金属酸化物ナノクラスターで保護された金ナノ粒子を開発、触媒、センサー、エレクトロニクスなど幅広い応用に期待 東京大学ら研究グループ
東京大学を中心とする研究グループが、金属酸化物ナノクラスターによって保護された金ナノ粒子を開発しました。直径約3ナノメートルのこの微小な金ナノ粒子は、溶液中で高い安定性と反応性を両立させ、酸素を酸化剤とした環境にやさしい触媒反応に利用可能です。
金は通常安定で反応性が低い金属ですが、サイズが小さくなると優れた触媒作用を示します。しかし、小さな金ナノ粒子は溶液中で集合しやすいため、その安定性を保つことが難しいという課題がありました。この研究では、有機溶媒中で金属酸化物ナノクラスターを保護剤として用い、直径約3ナノメートルの金ナノ粒子を合成することに成功しました。この金ナノ粒子は、酸化剤として酸素を用いる触媒反応において高い活性を示し、アルコールなどの有機化合物の酸化反応に利用できます。
さらに、この技術は金だけでなく、他の金属のナノ粒子の合成にも応用可能です。金以外の金属でも同様の安定性と活性を持つことから、環境負荷を低減した化学反応や、医薬品や機能性材料の合成など、幅広い応用が期待されます。
この研究成果は、英国学術誌「Nature Communications」誌のオンライン版に掲載されました。
研究チームは東京大学、東京都立大学、物質・材料研究機構らのメンバで構成されています。
詳細内容は、東京大学 が提供する元記事を参照してください。
【引用元】
【読み上げ】
VOICEVOX 四国めたん/No.7