友達って呼びたい
友達って呼びたい。
急に言われても、呼んだら良いのではって言われてしまうだろう。
僕は仲良くしている友達を誰かに説明したり、紹介する時に「友達」、特に「親友」と呼ぶことを躊躇してしまう。
理由は明確にわかっている。自分だけがそう思っていた、仮にそうだったとして、その事実が後にわかってしまうのが怖いからだ。
わかってしまったら華麗にノックダウンして、暫くは起き上がれないのが目に見えている。
だから、仲良くなった人にすぐ友達だよな、って言える人は心底羨ましい。さらにそう言う人ほど、人として魅力的に写る。
自分も他人からそう言われたら、心の中では小犬のようにすり寄っていくくらい、嬉しい。
自分にも友達と呼びたい人はいる。
その相手に友達だよね、なんで確かめることは野暮だし怖いのでできない。
だけど自分が大切に思っている相手は、人に紹介する時くらい胸を張って友達と呼ぼう、と思うようになった。