ヘビーリスナーにオススメしたい最強&最高の快眠術とダイエット方法
普段は週20時間程度のラジオを聴く中級リスナーである僕ですが、仕事柄、凄まじい量の音源を聴き漁る時期が定期的にやってきます。そういう中で生み出した快眠術とダイエット法を改めてお伝えしたたいと思います。ヘビーリスナーはこれを試せば、あっと言う間に健康な生活を送れるようになるはず……。
※この記事は2014年4月、2019年4月にブログで公開した文章を加筆・修正したものです。
■ラジオ好きにオススメしたいラジオ的快眠術
皆さん、良好な睡眠生活を送っていますかーー!?
僕は学生時代からの深夜ラジオリスナー生活がたたって、定期的に生活のリズムを崩しています。普段は明け方に寝て、10~11時頃に起きるような生活をしていますが、もちろん午前中から取材があることもあり、そうなると体内時計が狂って、直すのにも一苦労。10~30代の方はピンと来ないと思うんですが、オッサンになると生活リズムが戻りにくくなるんですよね。それは体調不良やヘタすれば大病に繋がりかねない。中年にとって本当にシビアな問題なんです。
生活に大事なのはとにもかくにも睡眠。でも、日々の悩みが頭を離れず、寝付けないことってありませんか? 僕はたまに眠り方を忘れる感覚になることがあります。寝ようとする時、呼吸をどこまで意識してたのか? 口の開き具合は? 手の位置は? そんなことが気になって、まったく眠れなくなるんです。そういう状況になると、どうしても気が滅入ってくるもの。そんな時に快眠に繋げるのに役立つのはやっぱりラジオなんです。
そこで、今回は僕が勝手に編み出したラジオを使った快眠術を紹介したいと思います。大前提として、個人個人にあった眠り方があるはずですし、「真っ暗にしたほうがいいor少しだけ明かりがあったほうがいい」など真逆の説があったりするので、一般的な考え方については各自調査してください。あくまでも「極私的」ということでお願いします。
さっそく結論を書きますと……「ヘビーリスナーにとってラジオを聴きながら寝るのが一番の快眠法である」。
長年いろいろと試してきて辿り着いた答えです。音楽を聴きながら寝るといろいろと考えすぎてしまうし、無音だと耳鳴りがする場合もある。最終的に心地良い喋りが一番耳にシックリくるんじゃないかと結論付けました。では、細かい条件を掘り下げていきましょう。
細かく考えた8つの条件
1.声が耳に馴染んだパーソナリティをチョイス
何十時間、何百時間と同じパーソナリティの喋りを聴いていると、いつしか耳に馴染んできますよね。そういう段階まで来ている番組が一番眠る時にも合っていると思います。そこまで聴き込んでないと、どこかに異物感が残り、聴く側の自分にはそこはかとない緊張感が生まれるものですから。
また、お笑い系ラジオリスナーは「大事なのは内容」と考えている方もいるでしょうが、「好みの声」「好きな声質」という要素は誰しも実はあるはず。そこも探ってみると面白いかもしれません。
2.番組内容は「楽しいもの」
ニュース要素が強い番組や社会派の企画はどうしてもいろいろと考えを巡らしてしまいますから、バラエティ要素が強いほうがいいでしょう。楽しい番組なら最悪眠れなくても、精神的にはリラックスできますからね。考え事や悩み事は頭の中から締め出して、あくまでのトークの内容に1人ニヤニヤしながら、いつしか眠ってしまうというのが最高のパターンです。
3.でも「楽しすぎないもの」「騒がしくないもの」
2と一見矛盾した意見になりますが、あまりにも楽しすぎてしまうと、興奮して眠れなくなります。また、のめり込んで続きが気になり、余計に眠れないというマイナス要素が発生する可能性も。なので、ほどほどな番組がいいでしょう。同時に騒がしすぎると睡眠の妨げになりますから、こちらもほどほどが一番。ハイテンションで笑わせてくるものではなく、こっちがヒッソリとニヤニヤぐらいがベストです。
4.過去に聴いたことのある番組がオススメ
1~3を同時に満たすチョイスとしてオススメしたいのが「過去に聴いたことのある番組」。もっと具体的に言うなら、「聴いたら何となく内容を思い出すけど、細部までは記憶にない」ぐらいの番組です。必然的に生放送ではなく、録音した音声になります。そうすると、ちょうどいい具合の面白さとなり、「この先はどうなるんだろう?」とそこまで気になることはありません。
