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ユーザーさんが「よりよい未来」を選べる世界をつくりたい。元・最強傭兵iOSエンジニア、その名はガッツ

こんにちは! TimeTreeで採用広報を担当しているCap(キャップ)と申します。発音は帽子の「キャップ」ではなくあだち充の「タッチ」でお願いします。

TimeTreeメンバーに話を聞いていくインタビューシリーズの第5弾。今回のゲストは2023年に入社されたiOSエンジニアのGuts(ガッツ)です。

前回インタビューしたNegan(ニーガン)から「本当に頼りになる」と絶賛されていたGuts。そんな彼にニックネームの由来(TimeTreeではニックネーム制度を導入)やおすすめの漫画、TimeTreeで働くやりがいなど様々な話を伺いました。早速インタビューをどうぞ。

*前回のNegan(ニーガン)のインタビューはこちら


TimeTree史上最強の傭兵。その名は「ガッツ」

──さっそくですが、Gutsのニックネームの由来から教えてもらえますか?

『ベルセルク』という漫画の主人公「ガッツ」からいただきました。僕は入社前に業務委託としてTimeTreeに携わっていたんですが、「業務委託って傭兵みたいだな」と思い、どうせ傭兵をやるんなら最強になりたくて“最強傭兵”ことガッツの名を拝借しました(笑)。

──柔和そうな感じなのにニックネームが「Guts」なので最初驚きました。そういう理由だったんですね。ベルセルク』をはじめGutsは漫画を読むイメージがありますが、漫画がお好きなんですか。

好きです。あんまり会社では言ってないですけど、たしかに漫画めっちゃ読んでますね(笑)。

──しかもジャンル問わず読んでいるイメージがあって。

並べると偏ってるかもしれないんですけど、気になったものはとりあえず手に取ってますね。最近だと『二月の勝者』という中学受験をテーマにした漫画の最終巻が出て、それを買いました。いや、いい漫画だったなあ。

──『二月の勝者』気になってました。やっぱりおもしろいんですね。

先ほど話したように、中学受験をテーマにした漫画で主人公は塾の新人講師なんですね。その塾に現実主義でめちゃくちゃ実力のある塾長が入ってきて、主人公たちと一緒に塾をやっていくことになります。そこで繰り広げられる教育方針の擦り合わせや教え方に対する葛藤とかがリアルなんですよ。

子どもたちもすごく魅力的で、彼らが成長して壁を越えていく姿も感動的です。若者が成長する物語が好きなんですよね。めちゃくちゃ良いのでおすすめです。

──Gutsがおすすめしてた『その着せ替え人形は恋をする』がおもしろかったのでまた買っちゃうかも……。話はちょっと戻るんですが、『ベルセルク』はリアルタイムで読んでたわけじゃないですよね?

社会人になってからですね。評判は聞いていて気になってたんですけど、僕が社会人になった頃にはけっこうな巻数が出ていて、なかなか手が出なかったんです。そうそう、以前ドワンゴで働いてたんですが、その時に『ニコニコ電子書籍』っていうサービスにかかわってたんですよね。そこで漫画を買いまくって漫画の摂取量が爆発的に増えました(笑)。

──なるほど、それは買っちゃいそうですね

さっきCapが「ジャンル問わず読んでいるイメージがある」と言ってくれましたが、周りも漫画好きな人がいっぱいて、その人たちに感化されて自分が普段ふれなかったジャンルも読むようになったんだと思います。

──漫画好きな傭兵Guts、良いですね。「Guts」という名はかなり背負うものが大きそうなんですが、背負ってみてどうですか?

「強くあらねばならない」と思ってるところがあるかもしれないっす(笑)。

──(笑)

なよなよしたこと言わないぞって。

『スターオーシャン2』のラグは俺が解決する


──エンジニアになろうと思ったきっかけとかって覚えてますか?

プログラマーに興味がでだしたのは中学生とかだったと思います。とにかくゲームが好きだったんですよね。なのでなんとなく将来はゲームプログラマーになりたいと思っていました。

──けっこう早い時期から興味があったんですね。ちなみにどんなゲームをやってたんですか?

王道ですよ。『ファイナルファンタジー』や『スーパーロボット大戦』とか。あと『女神転生』が好きでやりまくってました。

──おお『女神転生』。『ベルセルク』もそうですがダークな世界観が好きなんですね。

そうかもしれないです。高校時代も漠然と「自分はプログラマーになるんだ」と思っていました。『スターオーシャン2』のラグは俺が解決するから、って友達に言ってたりしましたね(笑)。

──良い話ですねえ。大学もプログラミングを学べるところにいったんですか?

