疫病神に好かれた女
疫病神に好かれた女 三国遺事
新羅の憲康王は自らの政の一員となった竜の子である処容に美しい女性を妻として娶らせました。また、新羅の官職のひとつである級干の地位を与え、そばに仕えさせるようになりました。
ある夜のこと、帰ってきた処容は妻のもとに向かいました。
するとそこには妻が誰かと眠っています。それは自分の姿をしていましたが、疫神が妻の美しさにひかれ化けているものとわかりました。
処容は怒ることはなく、歌を口ずさみ、舞を踊り、騒ぎ立てる事なく部屋からでていきました。
疫神はその処容の振る舞いに感激しひざまずきました。
そして、これ以降、処容の姿を描いた絵を見ただけでもそこには現れなくなったと言います。
歌った歌は処容歌、舞は処容舞として今でも残っています。
https://x.com/tikutaku/status/1752795563488424007?s=20
鬼神は敬すると遠ざかるという話は今でも聞くのですが、ずいぶん長い流れなんだと思いました。