辻 邦生さん・水村 美苗さん「手紙、栞を添えて」

 1996.4〜97.7まで朝日新聞読書面に掲載された辻さん、水村さんの文学作品についての往復書簡集です。
 連載時はお互いの写真付きだったのを覚えてますが、なぜ新聞連載に引き込まれたかが、この作品の冒頭「プロローグ-最後の手紙」を読むと理解できました。
 水村美苗さんから提案されたある仕掛けが往復書簡を必然的なものにし、両作家の真に迫る文章を引き出したのではないかと思います。
 この設定を池澤夏樹さんとどなたかで再現されれば楽しく読めそうな気がします。

「手紙、栞を添えて」辻 邦生 / 水村 美苗
朝日文庫/2001.6.1刷

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