用句、故事成語などが出題される。結構難しい。
〇過去問について
立教大学と同じで「タテ」(中央大学の過去問を)であり「ヨコ」(他学部の問題含めて解きまくる)である対策が最も効率的であろう。
以上。
次回は大学入学共通テストの分析です。