新聞を見た息子の疑問
数年前から小学生新聞をとっている。普段、ほとんどテレビを見る習慣がない我が家では、子供達にとって社会のことを知る重要なツールだ。
もう今から2年近く前になるが、あるとき、小学生新聞を見て長男が言った一言に深く考えさせられたことがある。
記事の見出しは「戦争はにくしみしか生まない」。
この見出しを見た、当時小3の長男は私に聞いた。
「戦争で勝ったほうは嬉しいんだよね?それなのに、どうしてにくしみしか生まないの?」
この質問を聞いた直後、私はトイレに行ったので、トイレの中で「どう答えたもんだろうか」と考えていた。
戦争の悲惨さ・虚しさを伝え聞き、学習してきた大人としては、戦争が負の連鎖しか生みださないことは知識としては知っている。しかし、まだそれを知らない長男は「誰かと誰かが戦えば、勝ち負けがあり、勝ったほうは嬉しく、負けた方が悲しい」というシンプルな構図でとらえたのだろう。
子供はすごい。
知らないということで、シンプルでいて、深い疑問を抱く。
さて、トイレで悩んだ私は、長男にこう質問した。
「たとえば、〇〇(息子)の国が勝ったんだけど、私が戦争で死んでしまった場合、〇〇は嬉しい?相手の国に対してどう思うかな?」
すると長男は「そうかー・・・うーん・・・」と考えこんでいた。
子供に聞かれることで、当たり前だと思っていることを、改めて言語化して考えてみると、新たな気づきがあるなぁと思う。子どもの視点ってすごい!