5.ベストは1時間番組の録音音声 次回以降の音源も確保すべし
30分番組だと番組の終了を意識してしまって眠りにつけず、2時間だと一旦眠ったあとにその音声でまた起きてしまう可能性が出てきます。また、眠った状態で音を聴き続けるのは深い眠りを妨げるとも言われているので、ベストは1時間から、長くて1時間半の番組でしょう。
やはり特に良いのが録音音声で、保険として次回以降の音声があるとさらに良し。「最後まで聴いてしまっても続きがある」という保険はわずかとはいえ、快眠に繋がる安心感を生みます。寝落ちしたって翌日に聴きなせますから、「最後まで聴いてやろう」なんて気持ちは起きません。
6.二人番組ならリスナーに呼びかけてくる機会が少なくなる
パーソナリティが2人の番組や、構成作家の存在感がしっかりと出ている番組がいいと思います。なぜならパーソナリティがリスナーに呼びかけてくる機会が少なくなり、こちらが考えを巡らせることも必然的に減るからです。パーソナリティがリスナーに語りかけてくる形ではなく、パーソナリティ同士の会話に聞き耳を立てるようなイメージです。
7.コーナーよりもトーク中心 音楽要素は一長一短
コーナーはバックに流れる曲が刺激になりますし、「曲のあとに始まる次の話はどうなるんだろう?」と気になってしまうので、どちらかと言うとトーク中心のほうがいいと思います。個人的には楽曲が流れないほうがいいと考えていますが、「好きなコーナーの前に流れた曲中に寝てしまった」なんて経験を何度もしている以上、逆に入眠に繋がる可能性も捨てきれないので、一長一短かなと。
仮に『オールナイトニッポン』をチョイスする場合、音楽やCMの流れないポッドキャスト版にするのか、それともタイムフリーor録音したものを聴くのか。そういう部分でも好みを反映させましょう。
8.スピーカーではなくイヤフォンで聴取 音量は小さめに
スピーカーで聴くと、「音が聞こえてくる方向」を意識するので、それよりもイヤフォンでの聴取が個人的にはしっくりきます。ただ、イヤフォンを付けながら眠ると、寝返りを打って耳を痛めるなんて可能性を指摘する声もあるので、自己責任でどうぞ。音量は小さめにして、やはりトークを盗み聞きするような感覚で。
村上の極私的個人例
10年近く寝る際に聴いている『髭男爵・山田ルイ53世のルネッサンスラジオ』
僕の個人例を挙げると、ここ10年ぐらいは『髭男爵・山田ルイ53世のルネッサンスラジオ』(ポッドキャストほか)を寝る時によく聴いています。週に少なくても2日、多い時は毎日愛聴。内容を何となくぼんやり追いつつ、同時に次に書く原稿の内容なんかも考えて、どっちにも集中しないまま眠気に襲われる……というのが最近のパターンですね。
『ルネラジ』を選んだ理由で大きいのは男爵(山田ルイ53世さん)の声でしょう。低い声質で、大笑いしてもそこまで騒がしくないです。個人的に10年以上この番組を聴いているので、耳にすんなり馴染みます。
1人パーソナリティの番組ですが、構成作家のウノTさんが少なからず会話に参加するので、そこもよい点。ポッドキャストのため、曲が流れる機会はかなり少なく、放送時間も1時間弱。しかも10年分以上の音声が手元にあるので、続きがなくなるという可能性もありません。内容も爆笑するというよりも、ニヤニヤする感じなので、快眠にピッタリだなと。
意外としっくり来るONE PIECE考察
そこに最近加わったのは、ラジオではなくYouTubeの配信なんですが、モッチー先生のONE PIECE考察です。『マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0』をキッカケに、YouTubeのONE PIECE考察にハマっているんですが、中でもモッチー先生のものが好み。「毎週日曜日の深夜24時から、公開されたばかりのONE PIECEの最新話を視聴者とともに一斉に読み始め、その中身を深読みしつつ、コメントを元に考察を進めていく……」という内容なんですが、だいたい4~5時間ぐらい配信しているんですね。
