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ネットで週刊ちんちん短歌をやっています。
私はちんちんであり、ちんちん短歌を作っていることはもうご存じだと思うのですが、このたび作ったちんちん短歌が3000首になりました。
俺は本当に3000首いったんだな。 pic.twitter.com/Ch0dXrpkVC
— 藤田描 (@namecatbeliever) March 31, 2023
それで記念式典スペース(ツイッターでやるラジオ機能)をやったのですが、その時に「ネット上に短歌を発表することって、紙に発表するテンションとやっぱ違うのかなあ」みたいな話題をしました。
実のところ、ネットで短歌を発表する、という事に、若干抵抗がある。
だってネットは、なんというか、便利だけどこっちに最終コントロール権がない気がして。
例えばヤフーのジオシティーズというHPサービスが終了したとき、利用者がどれだけちんちんを連呼し終了を阻止しようとしても、ネットの場がなくなってしまったんだよなあ。
その時、ヤフージオシティーズに発表されていた短歌は、消える。や、データは残してある人もいるんだろうけど、「当初発表された形であるものが、自分のコントロールではないところで消えてしまう」というところに、焚書のような感じがある。
焚書に怒んないのか。
ネットはこういう事が起こりうる。ツイッターだって、イーロンさんというお金持ちが、ある日の思いつき一つで有料化したり、サービスがなくなったりする。そんな、他人に握られている媒体に、詩歌を託すのはどうなのだろう。
紙の本でも変わんなくない? と言われるかもだけど、紙は、所有したらもうその所有者本人のものだし。秦の始皇帝が「その本を燃やせ」と言われようが、逃れる方法がある。味噌蔵に隠すとかね。
でもネットだとなー。権力者の指一本で消えてしまう媒体に、権力者を殺したい念の入った詩歌を託するって、屈したことにならないかなあ。
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で、いま私は、インターネット上でちんちん短歌を発表している。
週に一遍、やってるんですよね。「週刊ちんちん短歌」と銘打って。金曜日にツイッター上に画像投稿するっていう。
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これは2023年5月に参加予定の、文学フリマ東京36に参加予定の短歌同人誌の、PRとして、5月までやってみようというあれでした。
PRとして。広告として。売れたいという目的のため。
最終的に紙の冊子として発表したいなあと思っているものを、ネットで読みやすく編集したものを、掲載することにしたのだった。
中身を見てもらえたら、紙の冊子にしたときに、手にしてくれるんじゃないかなあというあれで、ネットは、そういう伝達や宣伝にはとてもよい場だなあと思っているのです。
じゃあでも、あれか。自分をPRするために、自分の身体を一部切り離して、あまりいいと思っていない場に差し出すのって、ちんちんにとって許されることなのかどうか。
それに、ネットって、「目に入ってしまう」要素もある。私の場合、ちんちんをテーマにやっているわけだけれど、ちんちんが、偶然はいっちゃったとか、それが必然の言葉選びというわけではなく、ちんちん前提の考え方として創作をしているのだから、確信犯的な露出狂でもある。ギリギリの創作の過程で、ちんちんという言葉が、ポロンと出てしまったわけではない。
「ちんちんを、出そう。」
そういう気持ちからスタートしている。
そういう人間が、信念のもと創作をするのは、100歩譲られてまだ、許されるかもしれない。生きている者の誰もいない、深い森の奥で、音を立てず倒木した木に、彫刻を施すような。そういう命の遣い方は、また許される気がする。
でも、PRをするというのは、はたして良いのかどうか。
ちんちんをPRしていいのかどうか。
焚書する側に組した考え方になっていないかどうか。
礼を逸していないかどうか。
ただ、これらの禁に触れてでも、次に作る、ちんちん短歌同人誌2作目――『ちんちん短歌〈ちんちん編〉』は、たくさんの他者に触れていただきたいなあと、思っているんだよなあ。
現在編集中『ちんちん短歌〈ちんちん編〉』は、既刊の『ちんちん短歌』収録の1001首以降に作られた1000のちんちんを収録予定です。
— 藤田描 (@namecatbeliever) February 24, 2023
5月の頒布まで、テーマで抜粋して毎週金曜発表していきます。ちんちん短歌のことを好きになってください。#ちんちん短歌 をよろしくお願いします。
そんなわけで、どうぞよろしくお願いします。
まだまだ悩みながら、やっています。
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