タイムの自由研究「偶然の発見から生まれた⁉︎缶詰誕生秘話」
こんにちはタイム缶詰です。
今回は「タイムの自由研究第2弾!」
サバ缶、桃の缶詰に缶コーヒーなど、普段の生活に無くてはならない缶詰。
缶詰はいつ、どこで、誰が開発したのでしょうか?
では、早速その誕生秘話に迫ってみましょう!
「缶詰の父」ニコラ・アペール
時代は19世紀初頭、当時イギリスやオーストリアなどたくさん戦争をしていました。
同時期、ナポレオンが活躍していたフランスも同様です。
当時の保存食といえば、干し肉などの乾燥食材、塩漬け、くん製、酢漬けなどの方法だったので、味は二の次。しかも処理が不十分で食中毒を引き起こすこともありました。
また、長期間航海する水兵などは偏食による栄養不足で病気が蔓延したりと、深刻な事態でした。
そこで1795年ナポレオン率いるフランス政府は、陸軍と海軍のために食材を保存する方法の発明に懸賞金をかけ応募を行いました。
条件は、
・持ち運びに便利である事
・栄養がある事
・長期間保存出来る事
そのおよそ10年後の1804年、フランスの食品加工業を営むニコラ・アペールがなんと偶然、今の缶詰の原理を発見してしまいます。
それは、
①広口瓶に食品を入れる
②コルク栓でゆるく蓋をする
③湯煎鍋にいれて沸騰点まで加熱する
④ 30〜60分加熱を続け、瓶内の空気を追い出す
⑤コルク栓を押し込んで密閉する
すると、なぜか食べ物は腐らない!という事でした。
それは湯煎により加熱(殺菌)、同時に空気を抜き密閉するという、現在の缶詰製造原理そのものだったのです。
彼は料理人でもあったので、料理を腐らす事が嫌だったというのも動機づけだったの記録もあるとか。
缶詰のきっかけになる発明をしたアペールは「缶詰の父」と呼ばれています。
その後も、沸点が100度が限界である湯煎以上の製造方法を研究を続けたそうです。
アペールが発見した缶詰の製造法として最も重要な過程になっている「密封」と「加熱殺菌」は、後にルイ・パスツール(フランス 生化学者・細菌学者)らによって理論づけられて、缶詰や瓶詰ばかりでなく、その後に登場した様々な加工食品の製造法に応用されています。
ニコラ・アペールが発明した瓶詰食品
アペールが瓶詰め成功させた食材は、くだもの、野菜、肉、魚、鶏卵、調理した食材など。
その保存方法を発見したところ、戦地の兵隊たちは大喜びしたと伝えられています。
それは、家庭で食べているような美味しい食べ物を、戦地でも食べれるようになったから。
世界屈指の食通と知られているフランス人ですもの。歌い踊るほど喜んだのかもしれません。
当然兵士の士気は大いに鼓舞されたと、伝わっています。
2004年、日本缶詰協会では「缶詰誕生200周年」の節目を記念し、当時アペールが製造した瓶詰食品を復刻しました。
それは、
・ポトフ
・ジュリエンヌ(野菜スープ)
・コンソメスープ
・白いんげん豆
・イチゴピューレ
の5種類です。
これらをフランス兵は故郷から遠い戦地で食べていたのでしょうか。乾燥、塩蔵、くん製の食材が主だった頃に比べたら飛躍的な変化だった事でしょうね。
1809年2月10日付の記事でアペールの技法を次のように紹介し絶賛しています。
食品業界に起きた、衝撃のイノベーションだった事がうかがえます。
気になる懸賞金は?
そしてかなり気になるのは、「アペールが貰った懸賞金はいくらだったのか?」という事。
その額は、12,000フラン。でも日本人の私にはいまいちピンときません。
そこで、19世紀フランスのお金の価値について、ウィキペディア他諸々の情報などから調べてみました。
今の日本円に換算するといくらなのでしょう?
・1フラン=1,000円
との事ですので、な・・・なんと、1千2百万円!
10年かけた研究の成果ですし、今までの常識を覆した発明なので、それ相応とも取れる金額かもしれませんね。
その後、「瓶」→「缶」詰めになるまで
ニコラ・アペールが発明したのは瓶詰でした。ではいつ「缶」が誕生したのでしょうか?
それは1810年のイギリス。商人のピーターデュランによってブリキ缶を使った缶詰が考え出されました。アペールの発明から約6年後の事です。
フタの取り付けはハンダ付け。密閉度は上がったのでしょうが、開けるのは一苦労。
当時、まだ缶切りはまだなく、「斧とハンマーで開けてください」と注意書きされてました。(缶切りの発明は1858年です)
缶になり、容器軽くなり、割れる心配もなくなったのですが、食事の際はかな〜り一苦労だったのですね。
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