小学生におすすめ漫画「天才(ワル)すぎる生き物図鑑」
「ざんねんな生き物事典」がヒットしたあたりから、おもしろい生き物系の児童書がたくさんでている気がします。どれもこれも、けっこう好きなんですが、全部買うわけにはいかないしな~と思いながら、立ち読みして終了で、ほとんど買っていません。「ざんねんな…」も結局、図書館で借りて終わり。
今回紹介する「天才(ワル)すぎる生き物図鑑」も、たまたま雑誌の読者プレゼントで当たったものです。
レターパックを開けたときは、「あれ?こんなの応募したかな?」ってくらい、すっかり忘れていたんですが、読みはじめるとおもしろい!どのエピソードも大爆笑でした。
天才すぎる生き物図鑑
過酷な自然の中で、日々、もまれ続けている生き物たち。彼らはみな、子孫を残し、生き残るために、天才的ともいえるシステムをあみだしています。この本では、その一部を紹介。「サムライアリ」「ヒョウアザラシ」「 サンショウウオ」などが登場します。
この本の特徴は、天才=ワルとよんでいるところ。寄生したり、親を食べたり、かなり残酷な手法をとる生き物たちが紹介されています。楽しい漫画で描かれているので、けっこう笑えるのですが、子供によっては(親も?)、苦手な子(方)もいるかもしれません。念のため、書店で中身を確認してから購入する方がいいかも。
個人的には、快楽殺人ではなく、いきのびるための選択肢の1つなので、こういう現実を子供が知っておくのは必要ではないかと思います。人間も肉や魚を食べているわけだし。さすがに幼稚園児には、見せる前に考えたほうがいいかもしれませんが、小学生ならOKではないかな?とは思います。
こういう残酷な事実を知り、受け入れられればこそ、命の尊さを考えることができるのではないかな?「カワイイ~」って、動物をよしよしするだけでは、見えてこないものがありますよね。
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私はアフリカにいるとき、一度だけ、生きているホロホロ鳥を殺して食べたことがあるのですが、首を斬る瞬間のホロホロ鳥の顔は15年以上経った今も、忘れることができません。それまで暴れていたのが嘘のように、抵抗をあきらめ、だらりと身体をあずけ、死を覚悟し、ギュッと目をつぶり、運命を受け入れる。ホロホロ鳥の表情には、それが表れていました。
首を斬った後、身体をお湯につけ、羽をむしっていたときの、なんともやりきれない複雑な気持ちも、鮮明に覚えています。悲しいくらい、調理したホロホロ鳥の肉は、とてもとても美味しかったです。
そこまで子供達に経験させようとは思わないけど、せめて本で知っておくのは、知識としていいのではないかと思っています。たくさんの死の上に、今の命があるということは、ついつい忘れてしまうので…。
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なんだかかたい話になってしまいましたが、おもしろい本なので、ぜひパラパラと手にとって読んでみてください。ちなみに私のおすすめは、テントウハラボソコマユバチ、サンショウウオ、サムライアリです(^^♪