2023/10/13 【ツールド新潟⑤】宮中島温泉 ミオンなかさと発着コース 40km
有給消化
この前日は長岡出張だった。加えて各種好条件(家庭面・業務面)が整っており、有休をぶち込むには最高のシチュエーションだったので、急遽有給申請し終業後長岡から魚沼方面へ移動・前泊の上、津南&浦佐コースに挑むこととした。
宿泊
前泊は南魚沼のロッヂハヤシを確保した。
急な決定で選ぶ余地がなかったこともあるが、その中でもリーズナブルな価格設定と「美味しい米と家庭料理の宿」というキャッチコピーに惹かれた。
南魚沼産のコシヒカリと言えば、トップブランドである。
さらには新米シーズンとあらば期待せずにはおれない。
残念ながら到着時間が読めなかったため夕食は断念したが、朝食はしっかり付けて予約をした。
館内は古き良きペンションといった雰囲気。
おっさん一人で泊まるには何もかもがちょうど良い感じであった。
私は出張が多くビジネスホテルにはよく泊まるし、家族で温泉宿にも定期的に行くが、こういったノスタルジックな感じはなかなか味わえない。
他のお客さんやオーナー夫妻との距離感が絶妙で、とてもワクワクした。
こういったご当地の宿に泊まることもロードバイクの楽しみだと思った次第である。
朝食の写真を撮り忘れてしまったが、オーナー夫人が丁寧に手作りしてくださった献立だった。ご飯もとても美味しく、1杯だけおかわりさせていただいた。(ダイエット中でなければ5,6杯いっていはず)
この界隈は幼少期にスキー・スノボでよく来ていたが、雪のない時期に来たのは初めて。
そんな話をオーナー夫人にしていたら「実はグリーンシーズンも落ち着いていて結構良いところなんですよ」と教えていただいた。確かに、ゆったり散策するだけでも楽しそうな印象であった。
家族連れでもぜひリピートしたいおすすめの宿であった。
コース概要
翌日、まず午前中に走るのは津南。
「伝説の水を楽しむ」をキャッチコピーにした宮中島温泉 ミオンなかさと発着コースだ。
宿からは浦佐駅発着コースの方が近いのだが、こちらのコースはうまそうな寿司屋さんがCPに組み込まれているので、可能であれば昼に訪問したいということで、まずは津南へ向かった。
このコース、距離は40㎞と大したことないが最初の半分弱が登りになっている。特に4.4~5.5㎞の1㎞の登りは強烈で、獲得標高113m、平均勾配12.2%、最高勾配22.9%である。
前半の山岳を越えれば、伝説の水と表現される湧水を補給してあとは平坦orダウンヒルのみ。ポイントは前半にどれくらい足を残せるかだろうか。
前半
車を入浴施設ミオンなかさとの駐車場に止めて、ライド開始。
スタート直後、ボトルケージの異常に気づく。2か所ボルトで固定してあるが、片方が緩んだのかブラブラとケージごとボトルが揺れている。
締め直そうと一旦バイクを止めて確認したところ、ボルトが緩んだのでなく、ケージの素材が割れていた。
950mlのボトルを導入したのが悪かったかな(付いていたケージは、前の所有者がつけていたビアンキ純正?の樹脂製ケージだったので、劣化していたのだろう)と思いつつも、特段できることはないので致し方なく、この日は注意しながらボルト一本固定で頑張ってもらい、やり過ごすこととした。
前半の山岳ルートでは、気持ちよく走っていたら一度ルートをロストしてしまった。
下り坂だったので、折返し余計に登ることになったが、よい風景に出会えたので結果オーライとしよう。
前半のキツイ登りをクリア後は、緩やかな登りを淡々をこなす。
この緩やかな登りに感覚が追い付かず、あれ~平坦なのに全然踏めない…今日は調子悪いのか、と思ってサイコンをみたら2〜3%の勾配をずっと走っていた、という感じ。
ある意味いい練習なのだがそれは今日ではない。
下りは広域農道的なところを走る。
ダウンヒルの途中、大型の農耕車が正面から迫ってきたので、減速しようとブレーキをかけたら後輪ロックが発生。
リアが流れてコントロール不可能…路肩にダイブを覚悟したが、紙一重のボディバランスで何とか立て直し事なきを得た。直線でお尻を振りながらあたふたするロードバイクを目の当たりにして、大型農耕車のドライバーはさぞ驚いただろう。
前輪荷重になりがちな下り坂では簡単に後輪ロックする、という貴重な経験と学びであった。
あのリアが左右に滑っている気持ち悪い感覚は忘れることはない。
慎重に残りのダウンヒルをこなして、最初のCP味処 大平にたどり着き、前半終了。
後半
後半は少し登り返して、平坦な高原を7キロほど走行。
ここは養豚場とその関連施設が連なっていた。
おそらく、この地域のブランド豚「妻有ポーク」の産地なのだろう。豚を病気から守るために原則施設の立入り禁止、取材お断りと徹底管理された豚だ。子豚の頃から抗生物質を与えない飼育にこだわり、衛生管理を徹底しているそうだ。
といっても走っていて臭いがやや気になるが、当然ながら「生命をいただく」とはそういうことである。
豚さんや生産者、流通関係者の苦労があって、精肉を口にできること、常に感謝せねばならない。合掌。
途中、縄文遺跡である沖の原遺跡等もあり、これまで知らなかった新潟の一面に気づかされたのであった。
そんなこんなで、本コースの目玉。伝説の水が湧く「竜ヶ窪」へたどり着く。
駐車場にはサイクルラックが備えられている。
ここから湧水がたまる池へと向かう階段を降りていく。
1〜2分ほど歩くと竜の口から水が湧くポイントにたどり着く。ここでボトルに給水。
さらに進むと池から流れる水が二股に分かれるポイントにたどり着く。このあたりに河川はなく、この水すべてが湧水というからすごい。
竜ヶ窪の池はここからさらに歩くらしいが、SPD−SLを履いていたのと、このあとの予定もあったのでここで散策終了。
湧水地は奥にもう何箇所かあるらしい。
駐車場脇には湧水で入れたコーヒーが飲める喫茶店もあり気になった。
ここはぜひ再訪したい。
ここからは津南の街へダウンヒル。
中津川と信濃川の合流地に街ができている。
津南の街中にある蔵カフェが最後のCP。
その名の通り、蔵をリフォームしたカフェ。パンケーキが美味しいらしいが先を急がせてもらう。
ここから8キロほど進んでゴール。
ちょうど3年毎に開催されている「大地の芸術祭」が開かれており、あちこちにアートが展示されている。
本当であればこのままミオンなかさとで入浴したかったが、午後にもう一本走りたかったのでお預け。
賞品をゲットし、次の目的地へ移動となった。
完走目安が3時間30分のコースだが、順調に走れた。
まとめ
前半の登りはなかなかキツかったが、それを乗り越えると後は楽々といった感じ。楽しいコースでした。
ただ気を緩めた時に、今回の後輪ロックのような事故が起こるんだなと勉強した次第。
ダウンヒルは無茶なスピードでカーブに突っ込んだり、ハンドル切っている時にブレーキングさえしなければ安全と考えていたが、直進中のブレーキングでもリスクがあることは肝に命じていかねば!