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[pmconf登壇レポート] UXのプロ集団が提供するプロダクトマネジメント
こんにちは。プロダクトマネージャーのgommyこと五味です。
2022年11月2日に行われたプロダクトマネジメントの祭典「プロダクトマネージャーカンファレンス(pmconf)」に登壇してきました。
プロダクトマネージャーのみなさんにお話ししてきた内容を、要約してご紹介します。
発表資料はこちら:
UXのプロ集団が提供するプロダクトマネジメント 〜pmconf2022〜 - Speaker Deck
アーカイブ動画はこちら
https://youtu.be/rEQFXITUtKE
クライアントワークのプロダクトマネージャーって何するの?
そもそも登壇のきっかけは、コンセントリクス・カタリスト(以下CAT)への入社前に私自身が抱いていたこの問いにあります。
私はCATに入社する前、長らく事業会社でひとつのプロダクト開発に携わっていました。もっと幅広い事業領域の課題やプロダクトに携わりたい思いからCAT(当時はタイガースパイク)へ転職を決めましたが、正直なところ、クライアントのプロダクトをマネジメントするのがどのような仕事になるのか、想像しきれていませんでした。
実際に仕事をしてみて、コンセントリクス・カタリストのプロダクトマネジメントには以下の特長があります。
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それぞれについて紹介します。
さまざまな事業ドメインのクライアントとチームを組み、同じ目線で開発に向かう
まず特長的なのは、クライアントと組むプロジェクトの体制です。依頼をいただくプロダクトの種類や事業領域は多岐に渡りますが、クライアントは既にビジネス基盤を持ちながら、デジタルプロダクト開発を行う人材や体制に課題を抱えているケースがほとんどです。
保持されている開発体制もまちまちで、プロダクトオーナーはクライアントである事業会社にいますが、それ以外の開発メンバーは複数の会社に散在していることも少なくありません。
我々プロダクトマネージャーは、CATのデザイナーやテックリード、プロジェクトマネージャーとともに、そんな開発チームの一員として入り込んでいきます。
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このチームの中で、私たちは依頼をしてくださったクライアントに、「お客様」としてではなく、同じプロダクトに向き合う対等なパートナーとして接します。会社をまたぐ分、時にプロダクトオーナーや開発者と意見が分かれることもありますが、丁寧なコミュニケーションやチームビルディングを通じて、同じプロダクト、同じユーザー、同じ事業目標に向かって姿勢を揃えていきます。
UX中心のプロダクト開発を実現する
2点目のポイントは、「使いたい、をカタチに」というコンセントリクス・カタリスト・トーキョーのミッションに基づき、UX設計をしっかりプロダクトに反映しながら開発を進めていくことです。
下図は我々の標準的なプロダクト開発プロセスを示したものです。
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スクラム形式で開発イテレーションを回しながらプロダクトを形にしていく「プロダクト計画・UIデザイン」や「アジャイル開発」の工程の前に必ず、「何を、なぜ作るのか」を探索・定義する「UX設計」のフェーズを設けます。
昨今はプロダクト開発にUXや体験設計の工程を組み込む事例をよく見かけるようになりましたが、「UX設計=ユーザーインタビューしてインサイトを見つける」という側面がフォーカスされがちだと感じます。
CATのUX設計では、「ユーザー調査」や「インサイト抽出」の前後のプロセスをより大切に取り組みます。UX設計の目的がプロダクトの成功である以上、ユーザー側の課題だけでなく、ビジネス側の課題も見て、両立の接点となる「機会領域」を見つけることが重要になるためです。
プロセスを少しご紹介します。
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最初は課題特定と初期仮説づくりの工程です。クライアントの事業理解やビジネスゴールの整理から取り組みます。例えば、狙いとするユーザーに使ってもらうために基本的なサービスを知ってもらうことが課題なのか、ビジネス領域を広げるために機能や使い方を見直すことが課題なのか、そのための指標をどう設定するか、などです。お客様としっかり目線を合わせる必要があるため、ワークショップ形式で行うことも多いです。
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課題と初期仮説を以って、ユーザー調査に進みます。定性調査と定量調査を組み合わせるなど、プロジェクト状況に合わせて調査手法は柔軟に設計します。ここで得られた調査結果を丁寧に分析・解釈して、インサイトを抽出し、初期仮説をたたき直します。
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ユーザー調査実施後は、見つけたインサイトを開発につなげるために、調査分析の結果をプロダクト設計の土台へ変換していきます。プロダクトの軸となるコアバリューの設定や、ペルソナの策定、体験価値をもとにしたユーザーフローなどが代表的なアウトプットです。
これらを指針として、具体的なプロダクトを形にゆくUI・開発フェーズに進んでいきます。
プロダクトを成功させる+自分たちが離れたあとも成功を持続できる状態をつくる
最難関のポイントです。
CATのプロダクトマネージャーの使命は、他の会社のプロダクトマネージャーと同じく「プロダクトを成功に導く」ことです。
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そのために行う具体的な業務は、プロダクトロードマップやKPIの設計、機能の企画や要件定義など、典型的なプロダクトマネージャーの業務と言われるものを、基本に忠実に行っています。
ただし、クライアントワークである以上、我々がひとつのプロダクトに関われる期間は限られています。その期間内でプロダクトの成果を出すことに加えて、クライアントがCATなしで、プロダクトの成功状態を持続できる状態を作る必要があります。
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具体的には、プロダクト開発に必要な業務を行いつつ、クライアントの状況を観察し、お持ちの課題に合わせて、以下のような働きかけも行っていきます。
PO業務支援
開発体制やフローの整備
プロダクトチームと周辺事業部の目線合わせ
プロダクトと事業戦略のつなぎ込み etc…
契約期日もある中で、プロダクト開発と同時にこれらの取り組みを進めていくのは簡単ではありません。その点は、プロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーの役割をわけて2名体制でプロダクトチームに入り、相互補完していくことで解消していきます。
詳しくは以下の記事もご覧ください。
プロダクトマネジメントの現場から
2022年1月にジョインしてから約10ヶ月、現場で私なりに捉えてきた「CATのプロダクトマネジメント」を紹介させていただきました。
最後に事業会社のプロダクトマネージャーから転身してきた私の、実際にCATでクライアントとプロダクト開発に取り組んで来た所感を置いておきます。
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冒頭に述べた通り、「クライアントワークのプロダクトマネージャー」がどんな仕事か想像しきらないまま転身して来て、現場では今でも、自分のプロダクトマネジメントスキルの至らなさや、予想を超える壁に激突しては、七転八倒しながら仕事にあたっています。
それでも、ひとつのプロダクト、ひとつの事業領域だけに入り浸っては知り得なかった世界でプロダクト開発に向き合える面白さや、それによって得られるスキル・経験値は何ものにも代え難いです。
2023年現在、日本は、デジタルプロダクト開発市場も、プロダクトマネジメントという職域も、発展途上にあると言われています。CATが提供するプロダクトマネジメントも今後さらに進化させてゆく所存です。
気軽にお話ししましょう♪
プロダクトマネージャーの五味は、Meetyでカジュアル面談も受け付けてます。この記事や、CATのプロダクトマネジメントにご興味を持っていただけた方は、ざっくばらんにお話ししましょう!
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