嫌々仕事を引き受けたときに学んだこと
30代のころ、気乗りしない仕事を引き受けた経験があります。
それをできる人が社内にいないからやってほしいと言われ、気は進まなかったものの、引き受けざる得ないと当時の私は考え、引き受けたのでした。
ですが、その後も、「いやいや引き受けた」という感情は残り、むしろ沸々とそれが出てきていました。
ある日、我慢の限界がくるようなことが起きました。
「他の仕事でいっぱいで全く余裕がない中で、誰もやる人いないっていうから、良かれと思って引きうけたのに、もうやってられない!」と、その時、ある人に愚痴ったんですね。
そしたら、その人、私にこうビシッと言いました。
「一旦『自分』が、引き受けた仕事に対してぐちぐち言うものじゃない」と。
例え発端が誰かに頼まれたのだったとしても、最終的に「引き受けます」と言ったのは君の決断だろう。
それを後になって、あれがどうだこれがどうだと、自己犠牲感丸出しにしている仕事の仕方は正直非常にカッコ悪い。と。
我に返りました。
おっしゃる通りだと。
どんな仕事でもどんな環境でも断る権利はある。それを、相手が可哀想だからとか仕方なくやってあげようと思う気持ちもおこがましいし、一旦引き受けたにも関わらず、そういう感じが出るのも失礼な話。
しかし自己犠牲感は突如として現れる。なかなかやっかい。
ただ、その気持ちからは得るものはほとんどない。
同じ選択肢を取るのであれば、「誰かに言われたから仕方なく」ではなくて、「最終的には自分の意思で決断した」と捉えるべきだと思います。
あの時、慰めの共感ではなく、「君はカッコ悪い」とはっきり言ってもらえてよかったと思います。
それ以来、人生の中で何を選択するのかはかなり慎重になりました。
全部取らない。
何を選択するのか。
その見極める力を磨くことの重要性を知りました。
毎日の中で起きる全てのことは、誰かのせいではなく、結局は自分の決断の結果。
そう思うと、ストレスがかなり軽減になるだけでなく、自分の「人生・時間の質」を大事にできることに気がつきました。