そうですね。ただプログラミングを専門に学ぶところではなく、電気電子情報工学科という電気に関わる幅広い技術分野を学ぶ学部に入学しました。そこで友達と一緒に同人ゲームを作ってました。

絵を描いてゲームも作る同級生がいて、きっかけは忘れたんですけどその同級生と会話することがあって、ある日「ゲーム作ってみない?」って誘われたんですよ。興味があったので「いいぞ、いい! 俺、興味あったんだよ!」と前のめりにOKして、一緒にやるようになりました(笑)。彼が絵を描いて、僕がプログラミングを担当し、もう1人シナリオを書いてくれる友達が参加して3人でゲームを作っていました。

──どんなゲームを作ってたんですか?

あのときはギャルゲー全盛期だったんで、ギャルゲーを作ってました。

──Gutsが作るギャルゲーおもしろそう。

ただ、完成しなかったんですよ。今ならわかるんですけど、詰め込みすぎて(笑)。とてもそのときの実力では作れないような夢を膨らませた結果、全然進まなかったんです。でもプログラミングの基礎みたいなものは、そのゲーム作りを通して学ぶことができたと思います。

──完成はしなかったけど、血肉にはなったんですね。

そうですね。最初はHSPで作っていました。BASICっていう言語に似た構文で、簡単に絵が動くものが作れるやつがあってそれで作ってたんですが、膨らみすぎたぼくらの夢に対して機能が足りてはいませんでした(笑)。

そこでC言語に手を伸ばしました。そこでプログラミングの基礎が身についたと思います。

──その作業自体は楽しかったんですか?

楽しかったですね。C言語のポインタを使ってゴリゴリに文字列の処理をしたりとか。当時『BM98』を開発したやねうらおさんっていう人がいたんですけど。

──やねうらおさん?

『beatmania』って知ってますか。

──『beatmania』は知ってます!

『beatmania』のようなゲームをパソコンでできるようソフトを作った人がやねうらおさんです。ぼく当時『beatmania』にハマってて、その流れで『BM98』もやりまくってたんです。

そんな時にやねうらおさんがゲームプログラミングの本を出したので手にいれて、その本を見ながらゲーム作りをしてたんですよ。そこでプログラミングの基礎から応用までを学ぶことができました。

──好奇心に突き動かされてたんですね。

そうですね。好奇心と大学時代のあり余る時間によって。ゲーム制作は3年次にみんな就活で忙しくなり自然消滅しました。僕は早々に就職先が決まったので完全に暇になり、フリーウェアを作ってました。

あの日答えられなかったユーザー価値

──最初の会社はどこだったんですか?

ヤフー株式会社でした。

──ゲーム会社じゃなかったんですね。

大学時代にゲームを作っててめちゃくちゃ大変だったんですよ。徹夜とかよくしてましたし。なのでゲーム会社はきつそうだなっていうイメージがあって。

──なるほど。TimeTreeにくる前に何社を経験したんですか?

けっこうジョブホッピングしますね。ヤフーの次がドワンゴ、その次にクックパッドでもう一社はさんでTimeTreeですね。

──特に印象に残っている会社はどこでしょうか。

どこも印象深いですが、特に印象に残っているのはクックパッドでしょうか。クックパッドに入る前まではずっとプログラミングだけを突き詰めてたんですよね。けど、クックパッドはエンジニア含め全員がサービスのことを本気で考えて働いていました。

エンジニアとして、プログラミングだけじゃなくてユーザーさんのことも考える。「自分たちの作ったプロダクトでユーザーの生活を変えていくんだ」という姿勢を学びました。その経験は今に生きてるなって感じてます。

──素敵な会社ですね。クックパッドに入社していろいろカルチャーショックがあったんじゃないですか?

大なり小なりいろいろありました(笑)。エンジニア同士の会話ひとつとっても、それまでは「どういう技術使ってた?」みたいな内容だったんですけど、それが急に「そのユーザー価値って何なの?」といった内容に変わり、ついていけませんでした。

技術の話をすることももちろんあるんですけど、技術の話ではなくサービス価値の話を振られて「ヤバい、答えられない」ってなって。

──それをどう乗り越えていったんですか? もしくは、ユーザー視点をどう取り込んでいったんですか?

