諦めと海
諦めはいよいよ、勇気や決意なのかな
君は言った
何か一つ違えば、人類の大きな貢献になったかもしれない隣の道を眺めて
私は今日も冴えない生活をゆく
バスはそろそろ海に出る
勝手知ったる自分の癖
今日も大それた行動には出ないでしょう
ただ眺めて
それは風であって
涙でもあった
大部分の人には何でもない
夏の夜
冬の喧騒
私の発明を
公共広告にしてくれませんか
街中に広まって
それで
こうじゃなかったと悩んで
優越感と背徳感の中に
沈めてくれませんか
どうか僕を
私を
そうでないとどうせ
繋がっていられやしないのだから
君たちは
家に帰ったら
ちゃんと爪を切る
泣いてばかりの日々を越えて
ちゃんと爪を切る
僕の貢献は
きっと誰にも見出されないで
軒先で怯えているよ
諦めはいよいよか、勇気や決意なのかな
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