見出し画像

今の日本では育児と仕事の両立は難しいと思うあなたへ

私もそう思います。3人の子育てをしていて、難しいなーって体験してるし、諦めモードにもなったりもしてます。

約60年前、「生きがいについて」の著者、神谷美恵子さんも同じ事を思っていたようです。

今日もまた睡眠不足の故かよろず心細くてならない。育児と家事を一人でやっていて、果たしてそれ以上仕事をする心身の余裕があろうか。仕事といっても私固有の仕事はもうとうに諦めている。(少なくとも当分は。)しかし、生活費を稼ぐための最小限度の仕事はどうしてもせねばならないのに、それをする余裕すらひどく制限されてきた。生活のために夫の使命をあやまらせたくない。しかし私は妻として母として務めを全うしつつ尚収入を得る事を考えなくてはならないのだから今の日本では大分難しいことだ。出典:神谷美恵子日記 (角川文庫)

母だけではない存在意義を求めていた、初めての育児で心細くて苦しかった自分が蘇ってきた。

あの時自分が感じていたことが、60年前に鮮明に言葉になっていることに感激しつつ、当時を思い出し苦しくなり、ちょっと泣きながらこの文を読み返しました。

初めての育児の心細さ、余裕のなさ、自分の個人の仕事を諦め、妻として母として務めを全うしつつ尚収入を・・・・無理だーー。

そう。無理なんです。60年後の日本でも相変わらず、大分難しいんです。

でも、一度にすべてを手に入れるのは無理な事は今も昔も同じこと。

ひとつずつ、目の前の事にできるだけのことをして取り組んでいけばいい。気づいたら、辛かったことも、そんなこともあったねぇって言える日が来る。

今は無理しないで、できることを出来るだけ。

神谷美恵子さんの日記は、今読んでも新しく、悩みや葛藤などがリアルに綴られている子育て本でもありました。

人生と向き合い、美しく生きる神谷さんの姿を見て、明日もちょっとだけ頑張ってみよう、という気持ちになりました。




いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集