今はもうない機能なんですけど『料理記録』っていうサービスを作ってたときがありまして。クックパッドのレシピアプリに入ってた機能で、許可をもらったユーザーさんの写真を機械学習にかけて、それが料理っていう判定がされたらアルバムとして記録していく機能ですね。

その開発を僕ともう1人のAndroidエンジニアとデザイナーとプロダクトオーナーを加えた4人でやってました。この『料理記録』はどんなユーザー価値があって、利用率を伸ばすためにどういう施策が必要なのか。そこで実際に自分たちで企画を考えてリリースするっていう経験をたくさん積んで、それがユーザー視点の獲得に繋がったと思います。

──頭と手を動かしながら学んでいったんですね。

そうですね。まあでもぶつかっては倒れ、みたいなことの連続でしたが。周りの協力によってなんとか乗り切ることができたと思います。

──絶対TimeTreeでの仕事でも生かされてますもんね。

生かせているといいんですけど(笑)。

TimeTreeはコードがきれいだから

──あらためて、会社としてのTimeTreeに興味をもったきっかけを教えてもらえますか。

Sion(呼び方は「シオン」。iOSエンジニア)に声をかけてもらったのがきっかけですね。最初のきっかけとしては僕がクックパッドにいた時に「クックパッドこない?」とSionに声をかけたんですよ。Sionは次の会社が決まってて、その会社がTimeTreeだったんです。

──Sionを引き抜くつもりだったんですね(笑)。

そうなんです(笑)。それでもめげずに誘ってみたりもしました。やりとりを続けているうちにSionからTimeTreeに遊びに来ませんかと誘ってもらい、そのときにFred(呼び方は「フレッド」。CEO)とも話したりしましたね。

そこからすぐにTimeTreeに転職したわけではなく、SionとFredと年に1回ぐらい「最近どうですか」と話す会をやってて、それを4年ぐらいやってTimeTreeにやってきました。

──4年!

すごいありがたいことにずっと声をかけてくれていて。熱心に声をかけ続けてくれたので、まずは業務委託というかたちで働くことにしました。

──業務委託として働いてみたTimeTreeの印象とかって覚えてますか

まずはSlackでのやりとりが活発だなと感じました。チャンネル数もそうですが、コミュニケーション量がすごいですよね。リモートワークが中心なのにコンフリクトなく開発できているのはSlackのおかげだと思います。

あと、「これがユーザーのメリットにどう繋がるのか」や「このサービスの価値って?」といった会話が職種問わずされている印象があって、その点はクックパッドに似てるなと思っていました。

──たしかに先ほど話してもらったクックパッドの文化と似ていそうですね。

あとはコードがきれいだと思いました。

──おお。コードの美しさはGutsにとって重要なポイントなんですね。

気にしない人もいると思うんですけど、僕は気になる方で。

──なるほど。業務委託の期間ってどれぐらいだったんすか?

2023年の3月にはじまってその時の10月までやったので8カ月ですかね。

──そこから正社員として入っていただいたと。

はい、11月から。

──正社員になる決め手とかあったんですか?

エンジニアが企画から入っていって、チームで会話しながら開発ができる文化がある点。コード面に関しても、会話をしながら良くしていくっていうのが見えて、そこもいいなと思っていました。その2つですね。

──業務委託から正社員になって、業務の内容は変わったりしたんですか?

正社員になる際、最初の3カ月は業務委託でやっていたRestKit脱却を最後までやらせてほしいとお願いしました。その願いを聞き入れてもらったので変化はなかったですね。

今年の2月からは『公開カレンダー』チームに入ったので、一般的なアプリ開発に戻ったようなかたちです。それまではリファクタリングに集中してたんですけど、今はコードを書く以外もやる必要が出てきました。

──ちょっと傭兵感が薄まりましたね。

たしかに。個人として目の前の敵を倒すんじゃなくて、周りを見てチームに良い影響を与える役になってきたというか、ならなきゃいけないと思っています。

──傭兵から何にジョブチェンジしたんでしょうか?

団員ですかね(笑)。

──(笑)。やっぱり『ベルセルク』感は拭えませんね。

「よりよい未来」を選んでもらうために

──Neganのインタビューで「Gutsは本当に頼りになる方です。サービスに対して真摯に向き合ってる人で、コードレビューもすごくきめ細かくやってくれるのでありがたいです」とGutsのことを話していただいたんですが、これを聞いてどうですか?

