『仕事も人生もうまくいく整える力』を読んだ

仕事も人生もうまくいく整える力

著者:枡野俊明

この本で得られること

この本では「ていねいに暮らす」ことを説いている。
この本の著者はお坊さん(僧侶)である。よって根本にあるのは禅の教えであり、それを「このようにすれば(暮せば)いいですよ」と優しい言葉でわかりやすく説明している。
この本で言われていることを大きくカテゴライズすると、環境を整えること、心を整えること、身を整えることの3つについてである。その大切さと、著者の提案する方法を知ることができる。方法と言っても難しいものではなく、朝起きたら窓をあけましょうや朝に掃除しましょうといった誰でもできる内容だ。
98の項目があるが、1項目1ページなので非常に読みやすいことも特徴である。
本をよく読む人であれば、書かれている内容は目新しくはない。
ルーティンを作ることや、笑顔と良い言葉が大事、などなど思い浮かぶ「良いこと」が書かれている。
それらが「一日一日ていねいに暮らすこと」という禅の教えにつながっている。

感想

私はこの本を読む前に「アンチ整理術」という本を読んでいる。
アンチ整理術では「整理・整頓は、精神的な効果しかない。それなのに仕事ができるようになるといった余計な効果を期待するから勘違いが生まれる」と言っている。

このようなひねくれた本を読んだ後なので、毎日掃除をすることで心が整うといったことや、掃除をすることで集中力が……仕事がはかどる……といった話も、掃除を無条件に良いものとした前提での論理の飛躍に思えてしまう。
モノがなくなると探すのに時間を取られて……といった話も、一人での作業なら頻繁にどこに何があるかわからなくはならないし、毎日の掃除という作業はそのデメリットの解決策としてはいささか工数を割きすぎているのではないかといったことも考えてしまう。
そんなことを書いてみたが、私自身は掃除が好きだ。
周りが片付いていることがとても好きだし、周りが片付いていると気分がいい。
片付いていると、気持ちよく作業ができる。
モノがなくなって、作業中に探すとなるとイライラする。
個人としては周囲が片付いていれば気持ちよく、心穏やかに生活ができる。
それで良いと思う。

変なことを書いてしまったが、この本では「ていねいに暮らすこと」が書かれている。この本に書かれていることができれば確かに、身も、心も、周囲の環境も整理された、僧のような「善い人」になれそうである。

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