別の有識者や野田クリスタルさんと電話を繋ぐ時間帯もあるので、そこは番組全体のテンションも上がりますが、基本的にはうっすらとBGMがかかる中で、モッチー先生が1人でONE PIECEの考察を延々と話しているわけです。これがまたちょうどいい塩梅で、面白いけど面白すぎず、興味深いけど興奮はせずぐらいのテンション感で眠気を誘ってくれます。
ただ、音源4~5時間と長いので、途中で起きてしまう可能性が高いのが難しいところなんですけど、配信関連だとシンプルな内容も多いので、今の時代は選択肢になるかもしれません。
<結論>同じ声を聴きながら寝ることを習慣づけよう
同じ声を聴きながら寝ることを繰り返していくと、「パーソナリティの声が耳に入る=眠くなる」という習慣が確立され、心身ともにその流れが定着します。そうなったらしめたもの。そんな番組が複数できると、曜日毎に切り換えるなんてこともできるようになります。
あと、強調したいのは「それでも眠れない」場合。眠れないまま時間ばかりが過ぎていくと、焦る一方で、最終的に「無駄な時間だった」と肩を落とす……なんてことがありますよね。そんなパターンに陥っても、「寝なくてもいいから、ラジオを楽しむ」と気持ちを切り換えやすいんです。で、そう考えたら、結局眠れた……なんてことにもなるんですよ。「寝なくても楽しい」という気持ちになれるのはいいことだなと。
最近は睡眠の重要性が様々な場所で説かれるようになりました。枕や布団を変えたり、アロマや照明に凝ったりするのもいいかもしれませんが、ラジオ好きの方ならまずはラジオが生み出す安心感と楽しさに包まれながら寝てみませんか? だって、ラジオ好きだけしかできない快眠法なんですから。
■ラジオは最強のダイエットツールである
世の中にはダイエット情報が溢れかえっています。やれ、どんな食べ物を取ればいいか、やれ、どんな運動法がいいか、全て効率性を重視した話ばかり。前から思っているんですが、そういうことじゃなくて、非効率でもとにかく楽しいダイエット情報が必要なんだと思うんですね。「非効率ダイエット」「馬鹿ダイエット」なんて本をいつか作りたいなあ……なんてよく考えています。
かく言う僕自身も明らかに太っているので(現在は185cm・92kgですが、最大時は105kgありました)、定期的にダイエットに励んでいるんですが、今まで一番効果を表した方法をここで教えたいと思います。
それは……「ラジオを聴くこと」。ラジオにハマればダイエットに繋がりますし、すでに好きな人は大きなアドバンテージを持っていることになるんです。
「ダイエット=ウォーキングである」。安易な結論ですが、僕は実感を持ってそう考えています。極論を言うと、ダイエットは「食事を抑えて摂取カロリーを落とす」「筋力を増やして消費カロリーを上げる」「有酸素運動でカロリーを消費する」の3ステップが全てです。このうちの「有酸素運動でカロリーを消費する」が一番重要。現時点で体重が変わらないのであれば、一日の消費カロリーさえ増えれば、体重は減っていくわけです。何度も言いますけど、あくまでも極論ですが。
で、有酸素運動はウォーキング(早歩き)が一番有効だと言われているのは、皆さんご存知ですよね。一般的にまず問題になるのは「効率的な歩き方」や「食事の取り方」なんですが、そういうのは一切無視します。それが知りたい方はWEB上に無数にあるであろう他の文章を参照してください。
個人的に一番大事なのは「いかに飽きずにウォーキングができるか?」だと思うんですよね。僕自身、ここ20年以上ウォーキングをしていますが(いつも一時的にですけどね)、最初はどんな道を歩いても刺激的なんですけど、何度も同じ場所を歩いていると飽きてくるんですよね。時間帯を変えてみたり、わざと遠回りしてみたりと、いろいろと試みてみるんですけど、それもワンパターンになってしまいます。そこで、飽きないようにするために僕が使っているのがラジオなんです。
1.ラジオをオンタイムで聴きながら歩く
まずはオンタイムでラジオを聴いてみるパターンを考えてみましょう。有酸素運動は一般的に20分以上続けると効果があると言われているので、30分以上の番組であれば問題ありません。ただ、急ぎ足で終わってしまう30分番組よりも、フリートークやコーナーがしっかりと固定されている1時間~2時間番組の方がオススメです。
