人生初の片手鍋焙煎のやり方【完全マニュアル】
なんか片手鍋焙煎がいいって聞くけど…
こんにちは。つーじーです。
片手鍋焙煎したコーヒー豆でカフェの間借り営業したり、コーヒー豆をオンラインストアで販売したりしています。
今日は、自分で焙煎してみたいなあ、でもどうやって焙煎したらええんや…
という方に向けて、
人生でいっちばん初めての焙煎の始め方をこの記事で解説していきたいと思います。
ちなみに、僕は、片手鍋焙煎を強くオススメしておりますので、この記事でも片手鍋焙煎の始め方を紹介します。
片手鍋焙煎をオススメする理由についてはこちらの「家庭焙煎で圧倒的にコスパがいい方法【片手鍋焙煎】」をぜひご覧ください。
1、用意するもの
まず初めに、何を用意するかですが、
これについては「片手鍋焙煎にオススメの器具3選【2500円未満】」で詳しく紹介して、各商品リンクも貼っておりますので、よかったら見てみてください。
【必須】
・片手鍋(ダイソー、16cm、税込550円)
・コンロ(カセットコンロがオススメ、カセットコンロならガス缶もね!)
・生豆100〜150g(通販で購入可)
・焙煎した豆を入れるざる的なもの(金属がいいと思われる)
・うちわ、扇風機等(焙煎した豆を冷やすもの)
【あったらいいけど初めての焙煎にはなくてもいい】
・タイマー(キッチンタイマーでも携帯でもなんでもよし)
・温度計
2、焙煎について
必要なものの準備は完了です。
では、実際に焙煎をする前に、だいたい焙煎がどのような感じで進むのかを説明しておきます。ご自身で焙煎されるときの参考にしてみてください。
僕がやるときのだいたいの時間の経過とコーヒー豆の様子を簡単に紹介します。
0〜2分 そんなに何も起こらない
2〜4分 鍋の蓋の裏に水蒸気がつく
青臭い?匂いがする
4〜5分 鍋の蓋の裏にチャフ(豆の薄皮的なやーつ)が付いたりもする
5〜7分 豆が黄土色になってくる
甘いようないい匂いがしてくる
7〜10分 じわじわ色が濃くなっていく
10分頃 豆がパチパチと騒ぎ出す(俗に1ハゼと言われる)
コーヒーっぽい匂いがしてくる
煙が出始める
10〜13分 次第にパチパチが落ち着いていく
13、14分頃 第2次パチパチが起こる(俗に2ハゼと言われる)
1ハゼと違い、小さめにピチピチとした音
煙の勢いがすごくなる
15分前後 焙煎おしまい
豆の種類や、室温等で多少変わりますが、ぼくはいつもこんな感じです。
1ハゼが落ち着いて以降、だいたい飲みやすい味になっています。長く焙煎すると、より苦味が多くなっていきます。
お好みのタイミングで焙煎を終わっていただいてOKです。
3、実際の焙煎のしかた
流れのイメージがついたところで、実際に焙煎をどのようにするかを説明していきます。
【STAGE1:焙煎前】
〈ハンドピック〉
ここまできた方は、焙煎するための生豆が用意されていることと思いますが、
面倒でなければ、焙煎前に「ハンドピック」と呼ばれる作業を行うと、よりコーヒーの味がよくなりますし、すごく「なんかやってる感」が出ます。
ハンドピックとは、簡単にいうと、カビていたり、未成熟であったりして味が良くない豆を取り除くことです。
ハンドピックについてはまた記事にしようと思います。
いよいよ焙煎の準備です。(わくわくどきどきの気持ち)
カセットコンロにガス缶をセットします。
焙煎終了時に使うざるを手の届く範囲に置いておき、時間計る人はタイマー、温度を測る人は、温度計や、記録するノート等を用意します。
〈予熱〉
いろいろな焙煎に関する情報で頭がいっぱいでなくて、余裕のある方は、鍋を予熱しても良いです。
カセットコンロの火をつけて、火が鍋底に触れるか触れないくらいで3分くらい鍋をあたためます。
僕の記事を読んでいただいて、鍋に温度計がカスタムされている方は、温度が170〜180度くらいになるまであたためると良いと思います。(何度までというのはいろいろ流派があるので、大体でいいです)
【STAGE2:焙煎開始〜焙煎中】
〈生豆投入〉
いよいよ焙煎開始です!
予熱をした方は、鍋があたたまったら、生豆を鍋に投入してください。(蓋が熱いので気をつけてね!)