おそれ多いですね(笑)。僕もNeganにはすごくいつも助けられているので。きめ細やかなレビューをしてくれるってNeganはほめてくれてますが、Neganのほうこそすごく細かな点までレビューしてもらって勉強になることが多いです。

──いい関係性だ……。コードレビューで気をつけていることとかはありますか?

ひとつは「細かくなりすぎない」こと。僕は1人でコードを書いていた時期が長かったので自分なりのこだわりが強いところがあるんです。そのこだわりをみんなに押し付けないようにしています。

その裏返しですけど、「このコードで問題があるな」と感じたときに、それがどういう類の問題なのかを吟味して、将来的に悪影響を与えそうな範囲を伝えるようにしています。あとは、よりよく書けるようにというか、そういったちょっとした軽いアドバイスもする時はありますね。

──今聞くだけでもきめ細く丁寧な仕事をされていることが伝わってきました。次の質問なんですが、TimeTreeのエンジニアとして働くやりがいはどんなところにあると思いますか?

自分が開発に携わった機能がユーザーさんの生活をダイレクトに変える実感が得られてるっていうのが、一個あるかなと思います。予定の管理って全人類の課題じゃないですか。だから『TimeTree』はすごく生活者にとってタッチポイントの多いアプリだなと思っています。

かつ、それが日本だけじゃなく世界にも届いている。ユーザーさんも『TimeTree』に好意的でありがたいです。いろんな感想をSNSで発見することができ、人の生活をよりよくしてるっていう実感を得られるのがやりがいだと思います。

──やはりユーザーさんの声がモチベーションになるんですね。

なりますね。最近だと僕も開発に携わっている『公開カレンダー』に対する声がたくさんあって励みになります。アイドルの方々に使っていただくことが多く、ファンの人たちが「全運営、TimeTreeを使うようにしてください」みたいな声がここ数ヶ月でたくさん増えたんですよ。

僕は『公開カレンダー』チームに入って数ヶ月しか経ってないので、自分が実装した機能はほんの一部なんですが、だからもっと頑張りたいなっていう気持ちがあります。でも、そういう声が見られて、自分もこの人たちにとっていいものを作っていくぞとやる気がでます。

──いいですね。では『TimeTree』を「今後こうしていきたい!」という野望はありますか?

僕が一番ベネフィットが出せそうなとこで言うと、アプリをとにかく軽くしたいと思っています。『TimeTree』には、自分たちのテスト用にすごく重たいカレンダーが入ってて、これを開くとめちゃくちゃ端末が熱くなるんすよ(笑)。そのあたりをもっと効率化して、みんながストレスなく使えるようにしたいです。

あとは、『公開カレンダー』ですかね。ユーザーさんにもオーナーさんにも大きなメリットがあるすごくいいサービスなので、もっと世の中に広めたいと思っています。『公開カレンダー』が広がることによって、ユーザーさんがよりよい未来を選べる状態を作っていきたいです。その結果としてちゃんと稼げるサービスにできたら嬉しいですね。

──みんなハッピーですね。

みんなハッピー、三方よし。

──じゃあ、最後の質問です。次のインタビューを受ける人を指名してもらえますか。

話を聞いてみたい人がたくさんいてむずかしいですね……やっぱりSionかな。

──おお、Sion。

SionはiOSチームの大黒柱なんですよ。RestKit脱却の際も頼らせてもらってましたし、困った時はいつも助けてくれます。チームのアーキテクチャの方向性もSionがオーナーシップを持って方向性を示してくれていますね。

あとはバランスがいい人だと思います。まじめだけどおもしろいというか。毎週iOSチームの定例会があるのですが、そこでアイドルの動画を共有してくれたりして、iOSの心理的安全性の高い雰囲気をつくってくれています。

──アイドルへの熱量、僕も遠くから感じています。Gutsが感じるSionの「同業者からみた凄さ」みたいなものはありますか?

そうですね……問題の解き方がシンプルなところでしょうか。正解のないコードを書くという作業において、「短い」ではなく「シンプル」に表現できる凄さを感じます。

──「問題の解き方がシンプル」、カッコいいですね。その秘訣もSionに聞いてみようと思います。Guts本日はありがとうございました!

ありがとうございました!


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