【SDGs特集】〜貧困問題〜海をきれいに〜
みなさんこんばんは⭐️まなはです🐱
今夜はSDGs特集2回目をお届けいたします!
SDGsについての説明は第1回のほうに記載しているのでチェックしてみてください☺️
①わたしは、ダニエル・ブレイク
はじめに
SDGsはなんだか難しい問題だと捉えがちですが、私たちの生活の身近なテーマに関するものばかりです。映画が社会問題を考えるきっかけになれればと思っています。
今回、私が紹介する映画は、
「わたしは、ダニエル・ブレイク」です。
本作品を通して、SDGsの17の目標の1番目の項目「貧困をなくそう」について考えていきたいと思います。
【目標1:貧困をなくそう】
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
世界の貧困率は 2000 年以来、半分以下に低下しました。しかし、新型コロナウイルス感染症により、世界の貧困はこの数十年で初めて増加しています。世界人口の10%にあたる7億人以上が今日でも極度の貧困状態にあり、1 日1 ドル 90 セントという国際貧困ライン未満で家族と暮らしています。
貧困とは、単に持続可能な生計を確保するための所得と資源がないことではありません。貧困は飢餓や栄養不良、教育その他基本的サービスの利用制約、社会的差別と排除、さらには意思決定への不参加など、数多くの形となって表れます。経済成長を包摂的なものとし、持続可能な雇用を提供し、平等を促進することが必要です。
引用
https://miraimedia.asahi.com/sdgs-01/
◯あらすじ◯
イギリス北東部ニューカッスルで大工として働く59歳のダニエル・ブレイクは、心臓の病を患い医者から仕事を止められる。国の援助を受けようとするが、複雑な制度が立ちふさがり必要な援助を受けることが出来ない。悪戦苦闘するダニエルだったが、シングルマザーのケイティと二人の子供の家族を助けたことから、交流が生まれる。貧しいなかでも、寄り添い合い絆を深めていくダニエルとケイティたち。しかし、厳しい現実が彼らを次第に追いつめていく。(filmarksより引用)
医者からは仕事をしてはいけないと診断されるが、行政のカウンセラーからは仕事ができると言われ、給付金が貰えない人などの
「福祉が行き届かない貧困者たち」がテーマの作品です。
イギリスの社会保障がメインですが、社会問題のテーマ自体は何もイギリスに限った話ではないです。
コロナ禍で、失業や休業を余儀なくされている人たちは多くいるのにも関わらず、国の生活支援策によって全ての人たちが救われている訳ではありません。本作のように、「福祉が行き届かない貧困者たち」に目を向けた時、日本にも同様の問題が考えられるのではないでしょうか。
フードバンク
また、作品内でフードバンクについても取り上げられています。
フードバンクとは「食料銀行」を意味する社会福祉活動であり、まだ食べられるのに様々な事情で捨てられてしまう食品を、食べ物に困っている人や施設に届ける活動です。
食品ロスと貧困という2つの社会課題を同時にアプローチできるメゾットとして、近年注目されています。日本にも、77のフードバンクがあり、現在は活動を支える法律はないものの、法制度化に向けた動きも見られているそうです。
おわりに
この作品では、格差や貧困の現状をリアルに描く一方で、貧しさの中でもお互いに助け合う人間の温かさも描かれています。
本当に困った時に、手を差し伸べてくれるのは国でもなく、行政でもなく近くの隣人かもしれません。
しかし、社会で"共生"していくためには、どうすればいいのか。この映画を観て、あなたはこれから何を意識するのか。そんなことを問われているように感じました。
目を背けたくなるような現実であっても、私たちは見つめ、考えなければなりません。社会の制度はすぐには変わらなくても、個人の意識の変化の連鎖が、より良い社会づくりへ繋がっていくと信じています。
執筆者:こうた
②プラスチック・オーシャン
続いて紹介するのは「プラスチック・オーシャン」です🌊
この映画ではSDGsのゴール14である「海の豊かさを守ろう」について考えていきます。
【目標14:海の豊かさを守ろう】
海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する