よく「ラジオはながら聴きができる」なんて言われますが、本当に好きな番組だと当然「ながら」はできず、他の作業がまったく手に付かないなんて方もいるんじゃないでしょうか? ならば、それを運動する時間に充ててしまおうという考え方です。
女性の方には安全性の関係上安易に勧められませんが、夜~深夜帯のラジオを聴きながら歩くのもオススメ。2時間番組だと結構な運動になりますし、信号で止まる時にXにアクセスすれば、実況にも参加することができます。真夜中、静まりかえった街中をニヤニヤしながら歩いているのは明らかにヤバめの人ですが、独特の開放感は日中では味わえない感覚で、精神的にもスッキリします。帰りに朝マックに突入してしまい、ダイエットどころか増量に繋がってしまった経験を僕は何度もしているので、帰り際の誘惑には注意しましょう。
2.録音したラジオの音声を聴きながら歩く
第2段階は、常にラジオを録音しているようなヘビーリスナーにお勧めのパターンです。こちらが僕のイチオシ方法。30分の番組でも、2時間の番組でもいいですが、50~100回分ぐらい録音した音声が手元にある人が対象になります。ちょっと古めで、内容を忘れ始めているぐらいの番組がベストでしょう。とにかく自分が好きな番組がいいです。
単純に「ラジオの音声を聴くのはウォーキング中のみ」という決まり事を作り、音声を聴きながら歩くだけなんですが、これを定期的に続けていくと……
「次の回はどんな展開になるんだろう?」
「あと2回でスペシャルウィークか。気になるなあ」
「来週のこのコーナーはどんなネタがあるのかな?」
「あったあった、こんな流れ」
と、ドンドン番組の内容に引き込まれていきます。すると、「続きを聴きたい」という気持ちが強くなってきますが、オンタイムのラジオと違って手元に音声があるので、すぐ続きが聴ける状態にあるわけです。そして、もう10分、20分、30分と歩く時間が増えてくるんですよ。
この作業を1ヵ月ぐらい続けると、「早く続きが聴きたい=もっと歩きたい」という考えが脳内にすり込まれます。そうしたら、あら不思議、あれだけ面倒臭かったウォーキングが楽しくて仕方なくなるんです。僕はこの方法で、2時間の深夜ラジオを数百回分聴き、減量に成功したことが何度かあります。このやり方を駆使して、過去に『くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン』を2~3周はしました。僕の場合、さらに原稿に繋がるわけで、一石三鳥になるんですから、こんなに素晴らしいダイエットはありません。
このコラムを書いた当時、音源を用意するのは普段から録音していないと難しかったですが、今は以前よりもアーカイブが聴きやすい状況にあります。特に『オールナイトニッポン』はポッドキャスト配信やオールナイトニッポンJAMがありますから、深夜ラジオ勢は挑戦しやい環境にあると思いますよ。
<結論>ラジオ&ウォーキングはいいこと尽くめだけど、問題点は……
当然、歩きすぎは体に悪いですし、アスファルトの上を歩き続けるとヒザを痛める場合があるので注意は必要ですが(全て自己責任でお願いします!)、スポーツジムでのトレーニングでも応用が利きますし、とにかく有酸素運動を習慣づけるにはラジオが最も適していると言えるでしょう。
そんな風にウォーキングをしながら、いろんなコースを試せば、「災害が起きた時、どんな場所からも歩いて帰れるようになる」なんて利点もあります。実際に東日本大震災の時はとても役立ちました。
あと、強調したいのは、肉体的にはダイエットに繋がりますけど、精神的にもむちゃくちゃリフレッシュできるところ。徐々に自分だけの世界に入り込んでいけるようになるので、達成感も倍増しますし、ストレス解消にもなります。
ただ、自分の世界に入り込みすぎた結果、「ひとり笑いながら近所を歩き続ける奇人」だと勘違いされかねないので、そこだけはご注意を。僕なんて平日昼間の公園の中を定期的にニヤニヤしながら歩いているんですから、周りから見たら絶対変人のはず……。自戒を込めて書きますが、せめて声を出して笑うのだけはエチケットとしてやめましょうね。