引きこもりだった僕が 人の支援にまわるまで③ 〜きょうふ〜
イライライライライライライライラ…
人間て1つの事が気になり出すと、ぜんぶ気になるものですね…。最初のうちはそのネガティブな発言にイライラするくらいでした。それがいつしかAさんの行動、表情、姿勢、笑い声、もうやる事なす事全てが、僕の脳みそを刺激するようになりました…。
イライライライライライライライラ…
そのうち僕はAさんを避けて過ごすようになりました。もちろん2人で行動の時が多いですから「なるべく」です。
言い訳させてください。避けていたのはAさんの事が憎いからではありません。Aさんに対してずっとイライラしている自分こそが嫌だったんです。
イライラがだんだんと不安に変わってきました。Aさんの笑い声が頭に浮かびます。ケタケタと楽しそうな声が頭の中でこだましました。笑い顔が浮かびます。ネガティブなセリフが浮かびます。僕の頭の中に常にAさんが住み着くようになりました。
こわい。
こんな感情は初めてでした。別にAさんから何の危害も加えられた記憶はありません。でも、何かしらの恐怖を感じたんです。
ある夜夢を見ました。Aさんが笑いながらナイフを振りかざして僕の方へ走ってきます。
わーーーーー。
叫びながら目を覚ましました。「カチッ」。僕の頭の中の何かのスイッチが切り替わったような瞬間でした。
つづく
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