世界の海洋は、その温度、科学的性質、海流、生物を通じ、地球を人間が住める場所にしているグローバル・システムの原動力となっています。私たちの雨水、飲料水、気象、気候、海岸線、私たちの食物の多く、さらには私たちが吸い込む大気中の酸素でさえ、究極的にはすべて、海が提供、制御しています。しかし現時点では、汚染による沿岸水域の劣化が続いているほか、海洋の酸性化は、生態系と生物多様性の機能に悪い影響を与えています。これによって、小規模漁業にも悪影響が及んでいます。
海洋保護区を実効的に管理し、しっかりと資金を供給する必要があるほか、乱獲や海洋汚染、海洋の酸性化を抑えるための規制の導入も必要となっています。
引用
https://miraimedia.asahi.com/sdgs-14/
海洋汚染が動物、環境、そして人間にまで及ぼす影響について様々な視点から検証を行うドキュメンタリー作品。
私はポイ捨てをしないから。そう思った人ほど観て欲しい。
本作がドキュメンタリー映画として非常に価値のある作品である所以は、「ポイ捨てをせず、大切な海を守りましょう!」なんて、上辺だけのメッセージを語っていないところなのです。
ポイ捨てをしないことなんて当たり前。
本作でいえば、オープニングタイトル前に語られたことです。
海洋汚染の問題は複雑で単純なものではありません。人類がプラスチックに受ける恩恵は何でしょうか。分解できないプラスチックをどうしたらいいのでしょうか。ゴミ箱に入れた“それ”は、その後どうなっているのでしょうか。
50年代を境に、地球上で一気に普及したプラスチックという存在を、どう受け止め、どう扱わなくてはならないのか。緻密なデータと、時に残酷な自然描写を交え、我々の胸に直接語りかけてくるようでした。
またこれはフィクションではなく、海洋汚染の「悪者」を誰かに特定することはできません。
ゴミの回収業者が存在しない途上国で、路上や川にゴミを捨てることは、本当の悪と言えるのか。プラスチックはリサイクルすればいいと語る先進国で、プラスチックごみ全体の何%が実際にリサイクルされているのか。台風などの自然災害でコンテナが難破した際に広がった汚染物質は、誰が処理すればいいのか。
汚染の原因を「ゴミ」ではなく、「人間が作ったもの」として捉え直すきっかけとなるはずです。命を落とした海鳥や魚の胃の中から、両手で抱えきれないほどのプラスチックが溢れ出てくるシーンは、やはり驚愕であり、ショックであり、人間の存在自体を疑いたくなるほどです。
こうした極端な描写を目の前に、「知らない方が良かった」と言いたくなる人もいるかもしれませんが、劇中では「プラスチックの破片が食物連鎖に入り込んでいる」と明言していました。つまり、海鳥や魚が食したプラスチック(=毒素)は、結果として人間の体内にも届くものなのです。良いことも悪いことも、自然の一部として生きるしかない我々にとって、切り離せる問題ではないということが、改めて感じられることでしょう。知らなくてはならない事実、ドキュメンタリーなのです。
おわりに
劇中、テキサス大学のビットナー博士が面白い表現をしていました。
「アル・カポネを逮捕しても、全米から犯罪を撲滅はできない。」
これは、プラスチック製品から発生する有害なBPAという物質について語る場面で、問題は複数存在し、有害物質ではあるものの、BPAもその1つに過ぎず、それだけでは全てが解決するわけではないという意味で使われていました。なんとも気の利いた台詞です。
私はこの台詞こそ、本作の伝えたいメッセージのように感じました。
現在の日本では、至る所でビニール袋の有料化が進んでいます。実際にエコバックを持ち歩く人も増え、今後の環境改善に期待したいところですが、ビニール袋の使用も問題の1つに過ぎません。
ビニール袋を使わない目的は、お金がかかるから、ではありません。
ひとりの消費者、ひとりの人間として、その行動の先に何があるのかを意識して生活するだけで、間違いなく自然環境は良い方向へと舵を切り始めるはずです。
なんとなくのエコ。
とりあえずリサイクル。
といった時代は終わりを迎えているのかもしれません。
海洋汚染ひとつを取ってみても、その被害は甚大であり、今の生活スタイルは既に崩れ始めています。より具体性を持った意識改革を求められているのです。
今夜の夕食を調達しに、今から向かうスーパーで、私は早速変われるでしょうか。
いや、変わらなくてはなりません。変わりたいと思わせられる映画です。
執筆者:ヒロ
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ここまでお読みいただきありがとうございます🙇♀️
あと残り2回!引き続きよろしくお願いします!