しなかった方は、鍋に生豆を入れて、火をつけてください。
火力は、火が鍋底に触れるか触れないくらいで良いと思います。
〈手鍋を振る〉
手鍋は底が熱くなりやすいです。豆を動かさないと、底に触れている部分だけ焦げてしまいます。なので、焙煎中は基本的に、2〜3秒に1回鍋を振って豆を混ぜます。
だいたい3回くらい振って、3秒火にかけて…というイメージです。
ちなみに多くの焙煎機はドラムを横にしたような構造になっており、焙煎中ずっとくるくる回って、豆を動かし続けています。それと同じことをします。
めちゃくちゃ注意点を述べます。
片手鍋を振る際に、豆を混ぜることを意識するあまり、フライパンで野菜炒めを作るかのように「下から上」へと片手鍋を振ると蓋がふっとんであつあつの豆も元気に飛び散ってしまい、大変危険です。
振るイメージはとにかく水平です。水平だと強めに振っても意外と鍋はぶっ飛びません。
はじめは、振る時にかるく蓋を抑えながらでもいいかもしれません。
〈続ける〉
あとはひたすらこれを繰り返せば、焙煎ができてしまいます。
ある程度慣れてくると、火力や鍋の振り方等いろいろアレンジできるのですが初めては何もしなくて良いです。
そして何もしなくても結構良い感じにしあがります。
〈換気扇等つける〉
続けていると、途中から煙が出始めるので、換気扇等を回しながらやるのが良いです。
〈それはもうすんごく大事なポイント〉
これまでに説明したとおり、焙煎をしていただければ、大丈夫なのですが、初めての焙煎のとき、結構ビビって火力を抑え気味にしてしまいがちです。
多くの諸先輩方も焙煎失敗しないためには火力を強くしすぎないこと!とアドバイスをくださります。
しかし、あえて言いますが、火力を抑えすぎると、よくわかんない状態になります。
多少火力が強くても鍋を振っていれば大きな失敗はないです。
それに、ハゼの音がしっかりなってくれたりするので、「なんかやってる感」をめっちゃ感じられます。
これは大事です。
せっかくやってるのに、時間が経ってもハゼの音が聞こえない寂しいきもちは味わってもらいたくないのです。実際、僕がそうでした。
「2、焙煎について」で紹介したとおり、5〜7分あたりで色が変わらなかったり、匂いが変わらないと火力が弱めの可能性があるので、少し強めてもらっても良いと思います。
【STAGE3:焙煎終了】
皆様が3秒ごとに鍋を振り続ける機械と化し、15分ほど経過すると焙煎終了のお知らせです。
焙煎終了のタイミングとしては、「2、焙煎について」でも述べましたが、1ハゼが落ち着いて以降です。1ハゼ落ち着き以降であれば大体飲みやすい味になっているので、いつでも良いです。
〈味の変化〉
めーちゃくちゃだいたいですが、
1ハゼ落ち着いた頃→苦すぎず、少し酸味もある、すっきり目のコーヒー
2ハゼはじまったよ→苦味も多少あり、酸味がなくなってくる
2ハゼのテンション高め→しっかり苦味、コクがあるコーヒー
2ハゼ終わり→苦味主体、酸味はない
こんな感じで、焙煎が進むにつれて酸味がなくなり、苦味が出てきます。
はじめはよくわからないので、「ここだあ!!」と思ったタイミングで焙煎を終了してください。
〈コーヒー豆を冷やす〉
焙煎を無事終了するには、鍋の火を止め、熱くなりすぎた蓋に気をつけながら、コーヒー豆をざるに出します。
おそらくすんごい煙が出ますのでお気をつけてください。
あと、僕が説明したとおり焙煎していれば、コーヒー豆は200度前後まで温度が上がっていますので、そちらもお気をつけてください。
ざるに出したコーヒー豆をうちわや扇風機などでコーヒー豆に風を当てて冷やします。
すぐ冷やさないと、意図した以上に焙煎が進んでしまいます。
手で触れるくらいになれば、とりあえずOKです。
無事焙煎終了です。
〈一番大事なこと〉
「めっっっちゃ散らかるけどごめん」と同居人に事前に謝罪しておくことです。
焙煎途中からもですが、焙煎が終わり、うちわ等でコーヒー豆を冷やす際に、たくさんのチャフが舞い散ります。
春終わりの桜並みに舞い散ります。
いきなり桜吹雪をすると怒られること間違いなしなので、必ず、事前に了承を得ておきましょう。
〈飲む〉
あとは飲むだけです。
ですが、焙煎直後のコーヒー豆は、味が整っていないので、短くても1日くらい以降飲むのがオススメです。
すぐに飲んで、「あんまりおいしくないなあ」とテンション下がる必要はないです。
あえて焙煎直後の豆でコーヒーを飲むのもオススメです。
普通にコーヒー豆を買って飲む場合、焙煎直後で飲めることはほぼないです。
自家焙煎だからこそできる体験にはすごく価値があると思います。
焙煎直後からの豆の味の変化を実感できることはすごく大切だと思います。
この記事を片手に焙煎してみよう
焙煎に必要なものはこちらの記事でチェケラ!です。
全然お金かかりません。
生豆代を入れても5000円以内に余裕でおさまると思います。
あとは、この記事どおりにやってみてください!
たった5000円で、コーヒーライフに大きな刺激を与えてくれること間違いなしなので、めちゃくちゃオススメです!
じゃーにー