日本の台所 豊洲市場から 新鮮なマグロをお届け
本日は「豊洲まぐろ一代」の平湯さんにお話をお聞きします。まずはプロフィールからお願いします。
私たちは築地市場の頃からまぐろ専門の仲買をしていて、豊洲市場に移っても変わらずにプロユースの新鮮なマグロを都内を中心に全国の飲食店・ホテルなどに卸しをしています。
また新たな試みとして2021年6月よりレットを皮切りに個人向けにネット通販をスタートしました。
どういった商品を販売していますか。
本マグロや南マグロも取り扱っていますが、色味が比較的変わりやすいためネット通販では色持ちの良いメバチマグロをメインに取り扱っています。
お客様の元に到着してからお召し上がり頂くまでに時間がかかる場合もあるので、色合いがきれいな状態で長持ちするために真空パックにしてお届けしています。
また他の店舗だと傷みやすく手間がかかる割に、取れる量も少ないので取り扱われていない、もしくは頭ごと捨値で飼料用や廃棄などに出す事の多い、ノド・ホホ・ツノトロなども手間ひまかけて切り出し、希少部位として取り扱っています。
ネット通販はどういったきっかけで始められたのですか?
コロナを機に売上が1/6程度まで落ち込んだだめ、苦肉の策としてパソコンなどのITが苦手で手を出せていなかった個人向けのネット通販を始めました。
レットを使ってみての感想や商品提供時に気をつけている点はありますか?
友人からフードロス削減アプリがあると聞いて始めました。
ちょうどブツ用として卸していた切り落とし用の部位が1トン近く溜まってしまっていたので友人に教わりながら出品の登録をしました。
フリマアプリのように手軽で簡単に商品提供ができたので感動しました。
また発送処理などに慣れてきたころに、配送情報の一括登録など非常に便利なCSVが実装され、CSVファイルのありがたみを知ってからは発送業務も非常に楽になり助かっていますね。
「市場で働いていた旦那の命日が近いので、故人を偲んでマグロを買いました」とメッセージを頂いた方もいましたし、購入者の中には市場や飲食関係者の方も多いため、「市場・飲食関係者の方にも買って頂けている」ということを肝に銘じ、ヘタなものは出せないと日々気を引き締めています。
たまにお叱りを頂くこともございますが、そういった時は真摯に受け止め、改善できるところはすぐに改善していき、取り入れられるところはどんどん取り入れ、「当たり前のことを当たり前に」をモットーに努めております。
これまでにもクチコミから家庭用冷凍庫でさらに日持ちがするように真空パックを導入・1kgを小分けに包装・ギフト梱包やのし・解凍方法やレシピを記載しているチラシを同梱するなど、どんどん取り入れていき今後もクチコミに真摯に向き合っていきます。
ありがとうございます!今後の展望をお聞かせください。
季節によってマグロの売れ行きは左右されるので、いま常温で保管できたり冷蔵庫で長期保管できる商品の開発に取り組んでいますね。
また商品開発中に出てくる可食部で廃棄せざるを得ない箇所や皮や骨などのマグロを使ったペットフードもできたらいいなと思い、愛玩動物飼料の届出を受理してもらってます。
レットを通してそれらの取り組みで少しでもフードロス削減につなげて、うちみたいに小さい会社であっても社会貢献していければ素敵かなと思っています。