知識、技術、態度

介護現場において、とりわけ人員基準で介護に関係する資格が問われない場合、未経験者を採用し育成し一人前にする。チームワークもとれるようにする。記録を書き、計画書やモニタリング表を作成し、内外会議で発言できるようにする。とても大変な道のりだ。途中で「こんなことやりたいことじゃなかった」なんてこともあり得る。では、どんなことならやりたいことなのだろうか。

新人介護職員には「研修」まず、これをするだろう。年間計画でスタッフ全員にも、感染対策、介護技術、リスクマネジメント、病気・障害、各種制度、認知症etc...、研修がおこなわれる。

“研修してるのになぜ辞めるんだぁ” こんなこと思わないにしろ、近いことは思うんじゃないだろうか。

介護に対する熱い思いがないからだろうか。

施設の理念が浸透してないからだろうか。

研修などで得た「知識」と確かな「技術」とその目的、そして何のために働くかや、1歩2歩3歩先の自分と相手と社会を見て行動できる「態度」の3つが介護利用者をケアする現実の場面で全てリンクし、行動として現れることで、始めて理解される。

これらは「職業能力の3要素」と言われている。

ケアがうまくいってもいかなくても、ケアの体験とフィードバックや承認(誉めらる)があることで、そこに”感情”が生まれ、善行は繰り返されると”習慣”になる。

これを行動分析の「ABCモデル」という。

介護人材育成にはOJTが欠かせない。しかし先輩に張り付いて行動するとはOJTの一部でしかない。だからOJTには終わりがない。ティーチング→コーチング→ファシリテーション(チームワークの促進)と進んでいく。

介護職員の離職を減らす一手だ。

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